「内定承諾した後に、第一志望の内定が貰えた。どうしよう・・・」
「内定貰えたけど、やっぱりこの企業は合わない気がする」
内定を貰えるのは転職活動をしている人にとって何より嬉しいこと。
しかし、志望度の高い複数社から内定が出たり、転職自体をやめることになったりして内定辞退が必要になり、悩む人も多いのではないでしょうか。
今回は内定辞退の基本マナーやポイントなどについて解説します。
内定辞退は悪いことではありませんが、伝え方によってはトラブルになることも。
伝え方のポイントを押さえて、できるだけ円満に内定辞退できるようにしましょう。
目次
内定辞退はアリ?
「せっかく内定を貰えたのに、辞退したら責められるのではないか」と不安に思う人も多いかもしれませんが、内定辞退は働く人の当然の権利です。
職業選択の自由は憲法で守られています。
また転職活動では複数応募が当たり前。そのため内定辞退は珍しいことではありません。
企業側もそのことは良く分かっているので、もちろん辞退されたくはありませんが、ある程度内定辞退は考慮して採用活動を行っています。
しかし、だからと言って謝罪もなしに内定辞退するのは良くありません。基本的なマナーは守るようにしましょう。
内定辞退の基本マナー
内定を辞退する時の基本マナーについて紹介します。
ツール
内定辞退を伝える時のツールとしては、迅速に連絡でき、声から感謝や謝罪の気持ちも伝えられるため電話が最も適しています。
内定辞退はどうしても気が進まないもの。メールで済ませたくなる気持ちも分かりますが、相手への誠意を見せるために、採用担当者に電話で直接伝えましょう。
もし電話をかけても繋がらないという場合は、メールで送ります。メールを送っても1~2日返信が来ない場合は、日を改めて電話をかけるようにしましょう。
会社によっては「直接話したい」と電話で言われる場合もあります。
その場合は引き止めたり責めたりするためではなく、「直接コミュニケーションをとりたい」との思いからなので、恐れず従いましょう。
タイミング
内定辞退の連絡は内定の連絡から2~3日、長くても1週間以内にはするようにしましょう。なるべく早い連絡を心がけてください。
連絡する時間帯は、始業直後や終業前、ランチの時間帯などは忙しく席を外していることが多いので平日の10:00~12:00/14:00~17:00がおすすめです。
伝える内容
内定辞退の連絡で、伝えるべき内容は以下の4点。
・内定に対する感謝
・内定辞退する旨
・内定辞退する理由
・迷惑をかけたことに対する謝罪
・内定に対する感謝
内定を貰ったということは、自分を評価してもらったということ。そのことに対して感謝を伝えましょう。感謝を伝えることで空気も和むはずです。
・内定辞退する旨
ここが1番大切な部分です。遠慮せずはっきり伝えましょう。「内定を辞退しようと思っているんですけど・・」と曖昧な言い方だと、引き止められてしまったり上手く伝わらなかったりします。
・内定辞退する理由
内定辞退の理由は詳しく伝える必要はありません。
他社との比較して辞退を決めた場合は、自分都合の理由だと伝えるのがおすすめです。「競合企業へ入社するため」と伝えたら、相手の気持ちは穏やかではありませんよね。
ただ転職自体をやめた場合や、介護などの理由で勤務が不可能になったなどやむを得ない事情の場合は、素直に話しても問題はありません。その方が説得感が増し、納得してもらえることもあります。
・迷惑をかけたことに対する謝罪
内定辞退は少なからず迷惑のかかるもの。心から謝罪の気持ちを伝えましょう。
また直接連絡せず、電話またはメールで取り急ぎ連絡してしまった謝罪も加えるとより丁寧で、良い印象を与えます。
【例文】
この度は、内定のご連絡を頂きまして、誠にありがとうございます。
このような嬉しいお知らせを頂きながら誠に恐縮ですが、御社への入社を辞退させていただきたくご連絡させていただきました。
慎重に検討した結果、個人的な事情で勝手ながら辞退させていただく結論に至りました。
本来であれば直接お詫びをするべきところではございますが、取り急ぎお電話にてご連絡を差し上げました。御社には大変ご迷惑をおかけして、誠に申し訳ございません。
電話する前にあらかじめメモを用意しておくのも良いですね。メールの場合は、件名を「内定辞退のご連絡」と分かりやすくしましょう。
内定辞退でのトラブルを防ぐために
内定辞退でのトラブルを防ぐためのポイントを紹介します。
どんな企業とも今後ビジネスで関わる可能性はあるため、円満に辞退できるように心がけましょう。
内定が出たら保留にする
内定を貰ったら、すぐに返事をするのではなく考える時間をもらいましょう。内定を保留できる時間は基本的に2~3日、長くても1週間ですが、期間を延ばしてもらえる可能性があります。
もしまだ第一志望の選考が残っているなら、その事情を伝えましょう。
焦って返事をして、入社後後悔するより、考える時間を貰って時間をかけて判断したほうが自分のキャリアのためになるはずです。
企業の軸を明確にしておく
自己分析をしっかりして、企業選びの軸をあらかじめ明確にしておきましょう。
そうすることで迷わずすぐに返事もでき、誤った選択もしないで済みます。
企業選択に迷ったときは、希望の条件ごとに企業にポイントを付けて比較するのがおすすめです。
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必ず返事をする
内定辞退をするのは気まずいからと音信不通になるのはNG。
承諾・辞退に関わらず、あなたの返事1つで企業側の動きは変わります。迷惑をかけないためにも必ず返事はしましょう。
転職先は伝えない
なるべく転職先は伝えないほうが良いでしょう。
競合に優秀な人材を取られたとなると、相手の気持ちは穏やかではありません。「そこは〇〇だからやめたほうが良い」と言って強く引き留められる可能性もあります。
どうしてもと聞かれない限りは、自分から具体的な名前を伝えるのは避けましょう。
転職エージェント利用の場合、担当アドバイザーに伝える
転職エージェント経由で転職活動している場合は、企業に直接連絡する必要はありません。
担当のキャリアアドバイザーに、メールまたは電話で内定辞退の意思を伝えましょう。この場合も基本マナーは忘れずに。
転職エージェントに内定辞退を伝えるときは、理由は素直に答えましょう。それに合わせた企業をさらに紹介してくれるはずです。
転職エージェントを利用している場合は企業に直接連絡してしまうと、転職エージェントとその企業の関係性に悪影響をもたらす可能性があるのでやめましょう。
承諾後の内定辞退について
一度内定承諾してからの辞退も、入社日の前日までなら法律的には可能です。
内定受諾書や入社承諾書など書面を提出することがありますが、これらには法的拘束力はありません。
しかしあなたの内定承諾後、企業は入社に向けてさまざまな準備を行っているので、入社ギリギリに内定を辞退するのはとても迷惑がかかります。
承諾後になってしまった場合は、心から謝罪しましょう。
内定に対する回答はなるべく早く、そして一度出した返事は変えないようにするのがおすすめです。
まとめ
「せっかく採用してもらえたから」と罪悪感から内定を承諾してしまうのは、あなたにとっても、会社にとっても良くありません。
自分の気持ちを偽って入社しても長続きはしないもの。
承諾する前に自分の転職の目的やキャリアの軸とその企業を照らし合わせ、本当にその企業でいいのか慎重に見極めることが大切です。
もし合わないと感じたのなら、恐れずに内定辞退をしましょう。
内定辞退は珍しいことでも悪いことでもありません。なによりも大切なのはあなたのキャリアです。
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