初めまして。株式会社ベーシックに2020年新卒として入社した佐竹と申します。
株式会社ベーシックはオールインワン型BtoBマーケケティングツールの「ferret One」やフォーム作成管理ツールの「formrun」を提供している会社です。
無料で使えるメールフォームと顧客管理 | formrun (フォームラン)
現在、僕はフォーム作成管理ツールのformrun(フォームラン)にてカスタマーサクセスを担当しています。
僕が業務として行っているものは、主に4つです。
・お問い合わせ対応
・事例記事の取材・執筆
・改善要望の収集・要件定義
・機能活用促進のメルマガやモーダル
新卒一年目ですが、かなり幅広く仕事を任せてもらっています。
配属されたばかりの時は、ほとんどの仕事が期限に間に合わず、間に合ったとしても質が低く、チームに多大な迷惑をかけていました。
そんな僕が仕事をうまくできるようになり始めたのは、タイトルにもあるように「頼る」ことができるようになってきたからだと思います。
「頼ることが大事だ」ということは先輩からも言われ続けていましたし、自分でも大事だと認識していましたが、イマイチ頼り方がわかっていませんでした。
そんな中、頼らないと本当に仕事が回らないという状況に陥り、少しずつ頼ることを意識したり、頼り方に工夫を重ねたりすることで、結果的に仕事が格段に早く進むようになりました。
今回はそんな「頼る」についてのコツや意識していることを紹介していきたいと思います。
「頼る」ことが苦手な方は、たくさんいるでしょう。そのような方々へ、どのような準備や信頼関係を作ることで「頼る」ことができるようになったか、細かく書いたので、参考になれば幸いです。
目次
人に頼れるようになった経緯
僕は元々人に頼ることが苦手な人間でした。与えられた仕事の1から10までを全部自分一人の力で行おうと考えていたのです。
なぜそのような考えを持っていたかというと「最初は何事も経験することが大事」と思っていましたし、「自分が少し無理をすれば別にいいや」とも思っていたためです。
そのため自分が担当しているプロダクトの、とある機能の要件定義を任せられた際に、定量・定性データの収集、他社の調査から具体的な機能詳細の要件を詰めるところまで全て自分で行っていました。
実際に自分が出した要件定義が認められるまで2、3週間かかっていました。
要件定義とは、クライアントの要望と、その要望をどのように叶えるのかを文章としてまとめたもの(引用:要件定義とは何?スムーズな進め方や成果物(要件定義書)についても解説)
上記のようなやり方で日々仕事を進めていましたが、ある日「このままでは自分のミッションを達成できないな」と焦りを感じた時がありました。
ベーシックの評価制度はミッション・グレード制というもので、各人にミッション、簡単にいうと目標が与えられ、その達成度合いにより、査定がされていきます。
つまりミッションが達成できなければ、査定が悪くなるという構造です。また、与えられるミッションは組織全体のミッションを元に割り振られているので、個人がミッションを達成しなければ組織としてのミッションまでもが達成されなくなってしまいます。
ちなみに、弊社の評価制度の詳細はCHROの林がnoteで書いていますので、ぜひご覧ください。
【評価テーブル図解付き】ベーシック社の人事ポリシーと評価制度を公開します|林 宏昌(リデザインワーク代表/ベーシックCOO兼CHRO)
この仕事の進め方では、スピード感が遅すぎる。人に頼れるところは頼ってより早くアウトプットを出すために、インターン生に調査を頼んだり、アウトプットイメージのヒントを先輩社員に聞いたりするようになりました。
結果として、以前は2、3週間かかっていた要件定義が3、4日ほどでできるようになりました。
それだけ早く要件定義ができれば、その分プロダクトが良くなり、事業としても成長につながります。また、自分ができる仕事の量を増やすことにも繋がります。
この経験を経て、僕は積極的に人に頼れるようになりました。
頼る際の工夫
では、具体的に僕が頼る際に工夫している点や意識している点などを紹介していきます。
僕は現在リモートワークのため、テキストメッセージで頼ることが多いです。テキストメッセージの場合、適切に相手に自分の想いを伝えて協力を仰ぐことは、直接頼み込むより難しいと思います。
そのため、僕が大事にしていることは以下の4つの工夫です。
・最初に結論(どんなことについて頼りたいのか)を明記する
・なぜ頼るのかを明確にする
・必要な情報は最初から提示しておく
・絵文字を使い、目を引く
上記4つの工夫を体現したのが以下になります。
それぞれ詳しく説明していきましょう。
最初に結論(どんなことについて頼りたいのか)を明記する
頼られる側からすれば「自分が何をするべきなのか」がわからない場合、返答やアクションはできません。
また、基本的に皆忙しく、リモートワークによりテキストでのやりとりが増えているため、依頼されたことを一つ一つ細かく確認する余裕もありません。
そのため、できるだけすぐに何をすればいいのかが相手に伝わるように、頼る時はまず初めにどんなことについて頼りたいのか、結論を明記するようにしています。
そうすることで相手は一番初めに何をすればいいのかを知ることができるので、その依頼の優先順位や取りかかるべき時期を瞬時に判断できるようになるのです。
太文字にする、括弧をつけて目立たせるなどして、とにかく結論は何かを相手に瞬時に知ってもらうということが頼る上での1つ目のコツです。
なぜ頼るのかを明確にする
なぜこれが必要かというと頼られる側が協力する理由がないと、わざわざ協力しようと考えないからです。
頼られたとしても頼られる理由がない場合、「で、なんで私なの?」となりますよね。忙しいなかでも協力してあげようと思ってもらうためには、理由を伝えられるようにすることは大事な準備なのです。
協力する理由を示すのに有効なのが「どんなものを目指しているのか」「どんな効果があるのか」を記載すること。
以下に実際に僕が頼った時の文章ですが、そこでは「どんなものを目指しているのか=アポ率を高めたい」と「どんな効果があるのか=アポ率が2~3倍になる」ということを伝えています。
これがあることにより、頼られる側は「これをすることでこんなに効果があるんだ。そしたらやってあげよう。」と味方になってくれます。
なぜ頼るのかを明確にすることで、協力してくれる確率が上がるのです。
必要な情報は最初から提示しておく
僕は冒頭でも書きましたが、改善要望の収集から要件定義までを行っております。
その業務の中で例えば、プロダクトの機能について管理をするPM(プロダクトオーナー)と機能を実装する際にそのデザインを行うデザイナーに、顧客から来た要望に応えるための相談をするとします。
以下のどちらの頼り方が良いでしょうか。
A:「このような要望を何度かいただいているため、解決したく、僕はこの解決策が良いと思うのですが、どうでしょうか」と頼る
B:「ここに課題感を感じています。実際に要望としても顧客から〇〇回ほどいただいており、僕の考える解決策としては、他社の▲▲をイメージして××を考えているのですが、他にもっと良い案がありますか」と頼る
Bの方が良いですよね。
Aの情報では、そもそも開発するべきかの判断や優先順位をつけられませんし、解決策の課題も見えていないので、フィードバックがしづらいです。
Bでは、優先順位や開発するべきかの判断ができ、解決策に対しても、課題感を持ってきてくれているため、他の案を出しやすくなります。仮に課題感が間違っていたとしても定性・定量のデータを揃えていたら、課題の再定義がその場でできるでしょう。
他にも事例記事の取材先に知り合いがいないか聞く際に、「アポ先の企業、どのような部署か、どのような利用方法か」を提示しないと、もし知り合いがいる場合もどのようにして、知り合いの方に連絡したらいいのかがわかりません。
上記の配慮や準備がない場合、何をどうすればいいのかを確認するために無駄なコミュニケーションを生むことになります。
1度くらいなら優しく答えてくれると思いますが、何度もそのようなことがあった場合、頼っても「自分で調べて、自力でどうにかして」となりかねないので、こちらは必ず準備する必要があります。
絵文字を使い、目を引く
これに関しては時と場合によりますが、基本的に入れるようにしています。文字だけだと見にくいことが多いためです。
とにかく絵文字を入れて、目を引いたり、気軽に絡んでもらえたりするような頼り方を意識しています。
頼るための信頼関係の築き方
誰かに頼ろうとしても信頼関係がある程度築けていなければ、頼みごとを聞いてくれませんし、お願いする事は難しいと思います。
僕は信頼関係を築くために主に3つのことを行いました。
・オフラインでのコミュニケーションを取り入れる
・気軽に他の人とコミュニケーション取れる場所を作る、活用する
・全社員が集まる場所で自分の存在をアピールする
これら3つを意識することにより、信頼関係ができて、頼りやすくなりました。
また、他の社員がどんな仕事をしているのか、どんなことを得意としているのかもコミュニケーションを通じてわかるようになり、自分の困りごとに応じて、誰に頼るとスムーズに進むのかもわかるようになってきました。
それぞれ詳しく解説します。
オフラインでのコミュニケーションを取り入れる
ベーシックは現在、リモートワークを推奨しているのですが、僕は家のデスクワーク環境が整っていない事がきっかけで出社をし始めました。
実際に出社をすると、出社している数少ない社員同士で頻繁に会話をする機会を得ることができ、何気ない会話をしたり、仕事の相談をすしたるすることが増え、オンラインでは得られない経験ができました。
これらのオフラインの会話を通じて信頼関係を築くことができていると考えています。
気軽に他の人とコミュニケーション取れる場所を作る、活用する
ベーシックでは今、Slackにてtimesという自分が何気ないことや備忘録などを自由につぶやくチャンネルを作るのが流行っています。
timesとは気軽に自分の行っている作業のメモを残したり、時には仕事と関係ないことをつぶやいたりする自分専用のチャンネルのことです。
このチャンネルにはチーム内外関係なく興味がある人がそのチャンネルに入り、タイムラインを眺められるようになっています。
timesに関しては、formrunのデザイナーであるブライアンが記事にまとめてくれているので、こちらもご確認ください。
入社初日からリモートワークでも大丈夫!デザイナー流、オンラインでのコミュニケーションを円滑に行う3つのコツ
僕自身は自分のtimesチャンネルで発言などをするわけではなく、他人のtimesチャンネルで積極的にコミュニケーションを取りに行くことを目指して使っています。
また、僕が会社ではどちらかというといじられる立ち位置にいるので、自分が知らないところで自分の話が盛り上がっていることもよくあります。笑
その結果、「佐竹ってこういう子なんだね。」と声をかけてもらいやすくなりました。以下は、一例です。
全社員が集まる場所で自分の存在をアピールする
ベーシックでは10月に全社会議を行い、その後にZoomを使って全社員での懇親会を行いました。その懇親会の運営に関わらせてもらったのですが、僕は「乾杯の音頭」を務めさせていただきました。
その機会を契機に「あ〜、あの新卒の子ね」となり、話しかけてもらえる機会が増えました。
リモートワークとなり、他のチームや他部署の方と関わる機会は格段に減りましたが、このような全社の機会を用いて、自分から勇気を持って発信することで、周りからの目が変わったように思います。
「頼る」以外でも大切な信頼関係
上記に加えて信頼関係が築けていると、僕と関係性がある人が答えを持っていなかったとしても答えを持っている人と繋げてもらえる場合があります。
例えば僕の場合、よく事例記事のアポ先を自分で選定するのですが、アポ先に連絡を送る際に僕からいきなりメールをするよりかは、顔やどんな人かを知っている人からお願いされた方が断りにくいですし、取材に協力しようと考えてくれます。
そのため僕は毎回全体チャットで自分が選定したアポ先を載せて、知り合いがいないかを全社で聞いています。
この時に僕からただ連絡が来るだけではなく、僕と信頼関係ができているAさんが間接的に仕事でアポ先と関わっている可能性があるBさんに連絡してくれたりします。
結果的に、あまり会話をしたことがない社員からの紹介をもらうことができ、取材にも繋がりました。
小さく信頼関係を作り続けることで自分がピンチに陥ったときに多くの人が助けてくれると、この経験から学びましたし、信頼関係を作ることがいかに大切かを感じました。
頼ることで仕事が爆速で進むように
振り返ってみれば1から10まで自分一人で仕事を行おうとしていた最初の半年と、それではまずいと思い先輩やインターン生に頼りながら仕事を行なった3ヶ月では、後者の方がスピード早く多くのことを学び吸収できたと思います。
頼ることが苦手な方はたくさんいると思われますが、一度頼ることをやってみてください。そうすれば頼ることによるメリットや自分の成長、また、事業としての成長にもつながることが実感できるかと思います。
今後も自分自身の成長や事業自体の成長のために「頼ること」をどんどん活用して行きたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。