仕事を振り返るのは、「仕事の結果・プロセスを整理し、気づきを得て、改善に向けた行動に移す」ためです。
振り返るだけでは意味がない。次の行動に反映されて初めて価値があるのです。このポイントは絶対に忘れてはいけません。
読んでほしい人
- 仕事で成長が実感できない
- 自分の強みがわからない
- 上司に評価されない
自分・他人の行動を落ち着いて振り返ることで、改善点が見つかりやすくなったり、「乗り越えられる」という自信に繋がったりします。
振り返りのやり方やメリットを学び、今よりももっと自信を持って仕事に臨めるようになりましょう。
目次
ライバルは昨日の自分である
超えるべき相手は、同僚?上司?友達?いや、一番ライバル視すべきなのは、いつでも昨日の自分です。
隣の芝が青く見えるのが、他人との比較。他人に合わせて、自分の長所にも目をつぶってしまっては、成長スピードはガクっと落ちてしまいます。
持ち味を活かし、着々と成長していくには、毎日“昨日の自分”を超えていくことに集中しましょう。昨日の自分を知るためには、仕事の振り返るのが最適です。
仕事を振り返るメリット
仕事を振り返るのは、なぜ効果的なのでしょうか?期待できるメリットを確認しておきましょう。
①できることがわかる
②できないことがわかる
③成長が実感しやすい
④計画を立てやすくなる
⑤成長スピードが上がる
⑥論理的な思考が鍛えられる
⑦ポジティブ思考になる
⑧客観性を持てるようになる
振り返りを通じて、得意・不得意を把握し、改善点を考え、実行すること自体が成長です。成長とともに成果も評価がついてくれば、自信や喜びにもなるでしょう。結果、ポジティブにもなり、モチベーションUPにもつながります。
また、振り返る過程では必ず、論理的な思考が必要です。
この出来事はなぜ起きたんだろうか?
他に要因はないかな?
こうしたら改善されるのではないか?
このように考えること自体が、仕事に還元できる論理的思考力の向上につながります。
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振り返りに活用できるフレームワーク一覧
継続が欠かせない振り返りは、「手軽」に行える必要があります。できるだけわかりやすく、カンタンに始められるフレームワークを選びました。
①KPT
②YWT
③4行日記
各フレームワークの方法を解説していきます。
①KPT
KPTの頭文字は「Keep」(継続)「Problem」(問題点)「Try」(挑戦)、それぞれの意味は以下の通りです。
Keep(継続)
良かったことは?
上手くいったことは?
今後も続けたいことは?
Problem(問題点)
悪かったことは?
絶対に避けたいことは?
今後改善したいことは?
Try(挑戦)
次取り組むことは?
明日取り組むことは?
来週取り組むことは?
ポジティブな部分は継続して伸ばし、ネガティブな部分は改善する。至ってシンプルなアプローチです。上記の質問に答えるだけなので、一度取り組んでみましょう。
②YWT
「Y=やったこと」「W=わかったこと」「T=次にやること」を意味します。「KPT」と似ていますが、「問題」を「わかったこと」とすることで、失敗を糧にしやすく、自分・他人を責めづらくなるメリットがあるのです。
やったこと
どんな仕事をした?
上手くいったところは?
上手くいかなかったところは?
印象に残った出来事は?
わかったこと
どんな発見があった?
どんな気づきが得られる?
なぜ起きたのだろうか?
次にやること
次取り組むことは?
明日取り組むことは?
来週取り組むことは?
シンプルで簡単に取り組めるフレームワークです。シンプル過ぎて自分だけでは効果的な振り返りができないと感じる場合は、上司・同僚にFBをもらうのもおすすめ。
関連【たった3つを意識】仕事の悩みを上司に相談しやすくなる方法 関連職場で好かれる人気者に共通する”たった7個”のシンプルな特徴・習慣【仕事・人間関係】③4行日記
4行日記で書き出す4項目は、「事実」「気づき」「教訓」「宣言」です。
事実:
どんな仕事をした?
上手くいったところは?
上手くいかなかったところは?
印象に残った出来事は?
気付き:
どんな発見があった?
どんな気づきが得られる?
なぜ起きたのだろうか?
教訓:
どんな学びがあった?
今後続けたいことは?
宣言:
これからの自分はどう在りたい?
どういう自分を目指す?
毎日振り返るとしたらどう表現する?
最後の宣言をちらっと見直すだけで、それに至った一連のプロセスを想像できるのが理想です。
宣言は名言風にするのもおすすめ。例えば、『人に変わってほしいなら、まず自分が変わる』など。
誰かに教える
好きなアニメ・漫画から探す
スマホでリマインダー設定する
カレンダーの予定に入れる
壁紙に設定する
SNSプロフィールに記載する
紙に書いて貼り付ける
宣言を毎日反復して見直すことで、「あっそうだ。意識しなきゃ!」と気づく回数が増えるでしょう。その度、考え、行動に移します。いつの間にか無意識で行えるようになるはずです。
関連「振り返り」と「反省」の違いは、次の行動につながるかどうか
「振り返り」と「反省」の違いは、次の行動が変わるかどうかです。
「何がいけなかったか?」を考えるのが反省。振り返りは、その反省の結果を踏まえて、「次にやるべきこと」まで考えます。再発防止を目指すならば、反省だけでは足りません。
失敗をした上司に向けて部下が伝えました。
反省しました!
これでは、「で、どうするの?」と返事がくるはず。
次やるべきことはこれです!
こっちのほうが前向きな姿勢を感じ取れます。振り返りは反省の上位交換のようなものだと覚えておきましょう。
振り返りのコツ
いきなり振り返ろうとしても、どうやったら良いか迷う人も多いでしょう。2つのコツを紹介します。
細かく思い出して分析する
振り返りは「なんとなくこんなことが起こった」では意味がありません。「あの時の自分のこういう発言が~だった」のように細かく分析することで、適切な対処を考えやすく、次に活かせるのです。
その場では「どうすれば良かったのか」と考える時間がないからこそ、「なぜあの時あれをした?」といろんな視点から深掘りすることで、より本質的な解決策を考えられるでしょう。
継続する
振り返りは継続してこそあなたの力になります。1回きりでは変化を実感できない上、「あの時振り返っていればこんなミスは起きなかった」と手遅れになる場合があるのです。
毎日、毎週、毎月など振り返りの時間を決めておくことで、細かく修正して成果に繋げられるでしょう。
継続する方法
・「22:00~ 振り返り」とスマホのリマインダーをセット
・カレンダーに「毎月第一日曜はカフェで振り返り」と予定入力
・負担になりすぎないように、たくさん書こうとしない
・気分が上がるノートを使う
・SNSに投稿して人の目を意識する
・知人と振り返り会を定期的に行う
振り返りはストレス対処にも効果的!
振り返りは、なんとストレス対処にも効果があります。起こしてしまったミスも振り返りフレームワークを参考にしっかりと分析することで、「次は乗り越えられそう」と立ち向かう力を身につけられるのです。
「心が折れやすい」「自信がない」「とりあえずストレス解消法を試して応急処置をしている」という人は、振り返りを続けてみましょう。「こうすれば良かったんだ」「次はこうしよう」が思い浮かぶと、「私はできる」という自信が湧いてきますよ。