「集中してやりたいことがあるのに電話やチャットに振り回されてもうヘトヘト」
「メールチェックしているうちにあっという間に時間が過ぎる」
「資料を作ろうと思っていたのに気づいたら他のことに手が移ってしまう」
このように自分の集中力に悩みを抱える人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな人におすすめな、時間をより効率的に、そして集中して使うことができる管理術「ポモドーロテクニック」を紹介します。テレワークや在宅勤務で「集中できない」とお悩みの方も必見の内容です。
目次
ポモドーロテクニックとは生産性を高める時間管理術
ポモドーロテクニックとは、生産性を高めるための時間管理術。時間を25分の「超!集中時間」と5分の「まったり休憩」に分けて、繰り返すというものです。(この1セットを1ポモドーロという単位と呼んでいます)
主にデスクワーク、知的生産を求められている方に向いています。
25分という短い時間で作業を行うため集中が持続しやすく、こまめに休憩をとることで回復できるので、生産性の高い仕事をすることができるのです。
考案者は起業家兼作家のフランチェスコ・シリロ氏。ニューヨーク・タイムズやハーバード・ビジネス・レビューでも紹介され世界中のビジネスマンが実践しているテクニック、身につけてみたいと思いませんか?
ちなみにポモドーロという聞きなれない言葉は、イタリア語でトマトを意味します。これはシリロ氏がトマト型のキッチンタイマーを使っていたことが由来なんだそうです。
ポモドーロテクニックのやり方
具体的なポモドーロテクニックは6Stepで解説します。専門的なスキルや知識は不要です。まずは試してみてください。
Step1.タスクをリスト化する
まずは自分がやらなくてはいけないタスクを全てリストに書き出しましょう。整理しないまま仕事に着手してしまうと「あれもやらなきゃ」「これはいつまでだっけ?」と集中を阻害する原因になります。
書き終えたらそれぞれ優先順位をつけて、どれくらいかかりそうかを考えながらスケジュールを組んでいきましょう。長い時間がかかりそうなものは複数のポモドーロ(25分の集中時間)に分けてまとめてください。
例)
◯月◯日(水)
明日の商談資料の作成 1ポモドーロ(13:00〜13:30)
夕方の会議で報告する内容をまとめる 1ポモドーロ(13:30〜14:00)
金曜の提案内容の検討・資料作成 2ポモドーロ(14:00〜14:30、14:30〜15:00)
Step2.25分間のタイマーをセットし、作業を開始する
どのタスクをやるかが決まったら25分タイマーをセットし、作業を開始しましょう。スマホのタイマーでも良いですが、専用の便利なアプリを使用するのもおすすめです。
このテクニックを実践するにあたり、中断は一番の敵です。スマホは遠くにおいたり、通知をオフにするなど、極力中断されない環境を整えましょう。
電話やチャット、トイレ、飲食など予定していた内容以外のことで中断してしまった場合は、また新しく25分測り直しです。
【ポモドーロテクニックにおすすめのアプリ】
ポモドーロタイマーとToDoリストを組み合わせたアプリです。シンプルな画面・UIで初めてでもすぐ使えるでしょう。
Step3.記録する(メモをする)
タイマーがなったら中途半端な状態でも手を止めてください。ここまででどこまで進んだかをメモしておきます。
目的は「振り返り」のためです。予定していた通りに達成できたのか、時間が余ったのか、中断回数や原因が後でわかるように書いておきましょう。
例)
・明日の商談資料の作成 1ポモドーロ(13:00〜13:30)
→予定通りに完遂できた
・夕方の会議で報告する内容をまとめる 1ポモドーロ(13:30〜14:00)
→取引先から電話があったので10分中断
・金曜の提案内容の検討・資料作成 2ポモドーロ(14:00〜14:30、14:30〜15:00)
→上司からの依頼対応で20分遅延。ズレた分は夕方に回した。
・18:00〜18:40
→ズレた分を対応。想定より資料のページ数が多かったので作成時間が多くかかった。
Step4.5分間の休憩
25分間の集中タイムが終わったら、5分間の休憩をとりましょう。この時にメールやチャットのチェックを行っても良いですが、公式にはコーヒーを飲む、瞑想・呼吸法に取り組むなどが推奨されています。
絶対NGなのが、そのまま先の仕事を続けたり、他のことに集中してしまうこと。せっかくの集中できる時間管理が無駄になります。
Step5.②〜④を繰り返す
②~④の流れを4セット繰り返します。公式ではこの1セットのことを、1ポモドーロと呼びます。
Step6.4セット繰り返したら、長めの休憩をとる
4セット繰り返したら、20~30分の長めの休憩をとります。この長めの休憩も、極力仕事から離れてリラックスしましょう。ストレッチや散歩、昼寝が効果的です。
ポモドーロテクニックをより効果的にするポイント
ポモドーロテクニックをより効果的にするポイントは「計画」と「振り返り」の好循環を意識することです。
「このタスクは25分じゃ足りなかった、2セット必要だった」
「ここは時間に余裕があったな、1セット内でこの仕事も対応できたはず」
「振り返り」を行うことでこのように自己理解が深まります。
そして、自己理解ができると「計画」もより洗練されていくでしょう。
「今日はこの仕事をしなくちゃいけないけど、ここのセットに組み込めるな」
「この時間にエクセルで計算だけ済ませておけば、1セットで資料完成まで出来そうだ」
このように振り返ることで自分の仕事の処理能力や発生していた無駄がわかり、より適切に計画されたタスク管理ができるようになっていくのです。
つまり「振り返る→自己理解が深まる→計画に無駄がなくなる→予定通りに遂行できる」という好循環で業務をこなせるように。計画通りに仕事が進むとモチベーションアップにもつながります。
まとめ
スマホやSNSなど集中を奪うものが普及し自分の時間がなかなか取れない時代ですが、良い仕事は集中できる環境・状況でしかできません。
ぜひポモドーロテクニックを試して、自分の仕事の生産性を高めてください。あなたもきっと集中できるようになるはずです。