マイクロマネジメントとは|在宅勤務により増加中!原因と対処法

マイクロマネジメント

「マイクロマネジメント」という言葉を知っていますか?

 

「上司がやることなすこと全てに口を出してきてうざい」「そんなに自分は信頼されていないのかと不安になる」など、上司の過干渉に悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

 

あなたを悩ませている原因は、上司による「マイクロマネジメント」にあるかもしれません。ここでは「マイクロマネジメント」の基本的な知識から、引き起こされる原因、対処法を紹介します。

目次

マイクロマネジメントとは

 

「マイクロマネジメント」とは、上司やリーダーが部下や新人の行動を逐一管理し、詳細まで干渉するマネジメントのあり方を指します。

 

たとえば業務の進捗状況の報告を頻繁に求めたり、小さなミスの原因をしつこく追及するなどの行為はマイクロマネジメントといえるでしょう。

 

在宅勤務の推進により部下の直接の行動把握が難しくなった現在。「勤務中はカメラをつけなければならない」「数分でも返事が遅れたら怒られる」など、マイクロマネジメントはさらに増加・加速傾向にあるようです。

マイクロマネジメントを嫌だと感じるとき

何もかも干渉してくる上司にうんざり

 

それでは、具体的なマイクロマネジメントの例を紹介します

電話のかけ方やメールの文面への口出し

お客様との電話中に隣で聞き耳を立てている上司に緊張してしまい本調子が出ない、なんていう人は、マイクロマネジメントをされているかもしれません。電話が終了したあとも「敬語の使い方がなっていない」などと言い続けられると、電話をすること自体が億劫になってしまいますよね。

 

電話だけでなく、メールの文面や送り方にまで口を出してくる上司に辟易している人も多いのではないでしょうか。

メールのCCに自分を追加するように要求

メールの文面に口を出すだけではなく、常に自分をccに追加するように求める上司にも要注意です。

 

他愛のない雑談から相手の需要が見えてくることもある中で、何気ない日常の会話まで覗かれていては、気が休まりません。常に見張られているような感覚の中では、業務も思うように進みません。

価値観の押し付け

自身の成功体験に固執している上司にありがちなのが「価値観の押し付け」。成果を上げるための一例として教えてもらうのならありがたいですが、「それ以外の方法は許さない!」となると話は別です。

 

上司にとって上手くいった方法が、誰かにとって必ず上手くいくとは限りません。上司の価値観とズレを感じているにもかかわらず、その価値観を押し付けられ身動きが取れない人もいるようです。

服装や持ち物、机の整理整頓にまで口出し

仕事のことだけならまだしも、服装や持ち物にまで口を出す上司もいるようです。

 

「シャツが派手だ」「こんな鞄を持っていたらいい仕事はできない」など、社会人としてTPOをわきまえた服装をしているにも関わらず口を出してくる上司には注意が必要です。デスクの引き出しまでのぞき込み「整理されていない」などと注意をする行為は度を越しているように思えます。

 

いつも見張られていて自分に意思の決定権がないように感じている人は、マイクロマネジメントをされている可能性が高いといえるでしょう。

なぜマイクロマネジメントをするのか

実は上司も不安

 

なぜマイクロマネジメントはおきるのでしょうか。

 

それは「不安」から引き起こされるといわれています。

 

上司は、部下のミスにより管理監督責任を問われることが多々あります。部下のミスは上司にとって「今まで頑張ってきた自分の評価が下がるかもしれない」という大きな恐怖なのです。

 

しかし部下の行動に常に細かく目を配っていれば、ミスの発生を未然に防ぐことができます。すべてを把握していることによってミスが起こる不安や、自分の評価が下がるかもしれないという不安から解消されるのです。

 

また、若いころに大きな失敗をしたことがある上司なら、部下に同じ失敗をさせないために世話をやきすぎてしまうこともあるでしょう。これもまた部下が失敗によって辛い思いをするかもしれないという「不安」から起こるものです。

 

一方で、過去の成功体験から自分のやり方に絶対的な自信を持っているがゆえにマイクロマネジメントをしてしまう上司もいます。この場合は、自分の力で部下を成功に導き、部下に尊敬されたい、周囲から引き続き評価を受け続けたい、という思いからの行動です。

 

自ら口うるさい嫌な上司になろう、と思う人はいませんよね。

 

「不安」や「向上心」「自己顕示欲」が強すぎるあまり、自分でも気づかないうちにマイクロマネジメントをしてしまっている人も多いようです。

(参考:ベイジの日報 脱マイクロマネジメントを目指して 

マイクロマネジメントによる悪影響

マイクロマネジメントは会社への悪影響大

 

そうはいっても、やはりマイクロマネジメントによって引き起こされる弊害は小さくありません。どのような悪影響があるかみていきましょう。

モチベーションの低下

全てを細かく管理されていると上司に確認してからでないと次の行動に移れないため、主体的に動くことができなくなります。また細かな管理は「どうせ自分は信頼されていない」という諦めにもつながり、モチベーションは低下する一方です。

生産性の低下

過度な報告業務や頻繁な確認作業は、上司も部下も時間をとられ、チームの生産性は低下するばかりです。

 

モチベーションも下がっているならなおさらのこと。ミスはなくとも生産性が上がらないのでは、本末転倒といえるでしょう。

優秀な人材が育たない

マイクロマネジメントをしてしまう上司の下では、いつまでも一人で判断することができません。

 

仕事が上手くいったとしてもそれは上司の指示のおかげなので、やりがいを感じることも少ないでしょう。優秀な人材が早々に見切りをつけて退職・転職してしまう可能性もあります。

 

以上のことから、マイクロマネジメントは上司と部下だけの問題ではなく、会社全体に悪影響を及ぼすといえるでしょう。

マイクロマネジメントへの対処法

ポイントは「上司の不安解消」

 

マイクロマネジメントの対処法をみていきましょう。

上司が不安に思う点を把握する

上司がどういった時に細かな指示を出したり、頻繁な確認を求めてくるかを観察し、上司が何に不安を感じやすいか傾向を掴みましょう。

 

傾向を掴んだら、とにかく上司に指摘されるよりも先に報告することで上司の不安も解消。自身のストレスの軽減にもつながるでしょう。

まずは上司の言うとおりに実践してみる

上司のやり方に疑問を持っていても、まずは一度忠実に実践してみましょう。そしてその結果を上司に報告し、指示を仰ぎましょう。

 

大事なことは「忠実に」実践すること。ここに自分の考えを織り交ぜると、失敗した時にその原因はあなたにあると判断されてしまいます。

 

あくまでも忠実に実行し、そのうえでどうしても上手くいかない時に初めてほかの方法を試すことが許される可能性がでてきます。

 

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積極的にアドバイスを求める

こちらは自己顕示欲の強い上司に有効な対処法です。自分の実力を認め尊敬してほしいからこそ自分のやり方を押し付けてくる上司には、「尊敬するあなたに教えてもらいたい」という姿勢をとることをおすすめします。

 

上司の承認欲求をある程度満足させることで「こいつはもう大丈夫だ」と思わせ、過剰な押し付けを落ち着かせることにつながるでしょう。

 

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ミスはすぐに報告する

ミスを恐れるがゆえにマイクロマネジメントをしてしまう上司に、ミスを報告するのはとても恐ろしいことですよね。

 

しかし、どんなに気をつけていてもミスは起きてしまうもの。ミスを隠してしまうと上司のマイクロマネジメントはさらに加速します。

 

ミスを起こしてしまった際は速やかに現状を報告し、自分なりの対策も伝えましょう。失敗はチャンスです。失敗を起こした時のあなたの対応が、あなたへの信頼につながる可能性もあるのです。

 

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まとめ

 

筆者も、上司のマイクロマネジメントに長年疑問を抱いてきた一人です。

 

「こんなことをしていてもうまくいくはずがない!こうなったら上司のいうことを全て聞き、そのうえで失敗をしてやる。上司に自分が間違っていると認めさせてやるぞ!」

全てを上司の指示のせいにできる日を夢見て指示に忠実に従っていたある日、思いがけずマイクロマネジメントから解放されました。

 

それは「もう、君は大丈夫だよね。自分で考えて動けるはず」という上司の一言でした。

 

もしかしたらマイクロマネジメントのゴールは「上司に自分を認めさせる」「信頼させる」ということなのかもと思った瞬間でした。

 

しかし、マイクロマネジメントによって体調を崩すほどのストレスがかかっているようなら部署異動・転職を考えるのも一つの方法だと思います。

 

自分の心とからだの健康を第一に、自分と他人をあきらめずに働けたら素敵ですよね。

 

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