「今すぐ転職したい」
「いつかは転職したい」
「もっといい会社があれば転職したい」
「絶対ではないけど転職もありかな…」
このように転職を考えている人は多いのではないでしょうか?みなさんが悩みながらも一歩踏み出す時、まず最初に必要になるのが履歴書です。
履歴書でその人の第一印象は決まります。正しい履歴書の書き方を知らなければ、面接の機会すらもらえないことも多いのです。
ここでは、履歴書の本来の目的について知ってもらった上で、具体的な書き方、基本ルールについて解説します。
「履歴書1枚で、面接の機会を逃した・・」なんて悔しい思いをしないために、しっかり事前に対策しましょう。
目次
履歴書の目的
そもそも履歴書は、どのような目的で使用されるのでしょうか。履歴書の目的5つを紹介します。
基本的なプロフィールを知るため
企業側は、まず履歴書で応募者が「どんな人物か」を示す基本的なプロフィールを見ています。
・学歴や職歴に一貫性があるか、転職回数に問題はないか
・仕事に活かせる資格や免許があるか
・勤務可能な居住地か
・希望の雇用形態や給与は募集要件に合うか
このような点に着目して、求める人材像とあうか判断するのです。
面接時の本人確認のため
履歴書が通って面接になった場合、その人物と履歴書を照らし合わせて、同一人物であることを確認します。
もし履歴書に写真がなければ、自分の代わりに優秀な人を面接に行かせる「替え玉」が可能になってしまいますよね。
社会常識があるか確認のため
企業側は履歴書で、写真は規定のサイズを守れているか、誤字脱字がないか、など、社会常識があるかどうかも見ています。
履歴書の規定が守られていないと「仕事においてもルールが守れない人なのではないか」と思われてしまうのです。
内定後に人事書類として保管
履歴書は本人確認の書類・基本情報の確認のために、内定後に保管するものでもあります。
第一印象を確かめるため
履歴書の書き方や写真などでその人の第一印象が見られています。たとえ字が綺麗でなくても、丁寧に一生懸命書いたかどうかは内容で必ず伝わるもの。
内容が良くても書き方が雑だったり、写真がふざけていたり、暗い雰囲気だと印象は悪くなるでしょう。
特に対人関係が重視される営業や人事などの職種の場合、第一印象は確認しておきたい大切な要素なのです。
履歴書の基本マナー
履歴書を書くにあたっては、基本的なマナーに注意が必要です。マナーをしっかり守って、企業側が読みやすく、好感を抱くような履歴書を作成しましょう。
使用する筆記用具は黒のボールペン
履歴書を書くときは、黒のボールペンか万年筆を使用しましょう。
鉛筆やシャーペンや消せるボールペンなどは、企業側に届く前に文字が消えてしまう可能性があるので避けます。目立たせたい項目があっても黒以外のペンを使ったり、マーカーを引くのはNG。
また、PCで作成する場合も同じく、フォントの色は黒で設定し、色を変えたりラインを引くのは控えましょう。
修正液・修正テープは使わない
記入ミスをした場合、修正液や修正テープは使用せずに新しく書き直しましょう。履歴書は自分の経歴を証明する公的文書のようなもの。
修正液や修正テープを使ってしまえば、別の誰かでも修正できることになってしまい、文書の信憑性が下がってしまうのです。
失敗しないように鉛筆で下書きしてからボールペンでなぞり、下書きを消す、などの対策をしましょう。
年号を統一させる
西暦・和暦どちらで記入しても構いませんが、必ずどちらかに統一しましょう。
和暦を使用する場合、「昭和」=「S」などの省略は避けます。また、「20」などの元号自体を記入しないのもNGです。
「2020年」なのか、「平成20年」なのかわかりづらくなってしまいます。
空欄はNG
意気込み、誠意を伝えるために空欄は避けましょう。履歴書の第一印象として、空欄が目立てばやる気がなさが、全て埋まっていれば一生懸命書いていることが伝わります。
また、空欄だけでは記入漏れなのか、書くことがないのか、どちらか判別がつきません。資格や賞罰など記入することがない場合も「特になし」と記入しましょう。
古い履歴書はNG
他の企業に提出した履歴書を使い回すのは避けましょう。日付が古いままになっているのは「やる気がない」と印象が良くありません。
また志望動機や自己PRなどをどこの企業にも当てはまる内容にして複数の企業に提出する人がいますが、人事担当者はそれを見抜きます。
「本気度が低い」「企業理解や自己分析が浅い」と思われてしまいます。必ずその企業に向けての履歴書を用意しましょう。
履歴書の書き方
実際に履歴書を書く際にどのように記載したら良いか、項目ごとに解説します。
写真
仕事において重要な第一印象を写真で確認しているため、明るく誠実な印象を持たれるよう意識しましょう。規定のサイズを守り、以下の項目に留意してください。
・撮影は3ヶ月以内
・背景は無地で、白、青、グレー
・帽子やサングラス、マスクは外す
・正面を向き、少し口角を上げる
・姿勢を正す
・服装は基本スーツ
・顔がはっきり見えるように髪を整える
・髪の色は落ち着いた色に
・清潔感のあるナチュラルメイク
・スナップ写真やプリクラはNG
・写真の裏に名前と日付を書く
転職の成功の鍵!!証明写真の重要性・基本ルール・撮影時のポイント
学歴
1行目の中央に「学歴」と記載し、2行目から実際の学歴を古い順に書きます。ポイントは4つです。
・中学入学から書くのが一般的だが、学歴よりも職歴を充実させたい場合は中学卒業から書く。
・学校名は省略せずに「〜区立」などから記入し、正式名称を記入する。
・高等学校・専門学校・短期大学・大学では「学部・学科・専攻」まで記載する。
・浪人期間の記入は不要。
職歴
学歴から一行あけて、中央に「職歴」と記載し、次の行から実際の職歴を古い順に書きます。ポイントは5つ。
・会社名は、(株)などの略称は避け、「株式会社」と正式名称で書く。
・正社員以外の雇用形態に関しては、「〜株式会社入社(契約社員)」と書く。
・派遣社員の場合は派遣元のみを書き、派遣先は職務経歴書に書く。ただし、スペース に余裕がある場合や派遣先企業名を出した方が好印象となる場合は、 「(派遣元)会社 より、(派遣先)会社へ派遣 (平成○年○月まで)」とする。
・アルバイト経験は記載しない。ただし、アルバイトの経験がプラス要素となる場合は、職務経歴書に書く。
・退職の記載については「一身上の都合により 退職」とするのが一般的。会社側の経 営不振や倒産、リストラなどが理由の場合は、「会社都合により退職」とする。
免許・資格
免許や資格は正式名称で記載しましょう。複数の資格を保有している場合は、アピールになる順に書きます。
多くの資格を保有している場合は、全てを記載するのではなく、応募職種や企業にあったものだけを抜粋して列挙しましょう。
また、自動車免許は、どんな職種に応募する場合でも必ず書いてください。
健康状態
業務をする上で支障がないかどうかを判断する項目です。問題なければ、「良好」としましょう。
また、持病があっても通常業務に支障がなければ、良好と記載しても問題ありません。
通院などが理由で、休み・早退が発生する場合はその旨を明記します。誤解がないように、詳しくは面接で説明すると良いでしょう。
趣味・特技
応募者の人柄を見る項目です。
応募している職種に関連のある内容や、自分自身の強みとなり得るものを記載しましょう。例えば「人の顔を覚えるのが得意」「タイピングが早い」「好きなことに何時間も没頭できる」なふどでも良いのです。
思い浮かばない場合は家族や友人に聞いてみるのも良いですね。また、「サッカー」など単語だけを書くのではなく、文章で説明を加えるとより良いです。
記入例:
サッカー(高校時代から部活で6年間続けており、今でも週末になると仲間と集まって練習しています。)
このように記載することで、一つのことを長く続けてきた、という実績と、仲間を大切にしている人柄、また、週末の息抜きの方法がわかっている、などと企業側は読み取ることができます。
志望動機
どんな企業にも当てはまるような内容では、「入社したい!」という意欲が伝わりません。
事前に応募先企業についてホームページなどで研究し、まず、以下のポイントで整理してみましょう。
なぜその業界を志望するのか?(なぜ他の業界ではだめなのか?)
なぜその職種を志望するのか?(なぜ他の職種ではだめなのか?)
なぜその企業を志望するのか?(なぜ他の企業ではだめなのか?)
入社したらどんな貢献ができるか、自分の経験やスキルをどう活かせるのか?
企業が見ているポイントは、「定着しそうか」「活躍しそうか」「意欲があるか」です。
「御社の事業内容に興味があります」「御社の企業理念に共感しました」など、他の企業に使い回しできるような内容はNG。どんな点に共感したのか、自分の経験を元に根拠を示せるのであれば具体例も含めて記載しましょう。
志望動機については、面接でも必ず深堀されますので、しっかり整理しておきましょう。
自己PR
自分の強みを伝え、応募先企業でどんな貢献ができるかをアピールします。そのためにはまず、自分の経験やスキルを整理する自己分析が土台となります。
具体的には、以下のことを自分自身について書き出し、整理するとわかりやすいです。
今までしてきたこと・経験など具体的エピソード
そこから学んだこと・得た強みは何か
応募企業で貢献できること・実現したいこと
まずは自己分析用のノートを一冊作りましょう。そこに自分自身の経験・その経験から何を得たか、それは今後どう活かせるか、などをできるだけ多く書き出してみてください。
誰もが驚くような経験だけが強みになるのではありません。例えば「長く部活を続けた」というだけでも「粘り強さ」に結びつけて書くことができます。
通勤時間
自宅から勤務地までの通勤時間を記入します。例えば候補者が2人いた場合、通勤時間が短い人が有利になる可能性もありますので、最短時間を記載しましょう。
少し少なめに書くのもおすすめです。
履歴書によくあるQ&A
履歴書の作成・送付に関しては、真剣に取り組もうとすると、細かいことも気になりますよね。履歴書についてのよくある疑問・質問について解決策をまとめました。
フォーマットはどうすればいい?
指定のフォーマットがない場合は、自分の経歴をアピールしやすいものを選びましょう。
様々なサイズやフォーマットのものが市販でも買えますし、ダウンロードすることもできます。
・自己PRをたくさん書きたいならば、自己PR欄の大きいものを選ぶ
・応募職種に有利になる資格がある場合は、資格欄が大きいものを選ぶ
このように自分にあったフォーマットを選ぶとアピールしやすくなるのです。
手書き、パソコンどちらで書くべき?
まず、応募先企業が履歴書作成の方法を指定していないか確認しましょう。特に指定がない場合は、手書きでも、パソコンでも問題ありません。
手書きの場合は必ずコピーをとって保管しておきましょう。面接の際に履歴書に沿った質問をされることがあるので、どのような履歴書を提出したか、何を書いたか分からなくならないようにするためです。
また、IT企業や外資系企業は手書きよりパソコンで作成した方が良い場合もあります。
・手書きのメリット
字が綺麗な人にとってはプラスになる。
誠意、熱意を伝えることができる。
・パソコンのメリット
履歴書を保存しておき、簡単に修正ができる。
複数企業に応募する際は複製しやすい。
誰もが読みやすい。
語尾は「ですます調」と「である調」どちらを使えばいい?
どちらでも構いません。ただし、必ず統一しましょう。どちらを使用しても問題ありませんが、与える印象は違います。
「ですます調」は丁寧な印象を与え、「である調」は意志の強い印象に。一般的には「ですます調」を使用する人が多いようです。
採用担当者が読み手であることを念頭に、丁寧な表現を書くことを心がけましょう。
郵送で送るときはどうすればいい?
期限内に必ず届くように余裕を持って発送しましょう。添え状を用意し、履歴書と共に折りたたまずにクリアファイルに入れて封入します。
封筒は角形A4号または角形2号を使用し、油性ペンで宛名を書きましょう。
また、スムーズに担当者の手元に届くように、表面に赤字で「履歴書在中」と目立つように書きます。裏面に、自分の郵便番号、住所、名前の記載も忘れずに。
メールで送るときはどうすればいい?
郵送の場合と同様、必ず期限内に届くように送信しましょう。履歴書をPDFに変換し、ファイル名は、「日付・氏名・履歴書」と設定し、担当者が管理しやすいようにしましょう。
また、履歴書は個人情報ですので、念のためパスワードをかけておきます。
メールの文面では、簡単な自己紹介と履歴書を送付する旨を書き、パスワードは別途メールで送りましょう。
不安なら転職エージェントを利用しよう!
「履歴書の内容に不安がある」「履歴書作成に向けての自己分析のやり方がわからない」「履歴書でどうアピールしたら効果的か」このように履歴書作成にあたり不安を抱えている人も多いはず。
この記事でも解説しましたがそれでも不安が消えない場合は、転職エージェントに相談するのがおすすめです。
第三者と話をすることで、不安が解消され自信が持てたり、自己分析が深まり、長所・短所が明確になることもあります。
転職エージェントはプロです。基本的に利用料金はかかりません。
履歴書の書き方を教えてくれるだけでなく、その添削や面接の練習などもしてくれますので、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか。
転職エージェントとは?メリット・注意点・選び方【使った方が良いの?】
転職エージェントに「相談だけ」って大丈夫?”相談だけ”するメリット・注意点
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