【カスタマーハラスメント】接客業を脅かすカスハラの意味・事例・対処法

カスハラ

最近社会問題となっている「カスタマーハラスメント」を知っていますか?カスタマーハラスメント、略してカスハラは以下のようなハラスメントを指します。

顧客が企業の従業員に不当な苦痛を与えたり、悪質なクレームをつけたりするもの。

引用:PRESIDENT Online クレームの8割は、初動対応で解決

 

ここでは、身近な「カスハラ」に関して紹介します。正しい知識を身につけて、被害者・加害者になることを防ぎましょう。

目次

カスタマーハラスメントとは

顧客が企業の従業員に不当な苦痛を与えたり、悪質なクレームをつけたりする「カスタマーハラスメント」(以下カスハラ)。カスハラにより従業員が心と身体の健康を害してしまい最悪の場合は退職してしまうこともあります。

 

注意したいのは、カスハラとクレームの違いです。クレームは、商品やサービスに不満や意見をもつ顧客が問題点を指摘し、苦情をいう行為です。その指摘から商品やサービスの質を高められることから、クレーム自体は企業の成長に不可欠なものだといえるでしょう。

 

しかし、理不尽な言いがかりや暴言などの度が過ぎた言動・行動はカスハラとなります。

 

カスハラが横行すれば接客業を希望する人も少なくなります。接客業における人材確保や、従業員の心と身体の健康を守るためにもカスハラの正しい知識が必要です。

 

参考:Square 接客業なら知っておきたい、カスハラの現状と対策

カスハラの具体例

どのような発言・行動がカスタマーハラスメントに当てはまるのか、具体例をみていきましょう。

長時間にわたる拘束

数時間に及ぶクレームはカスハラに当たります。従業員が長時間にわたって拘束されることにより、他のお客様にいきわたるべきサービスや対応がおろそかになるなど、通常業務に影響が出てしまうのです。

 

例えば「社長が来るまで帰らない」など、要求を受け入れるまで帰らずお店に居座る行為は、不退去罪に該当する場合もあります。

恫喝や暴言

例えば「死ね」「クズ」などと大声で罵ったり、「謝りに家まで来い」「土下座しろ」などと強要することは紛れもないカスハラです。

 

こういった暴言により精神的苦痛を受けてしまい、通院をせざるを得なくなってしまった人も少なくありません。またこうした行為は脅迫罪、強要罪に該当する場合もあります。

金銭の要求・支払い拒否

従業員の態度に理不尽に不満を持ち慰謝料として金銭を要求したり、サービスを受けたにもかかわらず適当な理由をつけて支払いを拒否したりする行為はカスハラです。

 

例えば商品の袋への入れ方がおかしいとの理由で慰謝料100万円を要求したカスハラの事例があります。こういった行為は恐喝に値するでしょう。

SNSへの投稿・拡散

従業員を土下座させた写真をSNSにアップするカスハラ行為が、問題として取り上げられたことがあります。

 

アップした本人はもちろんのこと、たまたまその場に居合わせた人が面白半分で撮影し拡散する行為、またその投稿を拡散する行為もカスハラといえるでしょう。こうした行為はプライバシーの侵害になります。

 

自分が直接カスハラをしていなくても、ちょっとした興味本位や認識の甘さによって、いつの間にかカスハラの加害者になっていることがあるのです。

 

参考:社会人の教科書 悪質クレーマーによるカスタマーハラスメント(カスハラ)

カスハラ対策方法

カスタマーハラスメントの被害者・加害者にならないために今何ができるかをみていきましょう。

カスハラについての知識をつけておく

カスハラに関する事例や対処法などを参考に、どのような行為がカスハラに該当し、どのように対応するべきか正しい知識を身につけましょう。

 

また、職場の仲間と事例や対処法などを共有し同じ認識を持つことで、トラブルが起きたときに一貫した対応をとれるでしょう。

いつでも証拠を残す準備をしておく

今の時代はスマートフォンにもボイスレコーダー機能がついています。トラブルがあったときの為に、ボイスレコーダーの機能をチェックしておきましょう。

 

また、防犯カメラに映る場所で話すことにより、映像として証拠を残すことができます。事前にカメラのある場所をチェックしておきましょう。

 

音声や映像の記録でなくても、メモで記憶することも有効です。人物名やクレーム内容など後にメモする項目を頭に入れておきましょう。

カスハラへの対処法

被害にあう前に備えられるところは備え、被害にあった場合は決して一人で悩まずに相談しましょう。

責任者に引き継ぐ

「責任者など上の者をだせ」の一点張りで内容を話してくれない場合や、謝罪をしても執拗な攻撃を続けるようであれば、責任者に引き継ぎましょう。

 

悪質なクレームは「言いやすそうな人」に集中しやすいことから、対応が責任者に代わることで場が収まるケースもあります。無理に自分で解決しようとせず、なるべく早い段階で状況を伝え、対応してもらいましょう。

証拠を残す

ボイスレコーダーを使用し、録音することが効果的です。録音できない場合は記憶が曖昧になる前に、メモや日記に記録しましょう。もしも問題が大きくなった際には、正確な記録が有利となります。

メモに記録する内容
・日付
・時間
・場所
・人物名
・何をされたか(どんな発言があったか)

これらのことを細かく記録しておきましょう。
詳細な記録は、誰かに相談する際にも信用や理解を得やすくしてくれます。

専門機関に相談する

企業だけで対応することが難しい、法律に反するようなカスハラについては、弁護士などの専門家、警察に相談することも方法の一つです。大きなトラブルが起きた際の通報先を決めておくと良いでしょう。

外部機関に相談する

社内でカスハラに関する報告・相談窓口の整備が整っていることがベスト。しかしそうした環境ではない場合や、社内で相談することに抵抗がある人もいるでしょう。

 

そのような場合は外部機関へ相談することをおすすめします。匿名で相談を受けてくれる窓口もあり、社内の相談窓口を利用するよりもハードルが低いはず。

 

カスハラに特化した相談窓口を探すのは難しいかもしれません。しかしハラスメントを含めた職場の悩みについて対応してくれる電話窓口にまずは相談して、自分の心と身体の健康を守りましょう。

カスハラ以外にも!あなたはいくつ知ってる?職場で起こり得るハラスメント

カスハラ以外にも、職場ではさまざまな種類のハラスメントが起こり得ます。例えば以下のハラスメントを知っていますか?

「自分は大丈夫」と思っていても、知識不足だと被害者にも加害者にもなる可能性が高まります。被害者、そして加害者にならないように、以下の記事をぜひチェックしてみてください。

関連【ハラスメント大全2022】職場で起こる40種類のハラスメント一覧

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