「自分の上司が頼りない・・・」
「何も現場のことをわかっていないし、指示も曖昧・・・何のためにいるんだろう」
「誰かに相談したところでわかってもらえないしストレスだ」
ある程度仕事を覚えてきたらどこかでぶつかる「頼りない上司」の問題。筆者も入社して早6年が経過しようとしていますが、正直なところ「この上司サイコー!!」と思える人に出会ったことがありません。
むしろ仕事だけでみれば「何で俺の方が詳しいんだよ!!(怒)」という気持ちで働いている時間の方が長いくらいです。※人間性を否定しているわけではありません。あくまで仕事だけの話です。
そもそも「上司=頼りになる」というのは当たり前なのでしょうか。その疑問にメスを入れながら、頼りない上司とはどのようなものなのか、どう接していけばいいのかを本記事では書いていきます。
目次
過半数以上が「頼りにならない」と思っている
「何で自分の上司はこんなに頼りないんだ!」と嘆く前に世の中を見てみましょう。
質問:「上司は頼りになる人ですか?」
回答:
「あまり頼りにならない」・・・33%
「全く頼りにならない」・・・24%
なんと、57%の人が上司に対して頼りにならないと感じているのです。これで上司を頼りないと思うことは別に不幸でもなく、よくある話だということがわかりますね。悲観する必要は全くありません。
それならば、頼りない上司とどのように接していくべきかを考える必要があります。「上司が頼りないから」という理由は逃げに使うことは許されません。半分は頼りないわけですから向き合わないといけないのです。
頼りない上司の特徴と対処法
前述の通り、過半数の人が上司が頼りにならないと思っていることがわかりました。ここからは「なぜ頼りないのか」を整理しながら、どう接していくべきなのかをまとめていきます。
仕事ができない
どんな職場にも、仕事が出来ない上司はいるのではないでしょうか。もちろん見えないところですごい能力を発揮されているのかもしれません。
しかし、こちらからみていると「その段取りでうまくいくのか?」「だったら最初からこっちでやった方が早いよ・・・」と感じさせる人がこのタイプです。昔はバリバリ働いていたとしても、環境や時代、自身の価値観の変化により対応できない問題も出てきます。明日は我が身の問題と言えるでしょう。
このタイプに対しては、「自らスケジューリングして、上司にしてほしいことを提示すること」が有効です。つまり自分がリーダーになるということですね。
「◯◯課長、この案件ですがこの日までに見積もりを提示する必要があります。納期の担保と価格調整をする必要があるのですが、◼︎◼︎部と調整をお願いできますか?▲▲部との調整は私が◯日まで終えられるので、同時並行で進めたいです。」
このような形で「いつまでに」「何を」行う必要があることを伝え、「何をする必要があるか」という中の一部だけお願いしましょう。(丸投げだと思われないように。)
相手に「あなただけしかできないんです!」というスタンスでお願いできれば上司としての面子を立ててあげることが可能です。
自分にとってもマネジメントの練習になります。頼られる上司になるために必要な能力は、頼れない上司の元で身につけましょう。(笑)
指示が曖昧
「あー、◯◯君。これやっといて、やり方は任せるから。」
このような曖昧な指示をされても頼りないと感じますよね。なんとなくで仕事をしている人や、他部署に知り合いが多い人や社歴が長いなど人のつながりだけで仕事をしてきた人に多いのがこのタイプです。仕事を体系化しようとせず、関係性で出世されたのでしょう。こうなると未知の業務を部下にさせる時に指示が曖昧になってしまうのです。
このタイプに対しては、「業務を細分化して、問題ないか投げ返す」のがいいでしょう。そして口頭ではなく、メールなどで証拠を残す必要があります。
「ご指示いただいた●●の件ですが、◼︎日までに完了しようとすると、
▲日までに〜〜〜〜を実施、
★日までに〜〜〜〜を実施、
◼︎日 決裁完了
という段取りで進めたいと思うのですがいかがでしょうか。
抜け漏れがあると不安でしたのでご連絡いたしました。
アドバイスをいただければ幸いです。」
このように自分のやるべきことを確認してもらいましょう。
多くの場合、口頭で「あれでいいよー」と言われるのでこちらはメールで「先ほどはありがとうございました。こちらの内容で進めます。」と送れば、何か漏れがあった場合の責任は上司がとることになります。責任を取らない上司、手柄を横取りする上司、についてもこのように証拠を残す方法が有効です。
この「業務を細分化する能力」というのも今後自分でプロジェクトを立ち上げる時に必要となります。将来「丸投げする人」のレッテルを貼られないように身につけるべき能力です。
自分より上の立場しか見ない
ゴマをすってばかりで現場をほとんど見ていない上司です。このタイプに多いのが「部下には偉そうなくせに自分は何もしない」ということ。
幸い、私の上司でこういう人は少なかったのですが、周囲を見渡すとこの手のタイプが非常に多い。その上の上司と仲が良く「困った時は上司の上司に」、というのが通じないので非常にやりづらいのです。
ただ、彼らに共通して言えるのが「上から気に入られそうなこと」には非常に能力を発揮するということ。そこを利用していきましょう。
「こないだ●●部長(その相手の上司)も言ってたんですけど」と前置きするのが効きます。相手が働くために上の力を持ち出すのです。
「先日お話いただいたこの案件なんですけど、たまたま●●部長とお話したら目にかけてくださってました。それで、絶対受注したいんですけど、コンペになっていて価格競争になりそうなんです。この調整お願いできませんか・・・?」
例えばこのような形で「部下からのお願い」を「上司が注目している」に変換した依頼をしましょう。今まで何もしないと思っていた上司が急に仕事し始めるからとてもやりやすくなるでしょう。
頼りない上司と上手に付き合うためのポイント
頼りない上司とは、どうすれば気持ちよく付き合えるのでしょうか。ポイントを解説していきます。
自分がリーダーのつもりで働く
理由:上司に頼るという受け身の姿勢ではなく、自発的に仕事ができるようになるから。
上司に頼るだけでなく、「自分が引っ張っていくんだ!」という気持ちでいれば、どんな部署でも活躍できます。
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理由:将来自分が上司、リーダーになった時に必要なスキルを身につけるため。
今、あなたが頼りない上司の下で働いていたとしても、上司になった時に同じようにしてはいけません。リーダー・上司=部下(相手)を動かす必要があるのだから、そのために必要な力を身につけていきましょう。
エビデンスを残す
理由:責任を押し付けてくる上司や、手柄を横取りするような上司への予防策になるから。
自分が一生懸命正しく働いていたのに、成果を横取りされたり、責任を押し付けてくる人はいます。その悲しい現実に悲観せず、自分の身は自分で守りましょう。
相手を立てて意見する
理由:頼りなくても上司は上司、わざわざ敵に回す必要はないから。
前述のようにリーダーのように動いて、それがうまくいくようになるとつい「あの上司より自分の方が働いている」となってしまいがち。それでも上司は上司だから、きちんと立ててあげましょう。
相手を気持ちよくさせられる技術も、できるビジネスマンの必須能力です。
関連【どうしても合わない】仕事の人間関係これで解決!11の方法ちゃんと向き合ってコミュニケーションをする
理由:相手がわかると意外な長所も見えてくるから。
あまり書きませんでしたが、「この上司、頼りないなあ・・・」と思うとあまり話さなくなってしまうのが人の性。どんどん悪循環にハマってしまいます。そうなる前にちゃんとコミュニケーションをとりましょう。仕事の話じゃなくても良いです。意外な価値観やすごいところが見えてくるかもしれません。
私も以前の上司と、共通の趣味があったことがきっかけで仕事が上手くまわるようになったという経験があります。
最後に
そもそも自分が考える理想の上司と一緒に働くことはできるのでしょうか。答えは限りなくノーに近いのだと思います。
なぜなら、価値観は人それぞれだからです。バリバリ働きたい人にとってユルい上司は理想ではないけれど、仲良く働きたい人にとっては理想かもしれません。その逆も然り。つまり人によって上司に求める理想像は変わるので、100点の上司なんてそう出会えないのです。また、世代の違いもあります。
鈴木貴博さん著書『「ワンピース世代」の反乱、「ガンダム世代」の憂鬱』では面白い表現が使われていました。海賊王=世界で一番自由な男を目指す姿を見て育った世代(20代)と、地球連邦軍という組織に揉まれて戦う姿を見て育った世代(40代)なんだから、それは価値観が異なる、と。
すごく納得したと同時に、自分はゾロやサンジの立場なのにルフィのことを悪く言ってばかりじゃダメだよなあ、なんて思うようになりました。相手が理想じゃないことを嘆くより、「あんなリーダーがいるのも面白い!」と思えるくらいの方が幸せかもしれませんね。
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