斬新なアイデアをポンポン出す人がいると羨ましく思いますよね。
「発想力のある人になりたい、でも、持って生まれた能力なんじゃない?」
そう諦めかけている人に朗報です。発想力は天才だけのものではありません。誰もが持つ力であり、高められる能力なのです。
この記事では、発想力について説明するとともにその力を目覚めさせる方法を紹介しています。
さっそく発想力を鍛えて仕事に活かしましょう。
目次
発想力とは
発想力とは「アイデアを生み出す力」のこと。
・もっと効率よく仕事をしたい
・顧客に満足してもらえるプレゼンにしたい
・トラブルを迅速に解消したい
発想力があれば、このようなことも今までにない良い方法で解決できるようになります。発想力は、クリエイティブな仕事をしている人だけではなく、誰にとっても必要なビジネススキルなのです。
ただ発想力は生まれつきの能力と諦めている人もいるはず。しかし、発想力のもとになるのは知識と経験。知識も経験もゼロという人はいませんね。つまり発想力は誰もが発揮できる力なのです。
よく「ひらめいた!」と言いますね。その時のひらめいた一瞬のことだけを考えがちですが、実はそれまでにたくさんの努力と熟考があることを見逃してはいけません。
ひらめきは偶然の産物ではなく、膨大な知識を得る努力と諦めずに取り組んだ成果なのです。
想像力との違い
発想力と想像力が似ているように感じる人もいるかもしれません。想像力は「頭の中に具体的に映像を思い浮かべる力」です。
朝からため息ばかりついている隣の席の人のことを「何か嫌な事でもあったのかな、友だちと喧嘩したのかな」と考えるのが想像力。
そして、そこから「ミルクティー、買ってきてあげようかな。気持ちが落ち着くだろうから」と考えるのは発想力。
どちらも得た情報から考えるという点では同じ力ですが、発想力は想像をヒントにアイデアを生み出す力なのです。
発想力のある人の特徴
発想力のある人とは具体的にどのような人のことを言うのでしょうか。発想力がある人の特徴を紹介します。
雑談が上手である
発想力のある人はどんな話題でも話に混ざれる人。誰かが始めた話に「あ、それってこの間新聞に出てましたよね」とすぐ話に混ざれるのです。
発想力がある人は日頃から周囲の状況や話題になっていることに対してアンテナを高く張り、発想のネタとなる情報を入手するように努めています。
また発想力がある人は自身のデータベースと照合する時間がとても速く、誰かが始めた話との共通点を見つけるのも得意。そのためどんな話題にも混ざれ、話を展開していくことができるのです。
強い好奇心もあるので知らない話題でも素直に質問し、話が途切れることはありません。
例え話がわかりやすい
発想力がある人は難しいことをわかりやすい例えに置きかえるのが得意。相手に伝わりやすくするために目の前の出来事から発想を広げて上手く例えられるのです。
製品を作る工程を料理に例えたり、最近話題になっているニュースに関連付けたりして相手の関心事に合わせることができます。
発想力がある人は人の話を理解する力もあり、話の本質を理解しているからこそ例え話を考えられるのでしょう。豊富な知識を使って、この相手にはどの例え話が分かりやすいかを素早く判断します。
ユーモアのセンスがある
発想力がある人の発言は意外性があり面白いもの。
「上司に怒られた」と同僚が落ち込んでいるとき、発想力がある人は「きっと今朝奥さんから何か言われてイライラしてたんじゃない?ネクタイのセンスがないとか」などと、クスっと笑える言葉をかけるでしょう。上司を笑うようなその言葉に落ち込んでいた気持ちが少し楽になりますよね。
そんなユーモラスな発言ができるのは発想豊かにいつでも一般的ではない視点を探しているからなのでしょう。
好奇心が旺盛である
何にでも興味を持って、人の話を聞いたりチャレンジしたりするのも発想力のある人の特徴。
発想は知識があってこそ生まれるもの。発想力で新しい知識がまた別の発想に活かせると、より一層ワクワクして自分の世界をどんどん広げようとするのです。
失敗を恐れない
発想力のある人は失敗を恐れていないように見えます。それは一見ミスに思えることでもその後の対応次第では失敗にならないことを知っているから。
仕事をしていればミスはつきもの、ミスをしない人などいません。ミスをした時に「自分はダメだ」と落ち込んでいるだけでは先に進めませんね。
そういう時こそ発想力を活かして次のステップの糧にする方法を見つけるのです。ミスも教訓にできればもう失敗は怖くありません。
アナロジー思考ができる
アナロジー思考とはある考えを他の分野に応用する考え方。発想力がある人はアナロジー思考が得意です。アナロジー思考では全く違うものから目の前の課題との共通点を探し出し、対処法を考えます。
通称『もしドラ』と呼ばれた小説『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』の主人公の考え方はまさにアナロジー思考。
経営者向けの指南書を読み、全く違う分野である高校の野球部の現状を改善するために役立てることができる主人公は発想力のある人に違いありません。
(参考:『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』岩崎夏海 著 ダイアモンド社)
発想力を身に付ける5つの方法
発想力を身につける方法を5つ紹介します。誰にでもある発想力。自分の中に眠っているその力を目覚めさせ、仕事に活かしましょう。
人によっては活用できるようになるまで時間がかかるかもしれませんが、必ず鍛えられるものなので根気強く取り組むことが大切です。
発想力のある人と話をする
周囲にいる発想力のある人と積極的にコミュニケーションを取りましょう。発想力のある人の視点を勉強して真似することで発想力が身についていきます。
仕事で分からないことを質問したり、一緒にランチに行ったりなどして話をする回数を増やしましょう。
そうすることで、発想力のある人が普段何を気にしているか、何を見ているかを知ることができるのです。
多様な情報を入手する
発想力は知識量が多いほどよく働きます。自分の興味がある情報ばかりでは視野は広がっていきません。ネットニュースを見るときは、さほど興味がないものも含めてひと通り目を通すようにしましょう。
同僚との世間話の内容が広がるだけでなく、仕事に役立つヒントが思いも寄らぬ所にあるかもしれません。自分の嗜好に偏らず多様な情報を入手するように心がけましょう。
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「裏ワザ」を考える
「裏ワザ」はまさに発想力の賜物。日頃から裏ワザを考える習慣をつけることで多角的な視点が養われます。デスクの天板の裏にタオルホルダーを2本設置、いつでも取り出せるファイル置き場になりますね。
本来の用途とは全く違う使い道を探ることで発想力は鍛えられるのです。
最近では、Instagramやtiktokでそのような裏ワザ・ライフハックを発信しているアカウントも多いので、それをチェックして「こんな発想があるんだ!」と学ぶのもおススメです。
集中力のオンとオフを作る
発想は「突然ひらめく」と言われることがありますね。実はこのひらめきの瞬間は集中力のオンとオフを作ることで、訪れやすくすることができるのです。
アイデアを生み出すための準備段階は集中力がオンの状態。大量の資料から知識を増やし、どんなアイデアにするかを考えるため脳の中は大忙しです。
そこで頭が疲れてしまうので、コーヒーでも飲みながら休憩しますよね。実はこのリラックスしている集中力はオフの時間、脳の中では情報整理が行われているのです。
その情報整理の中で意外な知識と知識が結びつくことで「ひらめき」になると考えられています。活発に頭を働かせた後のぼーっとする状態がひらめきには大切と言えるのです。
ぼーっとする時間もムダだと思わず、積極的につくるようにしましょう。
(参考:NHK『NHKスペシャル「人体」”脳”すごいぞ!ひらめきと記憶の正体』)
体を動かす
体を動かすことは脳に刺激を与えます。就業中に考えが煮詰まってしまったら、いったん席を離れて軽い運動をしましょう。
上の階まで階段を上がるだけでも、血液中に新鮮な酸素を送り込むことで思考がクリアになり、また自由な発想ができるようになります。
また発想力のカギを握る「前頭葉」は走ることで鍛えられるそうです。いつもより30分早起きしてジョギングしてみるのもおすすめ。仕事が終わってからでも良いかもしれません。
脳を鍛えることも仕事のうちとスケジュールを調整して、週に3回程度ランニングを取り入れてみましょう。
(参考:東洋経済オンライン『仕事がデキる人は走りながら脳を鍛えている』)