「辞めたい」と社員に言われて困ったことはありますか?
いきなりで混乱してしまい、「引き留めたかったのに、辞めてしまった」「関係が悪化してしまった」経験があるはず。
そんな方のために、「辞めたい」社員への良い/悪い対応・前兆を見極める方法を紹介します。
目次
「辞めたい」社員への良い対応
「辞めたい?なんでだ!早く相談しなさい!」と責めるのは要注意。まずは「話しやすい」雰囲気を作ることが大切です。
「自分の責任なのか?」と焦る気持ちをぐっと堪えて話を聞くと、解決可能な原因が潜んでいるかもしれません。
・話を聞く環境を整える
・「どうしたの?」と聞く
・気づかなかったことを謝る
・自分の打ち明け話をする
・将来像とのすり合わせをする
話を聞く環境を整える
退職はただでさえ大きな決断。本人も不安を抱えながら言い出しているかもしれないので、気持ちを落ち着かせる必要があります。
会社から離れたカフェや公園などを、話を聞く場所に選んでみましょう。
落ち着いて他人の目を気にしないで良い場所・環境なら自然と心を落ち着かせられるはず。
「どうしたの?」と聞く
「なんで?」よりも「どうしたの?」と聞きましょう。
「辞めたい」に至った背景を聞くことで、退職を考えた原因がわかるからです。「辞めたいほど悩んでいる」と伝えたいから退職と言い出したなんてことも。
「どうして辞めたいほど悩んでいるのか」聞くことで、あなたから見た今の会社で解決可能な方法がわかるかもしれません。
気づかなかったことを謝る
自分の非を認めるのはとても言いづらいですよね。しかし、相手はそれ以上に勇気を出して退職と言い出しています。
自分たちも悪かったという姿勢を見せることで安心して心を開き、本当のことを話してくれるでしょう。「意見を受け入れてくれそう」と思ってくれるはず。
自分の打ち明け話をする
相手に心を開いてほしかったら、自分から心を開くことが大事。
例えば自分が辞めたくなった時の話をしてみましょう。「同じように辛いことがあったならわかってくれそう」と安心してくれるかも。辛さをわかってくれる人は貴重な存在です。相手も本心を話すハードルを下げられるはず。
「なんでもいいから話して」とお願いするだけじゃなく、自分も打ち明ける姿勢を見せることが大事です。
将来像とのすり合わせをする
だんだんと相手の心が落ち着いてきたら、目標を聞いてみましょう。
何もやり遂げていないまま転職すると、転職先でうまくいかない場合も。
将来像を聞いた上で今の会社でできることはないか探ってみると、「まだ残っていたほうがいいかも」との決断に至るかもしれません。
「辞めたい」社員への悪い対応
良い対応とは反対に、ついついしてしまう悪い対応を紹介します。悪い対応は、相手の状況を考えずに自分・会社の利益で反応した時に起こりがち。
3つの悪い対応を頭に入れておくと、いざという時に防げるでしょう。
・頭ごなしに叱る
・「なんで?」と聞く
・すぐに承諾する
頭ごなしに叱る
退職にもさまざまな理由があります。それを配慮せずに頭ごなしに叱っては、お互い不快な気持ちで別れかねません。
相手のことを考えず、会社の都合で引き留めるのもNGです。
まずは納得できなくても、相手の意見を受け入れることが大切。会社を去るにしても、残るにしても良い思い出を残しましょう。
「なんで?」と聞く
理由などを話していくうちに、辞めたい気持ちが固まってしまうことがあります。
相手は自分の頭の中で、「こういうことが起こって、こう考えた結果退職に至りました」と考えを整理して話すからです。こちら側としても意思が固まっているように感じて、引き留めづらくなるかもしれません。
引き留めたい場合は「なんで?」ではなく「どうしたの?」を使い、原因を探って今の会社で改善できることを探るようにしましょう。
すぐに承諾する
すぐに承諾しては、可能性を持った社員を逃しかねません。もしかして相手は悩みに気付いてほしくて辞めたいと言っているかも。
相手の意見を尊重することは大事ですが、お互いの本心を言い合っていないのに承諾するのは危険です。
「辞めたい」と言い出す社員の前兆
原因は早い段階で特定することが大事。早急に話を聞いたり、自分自身の行動を見直すなど、対処をしましょう。
退職を言い出されそうな社員の前兆を3つ紹介します。
・会社への不満・提案がなくなった
・表情が暗い
・遅刻・休みがちになった
会社への不満・提案が少なくなった
好きの反対は無関心。不満・提案など改善を求める言動がなくなったら、会社に諦めている証拠かもしれません。
より能力を活かせる転職場所を探している可能性も。心の中では我慢できない不満が溜まっているはずなので、話を聞いてみましょう。
表情が暗い
気持ちはふとした瞬間の表情に出てしまうもの。表情が暗い瞬間があったら、人間関係・仕事内容に悩んでいるかもしれません。
うつ病や過労死など重い病気にもなりかねないので、必要があればカウンセリングを勧めるなど注意が必要です。
遅刻・休みがちになる
そもそものやる気がなく、逃げたくなっている証拠。
きっと本人の中でも「会社に行きたくない」「でも迷惑をかけるし行かないといけない」葛藤と戦っているはず。
「なにがあったのか?」「悩んでいることは?」など原因を探る必要があります。
まとめ
「辞めたい」社員への良い対応・悪い対応・前兆を紹介しました。
「辞めたい」と言われたら誰もが戸惑ってしまうと思いますが、相手も不安を抱えています。まずはあなたが落ち着いて話を受け入れ、お互い本音で話せる雰囲気・環境づくりに努めましょう。
「親身になってくれた」と良い印象を残せるはずです。