「頑張りたいけど頑張れない」
「頑張れない自分はダメ人間なのかな」
やる気がない訳ではないけれど、なぜか頑張れない時ってありますよね。
頑張りたいけど、頑張れないときは誰にでもあるもの。しかし、それが続くと自分を責めるようになり、そのストレスに耐えられなくなってしまう可能性があります。
頑張れない自分を責めすぎないために、この記事では頑張れない原因を分析、頑張りたいのに頑張れないときの対処法を解説。
「頑張れないのは甘えなんじゃないの?」そんな不安はこの記事を読み終わったら消えているはずです。
目次
頑張りたいのに頑張れない原因
頑張りたいのに頑張れないのはどうしてなのでしょうか。まずは、その理由を探ってみましょう。
やりがいがない
あなたが今の仕事を頑張りたいのに頑張れないのは「やりがいがない」と感じているからかもしれません。やりがいは仕事のモチベーションの1つ。
・「よくやった」と評価された
・「ありがとう」と感謝された
・チームリーダーを任されステップアップできた
このようにやりがいがあると悩んでも辛くても「ここを乗り越えて何とかやりきろう」と頑張る気持ちが出てきます。やりがいを持っていないことで辛い気持ちに勝てず、頑張れなくなってしまうのです。
仕事が自分に合っていない
仕事を頑張れないのは今の働き方が自分に合っていないからかもしれません。
「本当は生活リズムを一定にしたいのに、流動的な仕事についている」
「個人で作業するのが好きなのに、チームで動く仕事をしている」
このように自分の理想とかけ離れた現状に我慢している毎日では頑張れないのも無理はありません。一時的に頑張ることはできても、我慢の毎日を長く続けるのは難しいでしょう。
疲労している
心や体が疲れていると何に対しても頑張れません。身体は何より心と体の回復にエネルギーを使おうとしているので、休息が必要なのです。
仕事や家事、余暇など疲労回復以外のことを頑張るエネルギーは余っていません。今の心身の状態はどうですか。自分の生活を振り返ってみましょう。
・朝起きづらい
・いつも完食なのに残してしまった
このような食欲不振、睡眠不足などは休息が足りていない証拠。頑張れないのは心や体からのSOSかも知れません。
失敗が怖い
失敗が怖くて頑張れないこともあります。
上司の指示通り仕上げたはずの資料。実は指示自体にミスがあり全てが水の泡、しかも責任を押し付けられてしまった。
このように頑張った成果が得られないばかりか逆に非難される事態を経験してしまうと、それ以降頑張ること自体に意味を見出せなくなってしまうかもしれません。
「どうせ頑張ったって失敗すれば自分の責任にされる」と頑張ることが空しく思えるでしょう。
何とか「よし、頑張る!」と意欲が出せたとしても、すぐにもう一人の自分が「頑張ったって仕方ない」と制止してしまい、頑張る気が失せてしまうのです。
周囲の評価が気になる
自分に自信がなく、周囲の評価を気にしてばかりいると頑張れません。頑張ろうと意欲が湧いても「1人で張り切ってる、と笑われるかも」と不安になり実行に移せないのです。
周囲の評価を気にして思い通りに行動できない自分にもストレスを感じてしまうかも。頑張ろうという気持ちが湧くたびにその気持ちを抑えることで、倍以上のエネルギーが消費されます。
頑張っていないのに心が疲れてしまって頑張る気力はもう出なくなっているのです。
もっと頑張らなければならないと思っている
仕事に消極的な自分の姿にがっかりして頑張れないのかも知れません。頭の中に「頑張って仕事をする理想の自分」がいると現実との間に大きなギャップが生まれます。
今のままでも十分仕事はできているのに、理想の自分が頭にあるおかげで「このままではダメだ」と自己否定してしまうのです。
周囲の頑張って仕事している人を見て自分は頑張っていないと落ち込んでしまうこともあるでしょう。自己否定している心では「自分は何をやってもダメだ」と頑張るエネルギーは湧きません。
頑張れない自分もダメじゃない
いつどんな時でも全力で頑張り続けられる人はいません。誰にでも頑張れない時はあり、それは当たり前のこと。
「頑張れない、どうしよう」と不安に思う必要はありません。頑張れない時にはそれなりで過ごせばOK。必ず頑張れる時は訪れます。その時が来たら全力で頑張りましょう。
「頑張りたいのに頑張れない」と悩む人に大切なことはセルフコンパッション、自分で自分を大切に思う気持ちです。
セルフコンパッションを高める方法の1つに「理想のコーチを想像する」方法があります。架空の人物でも実在する人物でも構いません。
温かく優しいまなざしを持ち、間違ったことはきちんと正してくれるような理想的な人物を思い浮かべましょう。「頑張ろうと思っているのに頑張れない」と悩む自分にコーチはどんな言葉をかけてくれるでしょうか。
コーチの言葉を想像することで自分の気持ちや行動をメタ認知しやすくなります。自分を客観視できることで親しい友人の肩を抱くように、自分のことを愛しい存在と感じられるようになるのです。
セルフコンパッションにより頑張れない自分も大切な自分だと気づけるでしょう。
【セルフコンパッションとは】自分を思いやる心でストレス軽減!意味・効果・高める方法
頑張りたいのに頑張れない時の対処法
頑張りたいのに頑張れない時に前向きになれる方法を紹介します。次にあげるものの中からできそうなものから試してみてください。
やりがいを見つける
人は「何かのため」なら、より頑張れるもの。やりがいを見つければ辛い時でも「頑張ろう」と前向きな気持ちが出てきます。やりがいを見つけるにはまず自分が楽しいと感じることを探してみましょう。
・好きなこと
・得意なこと
・嬉しいこと
仕事に関すること以外も含めて、まず50個ノートにこれらを書き出してみてください。その次に書き出した内容の共通点を探しましょう。
「他人からの称賛」「頑張った後の達成感」など「またそういう思いができるなら頑張れそう」と思えることがあなたにとってのやりがい。具体的な事例を概念化して、そう思えることを見つけていきましょう。
困難な状況に直面してもやりがいを見出すことで前向きに頑張れるようになります。
あなたの仕事のやりがいはなんですか?やりがいの意味・必要性・種類・見つける方法
ライフキャリアレインボーを作る
ライフキャリアレインボーとは現在を中心に自分の生活を虹の形に描いた図のこと。
(出典:文部科学省 「高校生のライフプランニング」2020年2月19日)
自分のライフロール(役割)を仕事だけでなく家庭や余暇、社会活動も含めた人生の全体像を背景に考えるものです。
・今の自分のライフロールの割合を考える
・過去と未来のライフロールの割合を想像する
このようにライフキャリアレインボーを描いて人生全体を見通したライフロールの変化を可視化していきます。仕事を頑張りたいと思っているのに頑張れないのは、実は家庭人としての役割が大きくなっていることが原因かも知れません。
仕事とプライベートのバランスが望みどおりになっていない可能性もあるでしょう。ライフキャリアレインボーを描くと自分の価値観を再確認できます。
現状のライフロールの種類とバランスを把握し、今の生活も自分の理想に近づくためのものだと考えれば、意義が感じられるようになり日々頑張る力が湧いてくるでしょう。
自分らしい虹を描こう!「ライフキャリアレインボー」の取り組み方・メリット
マインドフルネスを実現させる
マインドフルネスは心から不安を取り除くのに有効な方法。今の自分にしっかりフォーカスすることで「頑張れない、どうしよう」という不安を小さくしていきます。
・瞑想する
・超スローコマ送りで「歩く」動作を心の中で実況中継する
このような今ここに集中するマインドフルネスによって自分を客観視できるようになります。
過去や未来にとらわれないことで心が安定し、頑張れない状況を打破する対策を考え始められるでしょう。もう既に十分頑張っている自分に気づくこともあるかも知れません。
マインドフルネスによって頑張っていても頑張っていなくても自分はこれで良いと認識でき、不安がなくなります。
「今、この瞬間」を大切に。マインドフルネスの意味・効果・実践方法・メリット/デメリット
ストレスコーピングをする
心から不安を取り除くにはストレスコーピングも有効。不安な気持ちのままでは「頑張ろう」と思っても前向きになるのは難しいものです。
・深呼吸する
・美味しいラーメンを食べる
・ハワイのビーチで日光浴をしている自分を想像する
このような自分の気持ちが落ち着くことをしたり妄想したりすることで、心から不安が消えていきます。不安な気持ちが小さくなったら、「頑張ろう」と前向きになれる対処を始めましょう。
ストレス社会を生き抜くコツ!ストレスコーピングとは?種類・実践方法・注意点をわかりやすく解説
寝食を充実させる
頑張るにはエネルギーが必要不可欠。エネルギーを補充するために「睡眠」と「食事」の質を上げましょう。
頑張ろうとして仕事を忙しくしてしまうと十分な睡眠時間が確保できないかもしれません。しかし時間は短くても、良質な睡眠をとれば疲労は回復します。
・スマホやPCなどのデジタル機器から離れる
・アロマオイルで足をマッサージする
・ハーブティーを飲む
このように就寝前に心と体を休める準備に入りましょう。
食事の質を上げるにはお金をかける必要はありません。バランスを意識した食事にしてよく噛んで食べればOK。1つ1つの食材を味わいながら食べることで心も落ち着き胃腸の働きも良くなります。
睡眠と食事の質を上げることで体調が整い、気持ちも安定するでしょう。
まとめ
仕事をしていると「頑張らなければ!」と意気込む場面は幾度となく訪れますね。
「何としても締め切りに間に合わせなければ」
「どうしても自分の案を採用して欲しい」
このように頑張るべき時に頑張るためには、日頃からメリハリをつけることが大切。
頑張らなければいけない時もあれば頑張らなくていい時もあるはずです。頑張らなくて良い時には肩の力を抜いて落ち着いて仕事をするだけでOK。
頑張るべき時に力を存分に発揮できるよう、力を蓄えておきましょう。