医療事務資格は独学では不可能?おすすめ勉強法・独学のメリット/デメリットまとめ

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医療事務は、全国どこに行っても就職できる仕事のひとつ。「医療事務資格を取得して選択肢に入れたい」と思う人も多いでしょう。

 

しかし通信講座でもよく見かけるため、「医療事務の資格取得は独学では厳しいのでは」と思うかもしれません。

 

この記事では、医療事務の資格をわかりやすく説明し、独学でのメリットデメリットを踏まえた勉強方法を紹介します。

 

「医療事務の資格をとると職場が見つかりやすいらしいけど、独学では無理なのかな?」という疑問を解消しましょう。

目次

医療事務資格とは

医療事務の資格とはどういう資格のことをいうのでしょうか。医療事務は民間資格で国家資格ではないので、資格なしでも働けます。

 

しかし資格取得のために知識を体系的に学び、転職活動時は仕事に対する姿勢や意欲を証明できるので、資格を取得しているとスキルアップ・キャリアアップにつながる利点があります。医療事務に関する知識を有することを客観的に証明できるものと言うこともできるでしょう。

 

医療事務の資格は非常に数が多く、医療事務全般に関する資格が10種類以上、80種類以上の資格があると言われています。その数ある資格を大きく分類すると7つに分類されるそうです。

 

診療報酬計算の資格
医療事務全般の資格
調剤薬局事務の資格
介護事務の資格
医事コンピューターの資格
医療秘書の資格
医師事務作業補助者の資格

「医療事務に関する知識を有する証明」と考えると2つ目の「医療事務全般の資格」の取得をまずは目指しましょう。「診療報酬計算の資格」は難易度が高い分、持っていると有利になるので最終的にはこの資格も目指すとよいかもしれません。

 

どこの教習所に通っても普通免許が取得されるように、どの資格を取得しても「医療事務に関する知識を有する証明」になります。中には講座修了が受験資格となっている資格もあります。資格をよく調べて受験しやすい資格を選ぶと良いでしょう。

 

参考:『医療事務資格3つの真実~医療事務を目指す前に知っておくべきこと~』
参考:マイナビキャリレーション『医療事務として働くために役立つ資格・試験13選まとめ』

医療事務資格の種類

代表的な資格を細かく見てみましょう。いずれも受験資格はなく、医療事務の資格として広く知られている資格です。

医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)

・受験資格なし
・在宅受験可能
・毎月実施
・合格率50~60%

この資格は、医療事務関連試験のスタンダードとして評価され、医療事務関係の試験としては最大規模です。合格すると「メディカルクラーク」の称号が授与され、診療報酬請求事務業務や窓口業務など医療事務職として求められる能力を備えていることを証明されます。

 

試験時間は180分(学科60分、実技Ⅰ50分、実技Ⅱ70分)、3科目全て得点率70%が合格基準。合格基準に満たさなかった科目があった場合、6ヶ月間は合格した科目の試験免除が受けられます。

参考:一般財団法人 日本医療教育財団『技能審査認定 医療事務技能審査試験(メディカル クラーク®)』

医科2級医療事務実務能力認定試験

・受験資格なし
・会場受験
・年3回実施(6月、11月、3月)
・合格率60~80%

この試験は診療報酬明細書作成技能を含む診療報酬に関する知識、医療関連法規に関する知識を客観的に判断するものです。全国にある協会の認定機関が会場となっていますが、誰でも受験できます。

 

試験には「医科点数表」をはじめ各資料、電卓が持ち込み可となっており、原則60%の正答率で合格となります。

参考:全国医療福祉教育協会『医科2級医療事務実務能力認定試験』

診療報酬請求事務能力認定試験

・受験資格なし
・会場受験
・年2回実施(7月、12月)
・合格率約30%

この資格は診療報酬請求事務に従事する者の資質の向上を図る目的で、医療事務関連の試験としては最難関と言われる試験です。合格が応募条件になっている求人もあるほど、難しいからこそ持っているメリットがあるといえるでしょう。

 

診療報酬請求事務とは診療録(カルテ)からレセプト(診療報酬明細書)の作成を行う業務のこと。厚生労働省が定めた診療報酬点数表により行うため、医療保険関係各法の理解や法律・通知の読解力をベースに医療に関する幅広い知識を備えるなど、専門性が高いスキルが必要となります。

 

診療報酬点数は通常2年に1度の法律改正で改定されるため、最新の点数表を知る必要があります。試験は全国17会場で行われる一斉統一試験で、試験時間は180分。会場への資料の持ち込みは自由です。

参考:公益財団法人 日本医療保険事務協会『診療報酬請求事務能力認定試験の概要』

医科医療事務管理士技能認定試験

・受験資格なし
・会場試験及びインターネット試験
・会場試験:年6回実施(奇数月)、インターネット試験:随時
・合格率約50%

この試験に合格すると「医療事務管理士」の称号が付与され、医療事務のスキルを客観的に証明できます。

 

医療保険制度・診療報酬算定を正確に理解し、カルテから正しくレセプトを作成できる医療事務のエキスパートとして、就職活動ではアピールできるでしょう。

 

合格基準は会場受験は学科70点、実技は点検・作成各問題ごとに50%以上の得点をし、かつ3問合計で70%、インターネット受験は学科・実技の総得の70%となっています。

医療事務管理士技能認定試験

・受験資格なし
・試験会場及び在宅受験
・会場試験:年6回実施(奇数月)、インターネット試験:随時
・合格率85%

この試験は、医療事務を目指すにあたり理解しておくべき基本的事項や算定ルール・要件を理解していることを評価・認定する資格試験です。

 

合格すると「医療事務技能士」の称号が付与されます。これは医療保険制度・診療報酬算定の仕組みを理解し、幅広い基礎力がある事を客観的に証明するためです。

 

試験会場への資料の持ち込みは自由。合格基準は総得点の70%と言われています。

参考:JSMA技能認定振興協会『医療事務技能士認定試験』

独学で勉強するメリット・デメリット

医療事務資格を取得するため独学で勉強するメリットとデメリットをまとめてみました。

医療事務資格を独学で勉強するメリット

費用が安い

独学で勉強する一番のメリットは、費用が安いことです。かかる費用といえば勉強のためのテキスト代のみ。予算に合わせて勉強代を調節できます。まずは手軽に勉強を始めたい人にぴったりでしょう。

 

自分のペースで勉強できる

現在の仕事など資格勉強以外の予定に合わせて、都合の良い時間に勉強できます。忙しくて講座の時間に合わせられるかわからない人にはおすすめです。

 

また、スクールだと教えてもらえる回数に限りがあることもありますが、独学なら納得のいくまで勉強してから試験を受けられるのもメリットと言えるでしょう。

医療事務資格を独学で勉強するデメリット

最適なテキストがわかりづらい

医療事務資格に関する書籍はたくさんの種類があります。初めて挑戦する人だとどのテキストが良いか迷ってしまうかもしれません。「買ってみたらわかりづらかった」と失敗することもあるでしょう。

 

最新の情報が手に入りにくい

医療事務に関する法律は頻繁に改正が行われています。常に最新の法律に沿って勉強する必要があるのです。独学では自分で情報収集しなければならないので、タイムリーに知ることが難しいこともあるでしょう。

 

質問する人がいない

テキストを読んでもわからないことが出てきたとき、独学で勉強していると誰かに聞くことはできません。疑問が解消されないままだと、試験でも不安ですよね。

医療事務資格取得は独学で可能か?

独学で勉強することのメリットとデメリットを踏まえ、医療事務の資格は独学で取得できるのでしょうか。

 

結論は「可能」です。

 

通信講座や通学制の講座を受講しなければ取得できない資格もありますが、特に受験資格を定めていない資格もたくさんあります。情報収集能力に長け、コツコツ努力するのが得意な人は独学に向いているでしょう。

 

独学だと試験に必要なことを自分なりに調べ、自分の好きなペースで勉強していくことが可能。勉強以外の予定にも柔軟に合わせられます。

 

反対に、独学に向いていないのは「効率良く勉強して確実に資格を獲りたい人」。講座などを利用すると、試験内容を熟知した人から勉強や試験のコツを教えてもらえるのです。

 

どちらが合うかは人それぞれ。今までの資格に向けた勉強や受験勉強を振り返り、「自分はどちらの方がやる気が出るか」見極めましょう。

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医療事務資格の勉強内容

医療事務の資格を取得するためには、次のような内容を勉強するようになります。

 

・レセプト作成

診察の内容に応じた「点数」を計算し、医療費を算定する業務です。レセプト作成が多くの試験項目に含まれています。

 

・医療保険や医療の法律、各種医療制度に関する知識の習得

・窓口業務
患者の応対について実技試験が行われる試験もあります。

 

「診療報酬の点数早見表」「テキスト」「過去問」「電卓」を使いながらこれらを勉強していきます。知識を身につけたら、あとは、ひたすら問題集に取り組みましょう。

 

試験では資料が持ち込みとなっていることが多いので、必要な情報をすばやく見つけられるようにすることもポイントのひとつです。時間を測りながら何度も何度も問題を解くようにしましょう。

医療事務資格の独学での勉強方法

通信講座や通学制では決められたスケジュールに沿って勉強するようになりますが、独学では自分で全てを決めなければなりません。

資格に合ったテキストを購入する

どの認定試験を受験するかを決め、そのために必要なテキスト、資料を揃えましょう。実施団体によっては、参考資料の販売をしています。

 

書店にはたくさんの種類があり迷うかもしれないので、あらかじめ口コミを読んで情報を集めておきましょう。

 

複数の参考書を比較するときには、同じ項目がそれぞれどのように説明されているかを見て判断。「わかりやすい」「なんか読みやすそう」と印象の良い参考書を選ぶと良いでしょう。

 

自分で見つけるのが面倒な場合は、通信講座がおすすめです。

知識を身につける

試験の内容について詳しく調べ、必要となる知識を覚えていきましょう。試験では資料を調べることができるため、完璧に暗記する必要はありません。

 

しかし効率良く調べるためには、ある程度暗記しておくことが大切です。暗記シートを活用して重要項目を暗記する人も多いと思いますが、ノートに書き出すときにも重要項目は赤系のペンで記入するようにすると、自分のノートにも暗記シートが使えます。

 

大事なページには隅の方にイラストを描いておきましょう。「色」「絵」「文字」を組み合わせて覚えると忘れにくくなります。

過去問を中心に何度も問題に取り組む

問題に慣れ、時間内に全て終わらせるように繰り返し練習します。何度も間違える問題は、もう少し対策が必要だとわかるかもしれません。

 

試験時間に合わせてペース配分も大切ですので、過去問を練習するときには常に時間を測ってやるようにしましょう。

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医療事務資格を独学以外で取得する方法

独学以外の方法としては3つ挙げられます。

 

通信講座
通学制講座
専門学校

いずれも独学に比べると、効率良く勉強できる利点があります。試験の最新の傾向に合わせたテキストが準備されるので、試験の日程に合わせた講座のスケジュールに沿って勉強していけば良いのです。

 

医療事務では、それに関わる法改正が頻繁に行われているため、最新の情報に合わせた対策が必要。各講座や専門学校ではそのような情報をいち早くキャッチして対応策を教えてくれます。

 

修了後就職のサポートをしてくれることもあるでしょう。

通信講座

通信講座を受講して資格を取得するという方法があります。スケジュールに沿って課題を提出し、添削とアドバイスを受けるという勉強方法です。

 

独学以外の方法の中では一番費用が安く、気軽に申し込めます。課題提出のスケジュールが定められているので、独学ではくじけそうな人も続けやすいというメリットがあります。

 

「現職が忙しく決まった時間をとれない」「在宅で学習したい」という人におすすめです。

 

おすすめの通信講座

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・資料無料請求
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・e-ラーニングや講義など学習スタイル豊富
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通学講座

通学制に通って資格を取る方法もあります。

 

通学制の一番のメリットは一緒に勉強する仲間ができること。独学や通信制は一人で勉強することになるため、モチベーションを維持するのが難しい時もあるでしょう。その点通学制は自分と同じように勉強している人たちが近くにいるので、他の人の勉強する姿を見て「負けられない」とやる気が起きやすいのです。

 

さらに質問できることも大きなメリット。通学制では先生から直接指導を受けるので、不明なところはリアルタイムで質問することができます。その場で問題点を解決し効率よく勉強を進めることができるのです。

 

デメリットは費用がかかること。交通費を含め独学や通信制と比較すると費用がかかってしまいます。

専門学校

専門的な知識を身につけることができる専門学校。通信制・通学制よりもさらに幅広く専門的に学べます。

 

就職のサポートをしている学校もあるので資格を生かした仕事に就きやすいというメリットもあります。入学金や授業料など他の各講座と比較すると非常に高いのがデメリットといえるでしょう。

自分に合う方法で医療事務資格を取得しよう

医療事務の資格についてまとめました。資格も勉強方法もたくさんあり迷ってしまいますが、参考にしてみてください。

 

就職しようと考えている人は「まずは資格をとってから」と思わず、積極的な就職活動が大切です。医療事務の経験も重要視される職場ですので、多くの人が医療事務の仕事をしながらさらなるキャリアアップを目指して資格を取得しています。

 

この記事を参考に自分に合った方法で勉強してみましょう。

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