【テクスチュアルハラスメントとは】意味・具体例・対策

テクスチュアルハラスメント、略してテクハラとは、文章上の性的嫌がらせのこと。

 

2001年発売の書籍『テクスチュアル・ハラスメント』により世間で知られるようになりました。

 

テクハラは被害者の利益や収入に影響を及ぼし、名誉棄損にもなり得るので訴訟問題にまで発展する可能性のあるハラスメントです。

 

インターネット・SNSが普及し大勢に作品を公開したり、自分の意見を発言したりしやすくなった現代。

 

テクハラの加害者/被害者にならないために、テクハラの意味と具体例、対策をしっかりと理解しましょう。

目次

テクスチュアルハラスメントとは

テクスチュアルハラスメントとは、文章上の性的嫌がらせのこと。

 

テクハラのターゲットとなるのは決して作家だけではなく、会社の企画書や個人ブログ、SNSでの発言などに対しての差別発言もテクハラに該当します。

 

現在では、主に女性に対して行われるものがテクハラとされていますが、男性が被害に遭う場合もあるでしょう。

 

どんな発言がテクハラになるのでしょうか。

 

例えば男性が書いた文章に対して「こんな女々しい文章を男が書けるわけない」と言ったり、女性が書いた文章に対して「これは男が書いた文章に決まってる」と言ったりする行為がこれに当たります。

 

また、女性作家に対し「実は男性である」と言いふらすこともテクハラです。

 

この「テクスチュアルハラスメント」という言葉は、2001年発売の書籍『テクスチュアル・ハラスメント』により世間で知られるようになったと言われています。

 

テクハラは被害者の利益や収入に影響を及ぼします。また男女雇用機会均等法や名誉棄損など法に触れる可能性も高いため、最悪の場合訴訟問題まで発展するハラスメントとなっているようです。

具体的な「テクハラ」の種類

テクハラは大きく分けて2種類あります。

内容で勝手に性別を判断する

1つ目は、文章・作品によって勝手に性別を判断し、差別発言で嫌がらせをすること。

例えば

・「大人気少年漫画の作者は、実は女性だった!!」と大袈裟に報道する

 

・「こんな女々しい文章を、あの男性作家が書いているわけない」と発言する

 

・「これほど論理的な企画書は男性社員しか作れないだろう」と発言する

などの行為です。

 

作品の良し悪しに本来なら男女の差は関係ないはず。それを理由に作品を批判することは、業務を妨害し、その人の才能まで否定する立派な嫌がらせ行為にあたるのです。

 

このような批判を避けるため、本来の性別を隠し活動している人も存在します。自分を偽っているように感じている人もいるかもしれません。

文章・作品の噂や嘘を流す

2つ目は、文章・作品に関する嘘や噂を流すこと。

例えば

・女性作家が書いた作品に対して「あの作品は実は作者の夫が書いた作品だ」と嘘の情報を流す

 

・「あの作家にはゴーストライターがいる」とTwitterで発言する

などの行為がこれに当たります。

 

これらの発言は作品の評判を下げ、作者の利益や収入に影響を与え、名誉棄損になり得る行為です。

テクスチュアルハラスメントの加害者にならないために

テクハラの加害者にならないための対策方法を紹介します。

自分のアンコンシャス・バイアスを自覚する

テクハラの原因は、人それぞれが持つアンコンシャス・バイアス。まずはそれに気づくことで、テクハラの加害者になることを防げるはずです。

 

アンコンシャス・バイアスとは、私たちが無意識のうちに抱いている思い込みや偏見のこと。「女性なら赤、男性なら青」や「A型は几帳面」などの例が挙げられるでしょう。

 

これは日常にあふれており、誰もが持っているものなのでそれ自体に問題はありません。しかし、「女性のくせに〇〇」「普通は××するものだ」と自分のアンコンシャス・バイアスを他人に押し付けてしまうと、人を傷つけてしまうのです。

 

発言する前に「偏った考えになっていないか?押しつけにはならないか?」と自分の意見を一度疑うようにしましょう。

 

参考:アンコンシャスバイアスとは?|一般社団法人アンコンシャスバイアス研究所

性差別的発言や確証のない発言はしない

大人数の前や誰もが目にすることのできるSNSでは、性差別的発言や確証のない発言はしないようにしましょう。

 

自分にそんなつもりはなくても、その発言だけが1人歩きして誰かを傷つけてしまう可能性は十分にあり得るのです。

 

発言するときは、「面と向かって本人に言えるか」「家族に話しても恥ずかしくない内容か」と内容を見直してからにしましょう。

 

特に感情的になっているときには、しばらく時間を置いて見返してから発言・投稿をするようにしてください。

もしテクスチュアルハラスメントの被害にあってしまったら

もし万が一テクハラにあってしまったとき、どうすればいいのかを紹介します。

記録する

先ほども述べたように、テクハラは法に触れる可能性の高いハラスメントなので、最悪の場合法的手段に訴える必要性もでてきます。

 

そのためにハラスメントされた事実を録音や録画、日記、メモなどで残しておきましょう。

 

メモの場合は録音や録画よりも信頼性が薄くなってしまうので、5W1Hを欠かさず具体的に書いておくことが大切です。

周りの人に相談する

1人で抱え込まず、上司や先輩、友人、家族に相談しましょう。身近な人に相談しにくい場合は、社内外の相談窓口を利用するのも良いですね。

 

自分1人では解決できない問題も、誰かの支えがあれば解決できるかもしれません。

 

また話を聞いてもらうことで「自分は1人じゃない」と、テクハラに立ち向かう勇気も湧いてくるはずです。

法的手段に訴える

上司や会社に相談しても解決しない場合、テクハラは名誉棄損に該当する可能性が高いため法的手段に訴えるのも一つの方法です。

 

「いきなり訴えるのはちょっと・・・」という人は、まずは弁護士相談サイトを活用してみましょう。

 

その他にもハラスメント差し止め要求書の送付や、民事調停・労働審判、刑事裁判などさまざまな手段があります。

 

【おすすめの弁護士相談サイト】
弁護士ドットコム|無料法律相談・弁護士/法律相談事務所検索ポータル

 

法テラス 公式ホームページ

テクスチュアルハラスメント以外にも!あなたはいくつ知ってる?職場で起こり得るハラスメント

テクスチュアルハラスメント以外にも、職場ではさまざまな種類のハラスメントが起こり得ます。例えば以下のハラスメントを知っていますか?

・パワーハラスメント(パワハラ)
・モラルハラスメント(モラハラ)
・時短ハラスメント(ジタハラ)
・就活終われハラスメント(オワハラ)
・ソーシャルハラスメント(ソーハラ)
ハラスメントハラスメント(ハラハラ)

「自分は大丈夫」と思っていても、知識不足だと被害者にも加害者にもなる可能性が高まります。被害者、そして加害者にならないように、以下の記事をぜひチェックしてみてください。

関連【ハラスメント大全2022】職場で起こる40種類のハラスメント一覧

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