良い上司と悪い上司、あなたは違いがわかりますか?
上司としてチームを率いる立場にある人が常に悩んでいるともいえる、「良い上司、悪い上司とはなんなのか」。上司になってマネジメントが想像以上に難しい!と感じている人もいるのではないでしょうか。
良い上司になるには、自分の中で「良い上司と悪い上司の違い」が理解できていることが大切。今回は、良い上司と悪い上司の決定的な違いを11個整理してみました。
部下と上手くいっていない感覚が少しでもあれば、ぜひ参考にしてみてください。
目次
良い上司と悪い上司の違い
良い上司と悪い上司の違いを全部で10個挙げていきます。(ストレス上司あるある)
良い上司は手柄を”賞賛”し、悪い上司は手柄を”横取り”する
良い上司は、部下の成功をしっかりと褒め、周囲にもそれを共有します。一方で、悪い上司は一切褒めず、むしろ妬みます。場合によっては、自ら進んで前に出て注目を集め、自分の手柄のように振舞います。
さらに、持っていくのは手柄のみ。問題が起これば上司である自分の責任ではなく、業務を行った部下に責任を押し付けます。当たり前のように“いいとこ取り”をするのです。
良い上司が優先するのは「メンバーの成長」、そしてそれに伴う「チームの成果」。そのためには、私利私欲に縛られることなく、第一線で苦難を受け止める役に徹します。
良い上司は”謝り”、悪い上司は”ごまかす”
どんなに優れた上司でも完璧ではなく、ミスをします。しかしその時に、良い上司であればあるほど、自らのミスを認め、部下に対しても誠心誠意を込めて謝ることができます。反省を共有し、改善に向けてチームで動こうとするのです。
しかし、悪い上司は自分のミスを誤魔化します。誰かのせいにしたり、報告しなかったり…。結果、失敗の原因が特定されず、改善されないままなんてことも。
謝らない悪い上司の根幹に根付くのは、不要なプライド。「上司の方が偉い」「上司の方ができる」など、常に上に立ちたがっているだけなのです。
良い上司は”感謝”を伝え、悪い上司は”当然”と言う
良い上司は感謝を伝える習慣があります。些細なことでも「ありがとう」「助かるよ」と、嘘いつわりのない喜びを感謝と共に伝えます。それが相手の存在価値を高め、互いの信頼にもつながること。そして何よりも、感謝を伝えることが、自分を含めみんなが気持ちよ良く働くための行いだと知っているからです。
一方で、悪い上司に感謝の習慣はありません。部下はあくまでも”自分のコマ”だと捉えており、指示通り動いて当然だと思い込んでいるのです。感謝を伝えるどころか、何かにつけてケチをつける場合もあります。
良い上司は部下の”長所”に目が向く、悪い上司は”短所”しか見ない
良い上司は、部下の長所と短所、どちらにも目が向きます。長所が発揮され、伸ばせる仕事を任せようと努めながらも、短所を改善させる動きも怠りません。
一方で、悪い上司は部下の短所にしか目が向きません。短所を指摘することで、自分との上下関係を維持しているのです。メンバーの成長など、一つも興味ありません。
良い上司は”叱り”、悪い上司は”怒る”
良い上司は相手を思いやり、失敗を指摘します。改善に向けた一歩を踏ませようと、想いをぶつけるのです。
一方で、悪い上司は感情のままを相手にぶつけます。不満を吐き出しているだけなのです。当然そこには、相手に対する思いやりが存在していません。怒られた相手は、理不尽さを感じざるを得ないでしょう。
良い上司は違いを”受け入れ”、悪い上司は違いを”拒絶する”
良い上司は違い、つまり「異なる意見」を受け入れる習慣があります。自分とは異なる意見だからこそ、新しい気づき・学びが生まれることを知っているからです。もちろん、その意見が指導を要するものであれば、あるべき方向へと誘導します。
一方で、悪い上司は違いを断固拒絶します。異なる意見は、自分への反逆だと捉えるからです。当然、意見を受け入れることもなく(聞いているようで全くあてにしていないパターンもある)、自分の意見を押し付けます。これを続けることで、上下関係をガッチリと固めたいのです。
良い上司は部下に”任せ”、悪い上司は部下を”使う”
良い上司は、部下に課題を与えます。必要以上の介入はせず、無理のない範囲で責任を持たせることで、「自ら考え、動く」自発性を即すのです。それが、部下の成長につながることを理解しているからでしょう。
しかし、丸投げはしません。部下以上に頭を絞り、気づき・疑問を投げかけながら、軌道修正は欠かさなないのです。
一方で、悪い上司は、部下に責任は与えません。自分の思い通りに動かすための指示だけを伝えます。部下の成長は蚊帳の外。チームの成果、というよりも自分がコントロールして生み出した成果のみを追い求めているのです。
良い上司は”聴き役”に徹し、悪い上司は”自慢”しかしない
良い上司は、聴く姿勢を大切にしています。部下の声を何よりも重要なことを理解しているからです。ゆえに、自分の意見を押し付けることはありません。部下との対話を通じて、一緒に答えを見つけようとしているのです。たとえ、答えを先回りできていたとしても。
一方、悪い上司は聞く耳を持ちません。過去の自慢話が鉄板。自分の話に夢中になり、部下の苦笑いに気づくことはありません。ここでも根底にあるのは、上下関係。部下に賞賛されたい気持ちが見え隠れしているはずです。
良い上司は”不足”を感じ、悪い上司は”慢心”している
良い上司は、自分に足りない部分を探しています。本を読み、周りの話をよく聴き、質問をよくするのです。より高みを目指すために、学習意欲が尽きることはありません。
一方で、悪い上司はおごり高ぶっています。過去の成功体験・実績に誇り(縛られ)、それを部下にどうやって見せつけるかに執着しています。向上心がないので、新しさを拒絶する傾向もあり、部下の意見は完全シャットダウンです。
良い上司は”共有”し、悪い上司は”隠す”
良い上司は、情報を積極的に共有します。部下のためになるのであれば、出来るだけ多くを受け取ってほしいのです。情報の透明性こそが、信頼のカギであることを知っているのでしょう。
一方で、悪い上司は情報を隠そうとします。情報量の差が、部下との権力の差を示しており、上下関係を見せつける手段だと思い込んでいるのでしょう。透明性の欠片もないので、部下の不信感は募る一方です。
良い上司は”理性を保ち”、悪い上司は”感情に左右される”
良い上司は、どんな厳しい状況であっても理性を保とうと努力しています。明るくポジティブに前を向き、部下の働きやすい環境をつくることが最優先です。
しかし、どんなに良い上司でも人間です。感情が出てしまうときもあるでしょう。しかしそこで、反省を欠かさず、部下への謝罪も伝えます。根底には、相手を想いやる”誠実さ”があるのです。(職場で好かれる人気者の習慣)
一方で、悪い上司は感情を表に出します。ただの機嫌に左右されることも日常茶飯事。部下は、態度(言動・表情など)の変化に違和感を感じることが多いでしょう。しかし、部下がどう思っているかに関心はゼロ。気を遣わせるのが当たり前だとも思っているかもしれません。
上司が周囲から慕われる方法
良い上司、悪い上司の違いは理解できたでしょうか。マネジメントの立場にある人は、部下からも他部署からも何よりも慕われることが大切。仕事をスムーズにすすめられます。
周囲から慕われる方法
・日頃のコミュニケーションを大切にする
・立場や年齢、性別などで人を判断しない
・ネガティブな発言をしすぎない
・常に努力する
・結果を出す
近年では、上司によるハラスメントも増加しています。ハラスメントは消して許されない行為ですが、日ごろのコミュニケーション不足が原因になってしまうことも。
普段からチームメンバーをコミュニケーションをとることでお互いの価値観を理解し、相手を傷つける発言をしないようにしましょう。
また、仕事である以上成果は求められます。「ついていきたい」と思われるほど実績を出すことで、自然と部下との関係もうまくいくでしょう。
「上司だから」とおごらずに、常に努力し続けることが求められます。
部下の様子がおかしい時は要注意
「なんだか最近部下の様子がおかしい」と思う時はありませんか?そのサインを察知した時に対処しないと、退職など手遅れになるかもしれません。
部下のメンタル不調を表すサインは以下の通り。
勤務状況の乱れ
挨拶や服装の乱れ
姿勢の悪さ
仕事の効率の低下
コミュニケーションの減少
不安定な感情
食欲の変化
悩みは上司に相談しづらく、言葉では「頑張ります」「大丈夫です」と言っていても、無理をしているかもしれません。
上司は部下のマネジメントをする立場にあります。業績だけでなく普段の様子も気にかけて、トラブルが起こるのを防ぎましょう。
良い上司になるにはストレスマネジメントを身につけよう
部下の様子を伺うと共に、何より大切なのが自己管理。上司であるあなたが自己管理できずに倒れてしまったら、部下は路頭に迷ってしまいます。
まずは自分だけのストレス解消法リスト、「コーピングリスト」を作りましょう。携帯のメモや手帳などに記録しておけば、ストレスを感じてもすぐに対処できます。
「自分に合ったストレス解消法がない…」
そんな方はこちらの記事からストレス発散方法50個をチェックして、興味があるものから試してみましょう。
仕事中の息抜きも忘れずに。リフレッシュして仕事に臨めば、より生産性がアップするでしょう。
良い上司像に縛られてはいけない
良い上司と悪い上司の代表的な特徴を11個挙げてきましたが、理想の上司像に縛られ過ぎてはいけません。
部下の希望を汲み取り、自らの長所を活かせる”柔軟性”こそが、良い上司に必須の能力だからです。
上司は絶対にこうあるべきだ!
ではなく、
この場合、上司として取るべき行動はなんだろうか?
と問い続ける姿勢こそが、良い上司のあるべき姿に違いありません。