キャリアパスとは?必要あるの?意味・作り方・制度

キャリアパス

「キャリアパス」を知っていますか?キャリアパスとは、企業内で目指すポジション・職務に就くまで道筋(必要な経験・スキル・知識・資格など)を描いたものです。

 

個人が自律したキャリアを歩まなければいけない時代になりました。個人が進める道は多様化し、将来のキャリア像を描く難易度が上がっています。そこで、キャリアパスが注目されているのです。

 

個人の働く意欲を高め、主体性・自主性を発揮させるためには欠かせない、今の時代に働く人の道しるべとなるキャリアパスの意味・具体例を解説していきます。

目次

キャリアパスとは?意味・定義

キャリアパスとは、企業内で目指すポジション・職務に就くまで道筋を描いたものを意味します。

必要な経験
必要なスキル
必要な知識
必要な資格
必要な成果
必要な年数

業種・仕事内容次第で異なりますが、上記ような項目を段階的にまとめ、現時点と、その延長線上にあるものを示すものです。

◆キャリアプランとの違い
「キャリアパス」は、企業内で個人が辿る道しるべを示すものですが、「キャリアプラン」は、個人が掲げる職業人生の計画です。キャリアプランの方が、大きなスケールで考えるものであり、視点が個人寄りです。

◆キャリアマップとの違い
「キャリアパス」と「キャリアマップ」の役割は同じです。がしかし、「キャリマップj」は厚生労働省が正式に定めたものであり、一般的な使われるのが多いのは「キャリアパス」の方です。

企業視点のキャリアパス

企業が働く社員に対して、キャリアパスを明確にしてあげることには様々な良い効果が期待できます。

①社員の専門性を高める
②社員のポテンシャルを引き出せる
③適切なFBを伝えやすくなる
④社員の成長が加速する

人手不足が進む現在、企業にとっては社員の採用、また採用後の定着化は死活問題。キャリアパスを知らずして、人事競争に勝ち残ることはできません。

個人視点のキャリアパス

個人にとってキャリアパスは、仕事計画や行動指針のような役割を持ちます。明確化するためには、以下のような質問に答えてみましょう。

どのようなステップを踏むべきか?
どのような役割を担っているのか?
どんな役割を果たしていけるのかを?
どんな予想外が起こり得るか?

回答はそっくりそのまま、履歴書に記入できる情報でもあります。

 

何が起こるかわからない変化の激しい時代ではありますが、明確なキャリアパスが描き、もやもやと抱えてしまう不安感を払拭しましょう。

キャリアパスを明確にするメリット

キャリアパスを明確にするメリットを挙げてみました。

①やるべきことが明確になる
②やるべきことに集中しやすくなる
③将来への期待を抱ける
④やりがい・やる気が高まる
⑤仕事の目的を実感しやすくなる
⑥目指すべき姿を想像しやすい
⑦自信が持てる

道筋が見えれば、これだけのメリットが生まれます。反対にキャリアパスがきちんと描けていない場合はどうなるでしょう。

❶今の仕事に意欲が生まれにくい
❷今の仕事をがつまんなく感じやすい
❸不安/恐怖が増える
❹ストレスが溜まる
❺不満が溜まりやすくなる

キャリアパスが描けていないと、上記のようなデメリットが起こり得るのです。

キャリアパスの具体例

キャリアパスの具体例を確認しておきましょう。仕事内容や業種、職種次第で変わります。

メディアライターのキャリアパス
・ライターとしてコンテンツ執筆に集中する
・執筆業務に加え、部下の育成・管理を担当する
・さらに、数値分析を担えるようになる
・編集者としてコンテンツの品質チェックや、
チーム全体の指針となる戦略を練るようになる
・メディア運用経験を活かし、個人もサイト開設
・独立して、個人で直接企業と契約を結ぶ

キャリアパスの作り方

キャリアパスを作るために必要な3つの準備を紹介します。より実現しやすい、理想的なキャリアパスを描くために、丁寧に準備をしておきましょう。

 

また、キャリアパスは1度作ったら終わりではありません。時代もあなたの価値観も変化するので、定期的に以下の3つを行って修正していきましょう。

自己分析をする

まずは自分の強みややりがいを感じること、価値観を明確にしましょう。自己分析によってそれらを明らかにしておくと、実現しやすい&より理想に近いキャリアパスを描けます。

 

ある出来事により価値観が変わることもあるので、定期的に自己分析を行うことをおすすめします。その都度自分の価値観に合うキャリアパスに修正していくことで、よりあなたの力を発揮できるキャリアパスとなるはずです。

 

「自己分析=就活」といわず、定期的に行ってみましょう。

 

社会人の自己分析は自己流ではアカン!5分で読めるシンプルなやり方・手順

ゴールを設定する

自己分析で価値観や目指したい場所、ありたい姿がわかったらゴールを設定しましょう。どこに進めば良いか明確になるので、得るべきスキル・経験がわかりやすくなります。

 

ゴールは必ずしも「やりたいこと」である必要はありません。「自分はどんな存在でいたいか/どうありたいか」でも良いのです。

「家族に囲まれて笑っていたい」
「マーケティングの分野で尊敬される人でありたい」

このように、ありたい姿からキャリアパスを描いてみましょう。

市場価値を把握する

ゴールに関連する業界や職種で「どんな人が求められるのか」を調べておきましょう。いざゴールに向けて転職や昇進をしたい時に、「戦力になれない」という状態を防げます。

・求人を見る
・転職サイトに登録する
キャリアアドバイザーに相談する
社外に人脈を広げる

このように外の世界に目を向けることで、「どんな人が求められているのか」ハッキリしてくるでしょう。あなたが取り組むべき課題が明らかになるはずです。

キャリアパスを描く上で知っておきたい言葉

キャリアパスは人それぞれ違って正解がないので、「どうすれば良いんだろう」と悩む人も多いでしょう。そんな人に知ってほしい、3つの考え方を紹介します。

ライフキャリアレインボー

ライフキャリアレインボーとは、人生における仕事やプライベートの役割を、その時々の状況に合わせて描いたもの。例えば子育てをしている場合は自然と「親」の比率が高くなり、「労働者」「余暇人」は以前よりも少なくなるかもしれません。

 

ライフキャリアレインボーを描くことで、「現状」「将来像」を把握しやすくなります。”役割”という視点でキャリアを見つめることで、より立体的なキャリアパスを描けるでしょう。

 

キャリアレインボーの作り方・メリット

ワークライフバリュー

ワークライフバリューとは、仕事と生活の調和をとる上で、個人が大切にしたいと考える生活観や家族観などの価値観。 多様な働き方と生き方を選択・実現できるようにするために、把握する必要があるとされる要因。

引用:株式会社OKAN|誰もが働きやすいオフィスづくり、人材定着にも効果的。オフィスでいつでも健康的&美味しいお食事を。 2020.4.10

あらゆる時代の変化により、多様な働き方・生き方が受け入れられてきています。どんなキャリアパスを描くかもあなたの自由。あなたにとっての”ワークライフバリュー”が明確になると、自分らしいキャリアパスが描けるはずです。

 

自己分析を行う時に、一緒に考えてみましょう。

エンプロイアビリティ

エンプロイアビリティとは、雇用され得る力。簡単に言うと、社内でも社外でも「あなたを雇用したい」と思われる力です。

 

エンプロイアビリティを高めると、どの組織でも通用する上、必要な変化に対応できたり将来の不安も軽減されたりします。

 

キャリアパスを描いてそれに向かって突き進んでいる時、「自分のエンプロイアビリティはどのくらいか」と常に振り返ることで、ゴールに近づきやすくなるでしょう。

 

エンプロイアビリティとは?意味・向上のコツ

「キャリアパスを描けない!」と悩む人におすすめ記事

「〇年後にどうなっていたいかなんて、わからない」と悩む人もいるでしょう。キャリアの築き方には「逆算式」「積み上げ式」2つの方法があります。

 

キャリアパスは、逆算式。「キャリアパスがうまく描けない」と悩むあなたは、積上式のキャリアが向いているのかもしれません。

積上式のメリット
・環境の変化に柔軟に対応できる
・選ばないのでさまざまな経験ができる

キャリアパスが描けないからといって焦らず、自分に合う方法でキャリアを歩んでいきましょう。

 

【5年後の自分の像は必要?】キャリアを形成する2つの方法

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