「1週間休みたいけど、そもそも許可が降りるか不安でなかなか言い出せない…」
仕事を1週間休みたい場合、2~3日ならまだしも言いづらいですよね。報告がなかなかできず焦ってしまう人もいるでしょう。
しかし無断で仕事を休んでしまうと、最悪の場合クビになってしまうことも。仕事を休むためにはあらかじめ連絡しておく必要があるのです。今回は仕事を1週間休みたい人に向けて、「体調不良」「プライベート」「緊急時」の3つの理由別に、やるべきことや注意点を紹介していきます。
目次
体調不良で一週間休む場合にやるべきこと
体調管理も仕事のうちですが、誰しも突然体調を崩してしまうことはあります。正当な理由ですが、1週間休むとなれば言いづらくなってしまうかもしれません。
しかし、しっかり休んで体調を直さないと良い仕事はできないので、下記のことを確認してすぐに行動しましょう。
分かった時点ですぐに連絡する
体調不良は突然訪れるものですので、事前に予定が分かっているプライベートと違い、事前の連絡は不可能です。休む必要があるとわかった時点ですぐに連絡しましょう。
病院に行き休む必要があるとなった場合は、診療後すぐに連絡すると良いですね。前日から「ちょっと体調おかしいな…」と感じた場合は、前日に体調が悪く病院に行きたい旨を伝えておくとベストです。
当日の連絡はずる休みかと疑われる可能性がありますが、あらかじめ前日から連絡しておくことで、そのリスクを防ぐことができます。無理に出社しても仕事の効率は下がってしまうでしょう。感染症の場合は周囲の人に移してしまうリスクがあるので、体調不良の際はしっかりと休んで直すことが大切です。
診断書が必要か確認する
体調不良で会社を休む時は、診断書が必要か確認してください。基本的に風邪などで休む場合、診断書は不要です。
しかし会社によっては「〇日以上休む場合は診断書が必要」な場合もありますので、休みの連絡を入れるタイミングで、必ず診断書が必要か確認しておきましょう。
インフルエンザやノロウイルスなどの感染症の場合は、診断書をもらっておくことがオススメ。風邪程度なら仕事が繁忙期なら出社してくれと言われる可能性はありますが、上記の感染症は出勤停止命令が下される場合がほとんどです。その際に、診断書があれば会社も休みを認めざるを得ませんので、迷ったらもらっておきましょう。
欠勤扱いか、有休扱いにするか考えておく
通常、体調不良で仕事を休む場合は欠勤扱いになります。
欠勤扱いでは、給料が発生しません。例えば月給20万円の人は、1日休むたびに1万円給料が引かれるようなイメージです。
もしその月の給料を減らしたくない場合は、有給休暇を取得しましょう。
仕事の割り振りを連絡する
休むことが決まった時点で、あなたが抱えている仕事をどうするか考えましょう。会社に休みの連絡をしていても、お客様はあなたが体調不良で休んでいることは知りません。
納期に余裕のある仕事なら大丈夫かもしれません。しかし納期が近い、または休みの間にきてしまう場合、自分で対応するのか、誰かにお願いして対応してもらうのか、判断する必要があります。
誰かにお願いする場合は、その人に直接連絡し、対応方法をしっかりと伝えることが大切です。電話では抜け漏れが出てしまう可能性があるため、メールするのもいいもしれません。
ゆっくりと休んで養生する
仕事を休むからには休み明けからベストパフォーマンスで働けるよう、しっかりと養生しましょう。
あまり辛くないからといって、夜更かしなど不健康な生活をしてはいけません。そのせいで、休み明けに調子が出ないというのは本末転倒です。
休んだことたいして申し訳なさがあるかもしれませんが、休む時はしっかり休みましょう。
体調不良で1週間休む場合の注意点
体調不良で1週間休む場合のやるべきことをやっていても、注意しておかなければいけないことがいくつかあります。
休み明けの前日にはもう一度以下を確認しておきましょう。
周りの人に感謝と謝罪をする
あなたが休んでいる間に、代わりに対応してくれた人や会議などのスケジュールを調整してくれた人がいるはず。
体調不良はどうしようもないことですが、休み明けに出社したらまずは、関係者に感謝と謝罪の言葉を言いましょう。この際のコツは、始めに対応してくれたことに対してお礼を述べてから、迷惑をかけてしまったことを謝罪すること。
謝罪から入るより、お礼から言われた方が相手の気持ちも良くなるからです。
菓子折りは持っていかない
1週間も休んでしまうと、「菓子折りくらい持っていかないと失礼かな」と思うかもしれませんが、体調不良を理由に休んだ場合には逆効果です。その理由は、菓子折りを買いに行く余力があるならば、もっと早く出勤できたと思われてしまうから。
ずる休みをしたと疑われたりする原因にもなりかねないため、体調不良で休みをもらったのであれば、菓子折りは持参すべきではありません。
日ごろの勤務態度が影響する
体調不良は、ずる休みの場合に使われる理由として最も多くなっていることはご存じでしょう。本当に体調不良の場合でも、ずる休みと疑われる可能性はあります。
疑われるかどうかを決めるのは、頻繁に体調不良を理由に休みを取得しているかどうかです。
例えば毎週のように体調不良を理由に休みを取得している人が、同じ理由で1週間の休みが必要だと連絡をした場合、信用されるでしょうか。
このようにならないためにも、普段から勤務態度には気を付けるようしましょう。
プライベートで一週間休む場合にやるべきこと
冠婚葬祭や旅行など、プライベートで1週間休む必要が出てくる場合もあるでしょう。
そのような場合にも、事前の準備と連絡を心がけることが大切です。
日程が決まった時点ですぐに連絡する
プライベートの予定は体調不良と異なり、あらかじめ日程などわかるはず。日程が決まった時点で、すぐにこの期間は休むと伝えておきましょう。そうしないと、その日程に会議や打ち合わせを組まれてしまう可能性があるからです。
チームで仕事を行っている場合は、他のメンバーにも早めに伝えておくことで、業務がスムーズに運ぶでしょう。
有給休暇を申請する
プライベートで1週間休む場合は、有給休暇を取得するようにしましょう。体調不良と違い、欠勤扱いで希望通りの日程を休むことはほぼ不可能です。
もし欠勤扱いで1週間休めたとしても、周囲の人は良い顔はしないでしょう。どうしてもな理由がない限りは、有給休暇の取得を申請することをオススメします。
事前に仕事のめどをつけておく
休む日程が分かっているので、それに向けて仕事を進めておくことが大事です。納期が休みの期間中と被ってしまっている場合は、事前に提出できるようにしましょう。
もし事前に終わらない、もしくはその日に提出しなくてはならないのであれば、他の人に依頼する必要があります。その場合、依頼する相手が困らないよう、事前に情報共有したりやり方を伝えたりしなくてはならないため、早め早めに計画を立てておきましょう。
お客様にも連絡する
プライベートで休む場合は、事前にお客様にも休む旨を伝えておくと良いでしょう。理由を伝える必要はありませんが、休む期間を伝えておくことで、お客様で対応するべきことなどもスムーズに行えるようになります。
休みの期間中あなたの代わりに対応してくれる人がいるのであれば、その人の連絡先も伝えておきましょう。上記のような対応をしておくことで、お客様とのやり取りもスムーズに行えるだけでなく、ちゃんと気を遣ってもらえていると、お客様の心証も良くなるはずです。
菓子折りはなるべく買っていく
プライベートでやむ場合、菓子折りを持っていくのがオススメです。有休は労働者の権利ですので、休むことに申し訳なさを感じる必要はありません。
しかし代わりに対応してくれていることや進めてくれた仕事はあると思うので、その感謝の気持ちを伝えるためにも買っていくのがいいでしょう。
細かいことを言えば、持っていく菓子折りは個別包装のものがベター。その方が、より感謝の気持ちは伝わるはずです。
プライベートで1週間休む場合の注意点
有休を使用する場合でも、消化後スムーズに仕事を行うために注意すべきことはあります。
「プライベートで休みたい」と思ったら、まずは下記の項目を確認してみてください。
1カ月前には連絡する
有給休暇を取得するのは労働者の権利ですが、1週間も休めば周りの人たちに影響が出てしまいます。プライベートで休みをもらいたい場合は、遅くとも1カ月前には伝えるようにしましょう。早めに伝えることで、休みの許可が降りやすくなるメリットもあります。
虚偽の報告はしない
「プライベートだと伝えると1週間も休みをもらえなさそうだから、病気ということにしてしまおう」
よくあるパターンですが、虚偽の報告は絶対にやめましょう。就業規定で「虚偽の申告」が禁止されている場合がほとんどなので、最悪の場合クビになる原因になります。
ウソをついて休んだ結果、突然クビだと言われても文句は言えません。社会人として最低限のマナーは守りましょう。
日ごろからコミュニケーションをとっておく
日ごろから上司や同僚とコミュニケーションを取り、円滑な人間関係を構築しておくことも重要です。
例えばプライベート休暇申請時に上司が難色を示しても、同僚が「仕事は私たちでなんとかするから」と休暇取得を後押ししてくれることもあるでしょう。上司とも関係が築けていれば難色を示されることもなく、気持ちよく許可してくれるかもしれません。
しかしコミュニケーション不足で人間関係が上手に構築できていないと、助け船を出してくれる人は一人もいないなんてことも。休暇申請だけでなく、仕事を円滑に進めるためにも、日ごろから周囲とよくコミュニケーションをとっておきましょう。
不測の事態に備える
プライベート休暇を取得する場合には、計画性が大切です。特に海外旅行では突然テロに巻き込まれ交通網がマヒしてしまうかもしれませんし、天災で飛行機が飛ばないかもしれません。
その場合は休暇の延長を会社にお願いすることになりますが、周囲に多少なりとも迷惑がかかってしまうでしょう。突発的なものであれば予測することは困難ですが、時事ニュースを見たり天気予報を確認したりすれば、ある程度の危険度や天候の予測を立てられます。
楽しい旅行のはずが、長期間出社することができず気まずい思いをすることがないよう、計画性を持って不測の事態に備えることを心がけてください。
他の人が休暇を取る際は嫌な顔をせずフォローする
他の人が休暇を申請し代わって仕事をしなくてはいけない事態になっても、快く引き受けるようにしましょう。一時的に仕事が増えて大変かもしれませんが、それはあなたが休暇を申請して誰かに仕事を任せた時、誰かも感じていることです。
もしあなたが休暇を取った際にサポートをしていなければ、フォローしてくれる人が一人もいなく、結果として休暇が取れない事態が発生するかもしれません。
「持ちつ持たれつ」という言葉のように、お互い協力し合うことが大事。自分のできる範囲で日ごろから周囲の人のフォローをしていくことを意識していきましょう。
【状況別】緊急で1週間休む場合にやるべきことと注意点
「事故にあってしまった」「親族に不幸があった」など、緊急で休みをとらなくてはいけないこともあるかもしれません。この場合まず大事なことは、迅速に会社に連絡すること。
緊急の事態なのであなたも大変かもしれませんが、会社側も無断で休まれると「事故や事件などにあったんじゃないか」と心配してしまいます。休みが必要と分かった時点ですぐに連絡するようにしましょう。理由によっては注意すべきことがありますので、状況別に紹介していきます。
親の介護のため
「親に介護が必要なのでどうしても1週間休みたい」こともあるかもしれません。介護問題は現在の日本を代表する問題であるため、会社としてある程度理解を示してくれる可能性があります。
しかし「他の親族に任せることはできないのか」と迫られることも想定されます。他の親族に任せることができないのであれば、「任せることができない」とキッパリと言うことも大切です。
子どもの世話をするため
親の介護と同様に、まだ小さい子どもの面倒をどうしても自分で見なければならなくなり1週間休みたい、という理由も出てくることでしょう。1人で飲食もできない小さな子どもを抱える親であれば、緊急時に休むこともやむをえません。
幼稚園や保育園もありますが、24時間365日預かり続けてくれるわけではありませんし、親として面倒を見る義務があります。昨今働き方改革などで男性も育休が取れるようになっていますので、まずはそのような休みを取れないか確認するのがオススメです。
会社によっては子どもの面倒を見るという理由でたびたび休んでいると、会社に難色を示されることもあります。頻繁に起こるようであれば、フレックスや時短勤務などを相談するといいでしょう。
身内に不幸があったため
親族のお葬式や告別式に出席しなければならない場合は、冠婚葬祭として認められるケースがほとんど。1週間程度であれば、会社としてもよほど繁忙期でないかぎり、難色を示すこともないでしょう。
しかしこの理由で頻繁に休んでいると、ずる休みを疑われてしまうこともあります。日ごろから真面目に仕事に取り組み、信頼関係を築いておくことが重要です。
事故に遭ったため
通勤中や休日など事故に遭ってしまい、1週間程度は安静にしなければならないと診断されることもあるかもしれません。この場合出勤しろと言われることはありませんが、診断書の提出を求められることがあります。
なぜなら、会社は医学的な知識がないため、本当に1週間の休みが必要なのかわからないからです。会社と揉め事にならないためにも、診断書を要求されたのであれば素直に提出すようにしましょう。
緊急手術が必要になったため
何らかの事情で緊急手術を要すると診断された場合、1週間程度の入院生活を余儀なくされることもあります。会社としては、このような休みを断ると死に直結する可能性もあるため、ほぼ確実に休暇の許可を出してくれるでしょう。
この場合も診断書を要求されることがありますので、準備はしておいた方がベターです。
えん罪で拘留されたため
電車通勤の多い社会人は、実際には無罪であろうと警察に拘留されてしまう可能性もあります。すぐに弁護士をつけて無罪を証明するにしても、即釈放されるとは限りません。
そのため、どういった事情でどうなっているのかを会社に伝える必要があります。拘留中は自分から外へ連絡することはできませんので、弁護士を通じて会社に連絡を入れてもらう必要があることを覚えておきましょう。
裁判に出席するため
裁判員制度で裁判員に選出されたため、会社を休まなくてはいけない事態になるかもしれません。
裁判員としての裁判出席は、公的機関からの依頼。会社としては極力協力する必要があるため、許可は下りるはず。裁判への出席は事前に通知されるものであるため、前もって休む日程を伝えておきましょう。
ご自身の民事裁判や刑事裁判で参考人として出席する場合も前もって出廷する日程が通知されるため、会社と相談することが大切です。
副業との都合がつかないため
有休を使えば深く詮索されることはありませんが、一番の問題は「副業」を会社が許可しているかどうか。副業を禁止している場合、副業を理由に1週間の休みなどもらえるわけがありませんし、副業をしているという理由でクビになる恐れもあります。
副業が許可されている場合でも、こちらの仕事を軽視しているのではないかと誤解を受ける可能性も。有給休暇を申請し、理由には「私用」と書いておくことのがいいでしょう
自治体の旅行を忘れていたため
自治体では、親睦を深めるための旅行をしていることがあります。
事前に日程は決まっているため先に申請は可能ですが、その予定をすっかり忘れており、予定間近に思い出したということも意外とあるようです。
その場合は、上司に直接電話を入れるといいでしょう。真摯に申し訳なさを示す態度で事情を説明すれば、わかってもらえる可能性があります。
言い訳せずに素直に状況を説明し、判断をゆだねることが大切です。
単にサボりたいため
単純にサボりたくなった時、それを理由に休むことはできません。その場合は「私用のため」という理由で有給休暇を消化するようにしましょう。
下手に嘘をつくと、バレた際に罰則を科されることもありますし、最悪の場合クビになることもあり得ます。休暇をもらいリフレッシュできたのであれば、気分を入れ替え、出社してください。
まとめ
この記事では、「体調不良」「プライベート」「緊急時」の3つの理由別に、それぞれやるべきことと注意点を紹介しました。
あなたの状況がどうであれ、会社に属している以上は連絡を入れることが必要不可欠です。すぐに連絡ができないとしても、その状況が落ち着き次第連絡するようにしましょう。
有給休暇を使わない場合は、正直に理由を話すことも大事。日ごろの勤務態度にもよりますが、真摯に話せば会社も分かってくれるはずです。
「会社を休んだら評価が下がったりクビになったりするかも…」と考える人もいると思いますが、正当な理由もなく解雇することはできません。もし仕事を1週間休まなければならない場合には、必ず連絡を忘れずに入れるようにしましょう。