「人材」と「人財」の違いは、”代替が利く人”か、”代替が利かない人”か、です。
自分は人材なのか?人財なのか?
自分という「じんざい」は、どこに位置するかを考える姿勢は、キャリアを考える上で働く誰もが持つべきものではないでしょうか。
人材と人財の意味・違い・使われ方、それを踏まえ、普段から意識しておきたいポイントをまとめてみました。
目次
人材と人財の違いは、代替性があるかないか
人材と人財の違いは、代替が利く存在であるかないかです。
人材:
代わりに仕事をこなせる人がいる/多い
人財:
代わりに仕事をこなせる人がいない/少ない
つまり、基本的に誰もが、入社直後は人材であり、最終的には人財を目指している。と説明ができます。
希少性が高く、重宝される人財になれば、給料や待遇が上がるのはもちろん、周りからの社員からも尊敬される存在になれるでしょう。
人材は、ポテンシャルを期待されている
人材の「材」という字は、「木」と「才」で成り立っています。
木:加工し、活用される素材
才:能力や資質
それぞれの漢字が持つ意味を踏まえると、人材には、“使い勝手の良い”側面と、“将来に期待されている”側面が含まれていることがわかります。
・ポテンシャルを期待されている
・使い回されている
あくまで人材という言葉がもつ意味合いですが、この二つの側面が混在していることが多いでしょう。
潜在力を評価されて採用されたとしても、可能性を開花させられないでいると、人材のままで居続けるということ。組織にとって”使い勝手の良い存在”となってしまうリスクがあるのです。
人財は、宝のように重宝されている
人財の「財」は、「貝」と「才」で成り立っています。
財:宝
才:能力や資質
つまり、希少性の高い能力を持っているということ。生み出すパフォーマンスの独自性/影響力が高いため、代替が利かない存在となっているのです。
社会にとっての人財を目指そう
会社内では人財として扱われていても、他の会社では人材となってしまう人もいるかもしれません。例えば、人財となっていた理由が、会社内での特殊な人脈・権力が働いていた結果である場合です。
反対に、会社内で人材として扱われていても、他の会社では人財となる人もいるはずです。会社内で代替が利く能力でも、別の会社では唯一無二の能力となり得ます。
つまり、人財であるかどうかは、他の社員との比較でしか判断されないケースが多いのです。
誰の立場から見て、人財であるか?
本質的に代替の利かない存在というのは、どこの会社に行っても評価をされ、重宝される人です。つまり、社会にとっての人財と表現できます。
年功序列など、日本的な企業文化が衰退するいま、いつどの企業で働いても、”代替の利かない”人財となれるよう準備をしておかなければなりません。
代替の利かない仕事をするための工夫
あなたの会社で、代替の利かない仕事をしている人はどれくらいいるでしょうか?おそらく、数えるほどしかいないのではないでしょうか?
人財となるハードルは非常に高いのです。しかし、人財ではなくとも、代替の利かない価値を生み出すことは誰にでもできます。例を挙げてみましょう。
・誰も気が付かなかった社内荷物の整理をした
・MTGにて、自分の立場からしか感じられない気づきをもとに、発言をした
些細なことかもしれません。やろうと思えば、誰でもできることかもしれません。
それでも視点を変えると、「誰も気づいていなかった」「自分の立場からしか得られない気づき」という点は、替えが利かない価値を生み出している証です。
小さくてもこういった「自分にしか出せない価値」を積み重ねましょう。気づけば、代替の利かない”存在”(人財)に近づいているでしょう。
専門性を上げることが人財への近道
20代のうちは特に、人財に近づくために”専門性を上げる”のがポイントです。
・社内ノウハウが足りない分野を猛勉強する
社内で重宝されるには、社内の誰もが持っていない知識を武器にして、意見を発信してみましょう。最初から信頼されるとは限りませんが、徐々に「○○といったら君だよね」という社内ブランディングができてくるはずです。
そうなれば、あなたは唯一無二の存在に近づいている証。人財となっている可能性もあります。
人罪・人在の意味
人材・人財以外にも「じんざい」には、人罪と、人在という言葉があります。
人罪:
会社に不要な存在。実績がなく、成長も見込めない。
人在:
実績はあるが、成長が見込めない人。
どちらも会社にとっては、不要な存在と見られることが多いです。特に人罪は、今すぐにでもやめてほしい存在ともいえるでしょう。
まとめ
人材と人財の違いを解説しました。
人材:
代わりに仕事をこなせる人がいる/多い
人財:
代わりに仕事をこなせる人がいない/少ない
人罪:
会社に不要な存在。実績がなく、成長も見込めない
人在:
実績はあるが、成長が見込めない人
会社内での人財を目指すことはもちろんですが、社会にとっての人財を目指す姿勢も忘れてはいけません。