転職活動で内定をもらって嬉しい反面、入社まで何をすべきか分からずに悩んでしまう人も少なくありません。
内定後もやらなければいけないことはたくさん。それを事前に理解できていないとスムーズに入社することができないのです。
本記事では「内定後の流れは?」「入社まで準備することはあるの?」といった疑問を解決するために、内定後の流れに沿ってやるべきことを解説します。
新たなスタートを気持ちよく迎えられるように、最後のステップまで手を抜かずに準備しましょう。
目次
内定通知を受け取る
採用選考に合格すると、企業から内定通知が電話やメール、または郵送で届きます。内定通知の連絡を受けたらなるべくスピーディーに応対しなければいけません。
返事が遅いと働く意思がないと思われてしまい、選考を続けてしまったり他の転職者に内定を出してしまったりする可能性があります。入社したい場合は、3日以内に返事をしましょう。
具体的な内定通知を受け取ったらすべきことを解説します。
労働条件を教えてもらう
内定通知だけでは、詳しい労働条件を提示してもらえない場合も多くあります。
「内定を承諾してから条件を教えてもらったら、希望していた条件と違った」という事態を避けるためにも、事前に詳細な労働条件を教えてもらいましょう。
「詳細な条件を確認してから入社の判断をしたい」ということを伝えれば、メールか文書で労働条件を送ってもらえるはずです。
そう言って教えて貰えない場合は、賃金の低さや希望通りの職種でないなど隠したい企業側にとって都合の悪い事情があるのかもしれません。企業を見極めるためにも労働条件は事前に確認しておきましょう。
保留したい場合の応対方法
複数の企業の選考が並行している場合、他の企業の選考結果を待ってから返事をしたいということもあるでしょう。
その場合、内定通知をもらっても放置するのではなく「他企業の選考結果を待ってから返事をしたい」という旨を正直に伝えるようにします。
理由もわからず放置されていては相手は不信感を抱くもの。正直に伝えることで誠意を示すことができます。複数企業を受けるのは当たり前のことなので、企業も理解してくれるでしょう。
とは言え保留期間が長すぎるのも問題なので、2週間以内を目安に「○日までに連絡します」と伝えることも大事です。
辞退する場合の応対方法
内定通知をもらっても、条件が合わなかったり第一志望の企業から内定をもらったりして、辞退しなければいけないときもあります。
辞退する場合も放置せず、必ず連絡をするようにしましょう。連絡せずに放置すると、企業側が連絡を待ち続けてしまう可能性があります。
人材不足分を補うための選考を進めることができずに迷惑をかけてしまうので、必ず連絡してください。
辞退の場合は、誠意が伝わるよう電話で連絡するのがベターです。詳しい辞退理由は言う必要はなく「検討の結果、辞退させていただくことにした」といった内容でも問題ありません。
選考に時間をかけていただいたこと、せっかく内定をもらったのに辞退することにお詫びの気持ちを込めて連絡しましょう。
労働条件を確認し、雇用契約を結ぶ
内定を承諾する気持ちが固まったら、次は雇用契約を結びます。このときのポイントは労働条件をしっかり確認すること。
入社後「聞いていたのと違う・・・」となっても契約書にサインしてしまっては何も言えません。
労働条件を確認するにあたり、具体的なポイントを紹介します。
労働条件で着目すべき確認事項
提示された労働条件の中で、特に着目すべきポイントがいくつかあります。
・給与・賞与
金額だけでなく支払い方法や支払い日も確認
・時間外手当(残業代)
別途支給かどうか
・その他の支給
通勤手当、住宅手当、扶養手当など
・仕事内容
応募した職種かどうか
・社会保険の有無
雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金など
・契約期間
入社日や試用期間など
・勤務時間
始業時間・終業時間、時間外労働の有無など
・休日
何曜日が休みか、年末年始や連休は休みか、有給休暇の規定など
・勤務地
希望している勤務地かどうか、転勤・異動があるかどうか
少しでも疑問がある場合は人事に確認する
「求人情報にはボーナスありと書かれていたけど、労働条件通知書にはボーナスについて書かれていなかった」
「面接では残業した分は残業代がもらえると言われたのに、書面では月給の欄に残業代が含まれて記載されている」
このようなトラブルもまれにあります。
入社後に「聞いていた話と違った」ということがないよう、疑問がある場合はすぐに人事担当者に確認するようにしましょう。
雇用契約のタイミングは会社によって異なる
労働条件に合意できたら内定を承諾します。その会社で働くためには「雇用契約書」にサイン・押印をして雇用契約を締結する必要があります。
しかし、契約締結のタイミングは会社によってバラバラ。初出社日に締結する場合もあれば、内定に承諾した段階で契約を結ぶ場合もあります。
あらかじめ雇用契約のタイミングは会社によって異なることは理解しておきましょう。不安なら、人事に確認するのもおすすめです。
退社日・入社日を決める
転職先の内定を承諾するということは、現在働いている会社を退社するということです。現職場での退社日を決めてから転職先の入社日を決めることが一般的。入社日が先延ばしにならないよう調整しましょう。
企業側は入社日に合わせて準備を進めます。企業側としては、一日も早く業務に携わって戦力となってほしいもの。
入社日を先延ばしにすると転職先に迷惑をかけてしまうこともあるので、しっかりと入社のスケジュール管理をしましょう。
退職が決まったらすぐに報告する
退職を決めたらすぐに上司に報告して、退社日を決めるようにします。
「2週間前に報告すれば退職することができる」という法的ルールがありますが、2週間だと業務の引継ぎや挨拶回りなどを終わらせることが難しいのが現実です。2ヵ月ほどの余裕をもって退社日を決めましょう。
また就業規則で「〇か月前までに報告する」など定められている場合もあるので事前に確認してください。
退職までのスケジュールを立てる
退社日が決まったら、逆算してスケジュールを立てましょう。残務整理、業務の引継ぎ、取引先への挨拶などは意外と時間がかかるもの。退社日が先延ばしにならないよう、スケジュールを立てて調整する必要があります。
また有給休暇の日数が残っている場合は、退社日までに消化することも忘れてはいけません。上司や人事と相談しながら有給のスケジュールも調整しましょう。
退職手続きをする
退職にあたって、会社に退職届を提出したり保険関係の手続きを依頼したりする必要があります。スムーズに退職できるよう、総務や人事に依頼して進めましょう。
経費の精算が残っている場合や、会社から貸与されたものがある場合も、退職日までにしっかりと処理するようにしてください。
また、給与から天引きされるローンや積み立てなどを行っている人は、その手続きも必要です。把握しきれていない場合は、転職が決まったら上司だけでなく人事や総務に報告し、何をすればいいのか確認しましょう。
退社・入社準備をする
退社日と入社日が決まったら、その日に向けて準備を進めます。スムーズに転職活動を終わらせるためには、最後まで気を抜かずに進めていきましょう。詳しいポイントを紹介します。
退社に必要な書類を用意する・受け取る
退社に際して会社に提出しなければいけない書類は特にありません。強いて言うなら退職届・退職願や健康保険証です。
一方で、退社の際に会社から受け取らなければいけない書類はあります。最終出社日にしっかり受け取り、退社以降にやり取りしなくて済むようにしましょう。
【退社時受け取るべき書類】
・雇用保険被保険者証
・年金手帳
・源泉徴収票
・離職票
・退職証明書
入社に必要な書類を用意する
転職先へ入社するまでに提出しなければいけない書類もあります。
【転職先へ提出する書類】
・雇用保険被保険者証
・年金手帳
・源泉徴収票
・健康保険被扶養者異動届け(扶養家族がいる場合)
・扶養控除申告書
・給与の振込先の届け
また、下記の書類を必要とする企業もあります。
・免許・資格証明書
・健康診断書
・身元保証書
・住民票
転職先が用意した雇用契約書や秘密保持契約書などを印刷して署名・押印しておかなければいけないケースもあるので、事前に確認しましょう。
初出社日の準備を行う
初めて出社する日までに、転職先への通勤方法を確認しておきましょう。電車の乗り換えが複雑だったり、時間帯によって混雑したりする場合があると、入社日に遅刻してしまいかねません。経路や時間をしっかりと確認しておくことをおすすめします。
髪型や服装などの身だしなみも大切。入社日に不潔な印象を与えてしまうとその後の仕事にも関わるので、初出社日までに髪型や服装を整えておきます。
また、転職先について企業研究もしておくと良いでしょう。面接のためにある程度の企業研究はしたと思いますが、これから実際に働くのでもう少し深掘りして調べます。
扱っている商材や業界の動向について知っておくと、業務の理解度も深まり、スムーズに実行できるでしょう。
最初が肝心!誰もが緊張する転職初日に向けての心構え・当日の流れ【よくある悩みの対処法も】
まとめ
転職活動では内定後もやるべきことがたくさんあります。スムーズに入社するためには、ポイントを押さえてしっかり準備することが大事。
本記事で紹介した入社までの流れを参考に、内定後の準備や手続きを進めましょう。
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