「社会人には英語が必須」と言われる世の中になりました。仕事でもプライベートでも、英語を身近に感じる場面が増えています。
しかししばらく英語から離れてしまい、自信がない人もいるのではないでしょうか。
「英語の勉強を再開しようと思っていたけど、突然英語が必要な業務を任されてしまった」
「いつかは英語を使った仕事をしてみたいけど、まだ自信がない」
と一歩踏み出せない方、安心してください。働きながらでも英語の勉強は始められます。そして、英語を使った仕事も任せてもらえるようになります。
英語の勉強と聞いて、思い浮かべる資格の一つに「TOEIC」があります。この記事では、仕事をしながらスコアを上げた筆者の勉強方法、参考書などおすすめの教材をご紹介します。
目次
筆者の経歴と英語の関係性
筆者のプロフィール
・前職:外資系医療機器メーカー
(英語の資料や新製品カタログ、論文の内容調査を担当)
・現職:IT企業 アメリカに事業展開
・仕事と家事を両立しながらTOEICのスコアアップ
このように英語ができると活躍の幅が広がる環境にいたこと、さらにTOEICは毎年同じ月に受けると受験料が割引になることから、健康診断のような感覚でテストを受けていました。
毎年受験する中で点数の上がり下がりがあり、衝撃を受けて猛勉強。その結果スコアも上がり、気づけばアメリカでの事業に関係する仕事を任されるようになっていました。
TOEICであなたの点数が上がらない理由
点数が上がらない最大の原因は、「自分自身の弱点を理解していない」から。そこを理解せずにひたすらテストを受けるだけでは、スコアは上がりにくいのです。
・これまでの結果を眺める
・いつも低いのはリーディング/リスニングのどちらか?
・スコアは順調に伸びているか?伸び悩んでいるか?
スコアが上がらないと悩む人は、弱点を探るために成績表を手に取ってみましょう。筆者の場合はこれまでの結果を眺めていると、リスニングのスコアが安定していないと気づきました。
そこでリスニングスコアを安定させる勉強を開始。その結果、英語を聞いても焦ってしまうことが減り、実際のテストでもスコアが戻りました。
関連“振り返り”で折れない心を育てる!継続・結果につながるポイント【例文付き】
仕事をしながらでもできる勉強法【習慣編】
この「習慣編」でご紹介するものは、すべてスキマ時間に行っていました。できれば毎日続けられるよう、日常生活に取り入れてみませんか。
英語の本・ニュースを聞き流す
気軽に取り掛かれて継続が簡単な一番おすすめの勉強方法です。
仕事と家事を両立する中での英語の勉強は、時間的に無理があるけれど、無理にでも英語を耳にする機会が欲しかった。そこで思いついたのが英語を聞き流すことです。
1回あたり10分ほどで終わるので、朝の身支度や通勤電車の中で聞いていました。
勉強方法
・基本的には聞き流す
・わからない単語や言い回しが出てきたら、スクリプトを読んで内容を理解
・耳が慣れるまでリピート再生
専用アプリを使うと、いつでもどこでも聞くことができます。
おすすめアプリ
『英語リスニングナビ』(Android/iOS)
NHK WORLDで放送されたニュースを聞ける。スクリプト確認機能あり。
隙間時間にアプリで単語を習得する
通勤時間や待ち時間などの隙間時間に、英語学習アプリを使って勉強していました。
利用メリット
・どこでも持っていける
・満員電車も片手で進められる
・ゲーム要素があるアプリだと、モチベーションが上がる
(正解すればキャラクターが成長する、など)
※筆者は「えいぽんたん」というアプリを愛用していました。しかし、残念ながら2019年にサービス終了しています。
場所を選ばず、気軽に英語を勉強したい人におすすめです。
おすすめサービス
『イングダム』
:毎日単語ゲームに答えて、Amazonギフトカードに変換可能なポイントゲット
TOEIC英単語を習得可能
『英会話&英語SNS Engly』
:英語の投稿や英会話チャットでコミュニケーション力を鍛える
英語学習仲間を作れる
電子書籍(Kindleなど)
洋書を電子書籍で買ってみましょう。洋書を読むことで、英語の文章に慣れることができます。TOEIC本番も、リーディングのパートであまり苦痛を感じなくなったことに驚きを覚えました。
スマホで読んでいると、わからない単語をすぐ調べることもできます。
おすすめ勉強法
・読んでいて理解できない文章があれば、一旦ストップして文章の構造を考える
・日本語で読んだことのある本を選ぶ
→内容のイメージをつかみやすい
近藤麻理恵さんの「片付けの魔法」は、英語版があるのでぜひどうぞ。「あの文章、英語だとこう言うんだ!」と感動することもあり、英語を勉強する楽しみを感じやすいでしょう。
おすすめサービス・商品
『flier』
:ビジネス本の要約が読めるアプリ
苦手な分野も要点を効率よくインプット可能
ビジネス本が苦手だけど勉強しなきゃと焦る人におすすめ
『Kindle』
:Kindleで購入した電子書籍を読める端末
Kindle専用なので通知に邪魔されずに読める
薄くて通勤中の読書にもおすすめ
SNSで英語学習アカウントをフォローする
おそらく、みなさんもSNSは普段から利用しているのではないでしょうか。SNSでの友達とのコミュニケーションや、情報収集の合間に目に入るのでおすすめ。
定期的に例文や単語をつぶやいてくれるので、習慣づけにはちょうど良いツールです。筆者はよく使うTwitterで実践していました。
おすすめアカウント
:簡単な選択問題が1ツイートに1問掲載されています。画面で見かけたら、一問一答のつもりで挑戦していました。
:あまり参考にならないように見えるアカウント名ですが、「こんな言い回しができるのか!」と英語が面白いものだと感じさせてくれます。
他にも、単語をツイートするアカウントもあります。ぜひ検索して、英語の学習を習慣づけることができそうなアカウントを見つけてみましょう。
音読をする
リスニング・リーディング共に力がつくのが、音読。効果を実感するのに時間がかかりますが、続ければ今まで難しかった文章がすらすら読めたり、聞きやすくなったりすること間違いなしです。
おすすめ勉強法
①難しいと感じないレベルの長文を選ぶ
②「英語→日本語」に訳さず、読んだ瞬間に理解できるレベルまで音読をする
③音声があれば、それと同時に読みながら理解できるまで音読をする
④徐々に文章のレベルを上げていく
これを続けていけば、「英語→日本語」と訳すステップがなくなるので、読むスピードがあがります。洋書も簡単に読めるようになるでしょう。
おすすめ書籍
『ENGLISH JOURNAL』
有名人のインタビューや、英語学習の方法満載。
毎月インタビューのCDがついてくるので、いろいろな人の英語に慣れると「TOEICのリスニングはハッキリ話してくれて親切」と感じるでしょう。
仕事をしながらでもできる勉強法【対策編】
実際のテスト形式に慣れるための訓練として、しっかりと対策を練ることもお忘れなく。筆者は地道に問題を解いて勉強するようにしていました。
問題集に取り組む
筆者が行った対策はこれだけです。休みの日に数時間ほどの余裕があれば、机に向かってTOEIC対策に励むように心がけていました。
スキマ時間では勉強できないような、リスニングや長文の問題などを中心に挑戦してみましょう。間違えた問題は、もちろん復習を忘れずに。いったん最後まで解き終えたら、2周目は間違えた問題だけを解くことにしていました。
勉強方法以外にも、問題に取り組む姿勢も大事。実際の試験は、立ちっぱなしではなく座っての受検です。すこし古臭い考え方ですが、本番に似た状態で勉強して慣れておきましょう。また、これも当たり前のことですが、間違えた問題は日数を開けて復習するように心がけていました。
仕事をしながらでもできる勉強法【やる気がなくなったとき編】
慣れない言語に疲れてしまったとき、楽しみながらできる勉強法を紹介します。
好きなマンガや絵本の英語版を読む
「好きこそものの上手なれ」という言葉があるように、好きなものに関連付けると楽しく勉強できます。
そこでおすすめなのが、好きなマンガや絵本の英語版を読むこと。「洋書を買ってみたけれど、全然先に進めない」と悩んだことはありませんか?しかし元々好きなものを選べば、英語になってもページが進むのです。
ちなみに筆者は書店の洋書コーナーで偶然見つけた「ポケモン図鑑」の英語版を購入し、パラパラ眺めて子供のころを思い出していました。
「英語ができたら、これについて世界中の人とアツく語れる!」
と思えてきて、やる気を取り戻せました。好きな映画を英語音声で鑑賞する、という方法も同様の理由でおすすめです。
あえて英語から離れる
英語へのモチベーションが下がってしまうと、無理やり持ち直すことは難しいでしょう。
そんな時は、一旦気持ちをリフレッシュさせ、やる気を復活させるためにあえて英語から離れてみるのも有効です。また英語に対する気持ちや情熱が戻ってきたときに勉強を再開すればいい、というつもりで気楽に考えてみましょう。
日常生活には駅のアナウンスや道を聞かれるなど、英語に触れる機会が溢れています。そのため、自然と「あ、英語の勉強を続けなきゃ」という気持ちが湧いてくるでしょう。
もし「英語から離れて、戻れなくなったらどうしよう」と思うのなら、「1日だけ」など期間を決めてみましょう。リフレッシュできて、もう一度やる気が起こってくるはずです。
関連【即解消】仕事のストレス発散方法50個大集合|自分に合うものを見つけようTOEIC高得点間違いなし!おすすめ教材
「TOEICの対策本、たくさんあって何がいいのかよくわからない…」と思う人も多いでしょう。筆者もそうでした。そんな中でも、筆者がよく使っていた教材等をご紹介します。
闘耳(発行元:ダイヤモンド社)
「発音ができないと聞こえない」という話を、皆さんご存知でしょうか。筆者はこれを信じています。この本に付属のCDを聞いて発音を真似していると、先にご紹介したラジオ番組のニュースをストレスなく聞き取れるようになったのです。
これのおかげか、ネイティブの人と英語で話した際に「思ったよりも聞き取れているね」と評価をいただくこともありました。
TOEICテスト公式問題集(発行元:一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会)
まずは敵を知ることも大事。出題形式や時間配分など事前に把握しておくと、本番も焦らずに済みます。ある時を境に出題形式が変わることもあるので、そのときにこそ備えておくと安心でしょう。
2回分のテストが収録されているので、とりあえず1か月前ほど前に第1回目に取り組みました。結果を振り返り、重点的に対策すべきパートがあるかどうか確認してみましょう。公式問題集のあとは、時間が許すなら「パート別問題集」を選んで対策すると心強いです。
第2回目は、1週間前までに終えておくと安心です。時間に十分な余裕がない限り、試験前日は避けたほうがよさそうです。1日で付け焼き刃のように勉強をしても、試験が終わったら忘れてしまうともったいないです。
TOEICが仕事に活きるポイント、TOEIC700点の場合
せっかく勉強するのなら、仕事で成果が出ると嬉しいですよね!筆者が実際に担当していた、英語を使った仕事をご紹介します。700点あたりに到達すると、こんなにもできることが増えるのです。ぜひご覧ください。
営業アシスタント
当時勤務していた会社では、アメリカ人のセールスパーソンがいました。当時私がその社員と働く中で担当していた業務は以下の通り。
・メールでのやりとり
・事務的なサポート
・代理で外部の人とのコミュニケーション
・来日した際の雑談
これらの業務で、TOEICの勉強が大いに役に立ったのです。例えばメールのやり取り。TOEICのリーディングパートでは、メール形式の問題が含まれています。この問題に慣れたことで、実務にも役立ったのです。
他にもリスニングの練習を重ねたことで、彼の話す内容を理解できるようになり、自信を持って返答することができたと感じています。
受発注業務
見積り・受注・調達・納品、一連の業務の流れを対応できるようになりました。メールでのやり取りがほとんどだったため、TOEICでのビジネスシーンでのメールを題材にした問題に慣れたことが強みになったのです。
担当業務
・見積書の作成
-必要な情報(製品、数量)のヒアリング
・発注書の作成、チェック
・納品
TOEICが活きたポイント
・ビジネスシーンでのメール送受信
・簡単な補足文章の作成
簡単なユーザーサポート
担当業務
・メールでの簡単なユーザーサポート
(ソフトのインストール方法、ライセンスの認証方法など)
TOEICの勉強が活きたポイント
・クレーム対応での言い回し
展示会出展
担当業務
・契約や準備に関する書類のPDFをメールで送信
TOEICの勉強が活きたポイント
・ビジネスメールの送り方
・地図や表の読み方
展示会場の地図やブースの図面の見方、契約するネットワークや電気の回線の料金表を読むことを難なくこなせるようになった実感があります。
ここまで紹介した業務を経験して、まだまだ筆者は満足できませんでした。今度は自分で英語を話して仕事を進めたいと考えるようになったのです。今は英会話を中心に勉強を続けています。
さいごに
TOEICのスコアを伸ばすと、活躍できる仕事の幅が広がります。仕事で自分の英語が通用するようになると、自信もつきます。語学は地道にコツコツと勉強し続けることが大事です。
1日のうち、少しの時間からでも間に合います。無理のない範囲で勉強を習慣化できるように心がけてみましょう。その努力の積み重ねの上に自分が活躍できる場所が用意されていると思うと、ワクワクしてきませんか?
スコアアップを目指して、さっそく勉強をはじめてみましょう。
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