「叶えたい夢がある」
「達成したい目標がある」
誰しもが夢や目標の一つや二つは持っているかと思います。
しかしそれをどのように叶えるのか、実現するのかに関しては漠然としていて、なかなか前に進めていないという人も多いのではないでしょうか。
今回はそんな夢を叶える、目標を達成するのを現実的なものにする「マンダラチャート」について、例を交えて解説します。
今すぐ使えるテンプレートも用意していますので、そちらを開きながら読み進めてみてください。
目次
マンダラチャートとは
マンダラチャートは9×9の81マスで構成された、夢や目標の達成のために何をするのかを整理することができるフレームワークです。
マンダラートと呼ばれることもあるのですが、マンダラチャートと呼ばれることの方が多いでしょう。
実際のマンダラチャートがこちら。
こちらは筆者が作成をしたマンダラチャートです。真ん中(濃オレンジ)に自分が実現したい夢があり、それを実現するために要素として分解したものが周りの8つの箱(薄オレンジ)に入っています。
さらにその8つの要素を、8つの要素に分解したものが周りの8つの箱(白)です。
要素を見るとわかるのですが、濃オレンジから薄オレンジ、薄オレンジから白となるに従って要素が具体的になっています。白に記入されている具体的な要素、つまり行動を実現することで薄オレンジが実現され、さらに薄オレンジが実現されると濃オレンジが実現されるという構造になっているのです。
夢や目標を実現するために必要な具体的な行動に落とし込むことができるのが、マンダラチャートのメリット。これを作ることで自分は夢や目標のために何をしないといけないのかが明確になります。
ちなみにこのマンダラチャートは野球のメジャーリーグで活躍中の大谷翔平選手が高校生の時に作成をしていたということで有名となりました。大谷翔平選手のマンダラチャートがこちらです。
「8球団からドラフト1位指名される」という目標を達成するためにはどうすればいいのかを要素分解しています。
マンダラチャートの作り方
マンダラチャートはどのように作っていくのか、筆者の例を用いて説明をしていきます。完成までの流れは4ステップです。
1.「目標」を真ん中(濃オレンジ)に記入
2.「目標」を実現するために「必要な要素」を周り(薄オレンジ)に記入
3.「必要な要素」を実現するために必要な要素を周り(白)に記入
4.特に注力するものを選ぶ
Googleのアカウントを持っていれば誰でも利用できるテンプレートを用意しましたので、ぜひ、こちらを開きながら読み進めてみてください。より理解が深まると思います。
1.「目標」を真ん中(濃オレンジ)に記入
まず初めに、真ん中に達成したい目標を記入します。達成したい時期に決まりはありませんが、初めは3年後や5年後の近い将来、達成したい目標を立てるのがオススメです。
遠い将来のことを考えると、この後に行う「必要な要素」を出すのが難しくなることがあります。筆者の場合は5年後に設定しました。
2.「目標」を実現するために「必要な要素」を周り(薄オレンジ)に記入
真ん中に入れた目標を実現するために必要な要素を8つまで考え、記入します。
まずは迷わずに書き出してみることがオススメです。後に出てきますが、ここで記入した必要な要素をさらに細分化する際に、内容や表現が変わることはよくあるので、「仮で記入しておく」という気持ちでも問題ありません。
実際、筆者のマンダラチャートの場合は「マインドセット」は、このステップの時点では「気持ち」という言葉を入れており、後のステップを経て、適切な言葉が「マインドセット」だと思い記入し直しました。
目標を実現するために必要な要素を記入し終えたら、次のステップに行く前に矢印の先にある薄オレンジに転記しておきましょう。
3.「必要な要素」を実現するために必要な要素を周り(白)に記入
「目標」を実現するために「必要な要素」を実現するために必要な要素を8つ出します。ややこしいですね。つまり、さらに細分化を行います。ここでは「具体的な内容や行動がイメージできる状態」まで落とし込むのがオススメです。
イメージができる状態まで落とし込めない場合は最低限何かしら記入をしておくと、後からアップデートできるので、曖昧な表現でも記入をしておきましょう。
筆者の場合は「知識」のところがまだまだイメージが沸いていない状態で、具体的な行動に落とし込めていないので、メンタルヘルスなどについて調べていく中でアップデートすることにしました。
4.特に注力するものを選ぶ
白部分の64個を一気に行うことができるのであれば問題ないのですが、現実的ではありません。そこで直近で注力したいことを数個ピックアップしましょう。少しずつ注力することで、無理なく目標達成に近づくことができます。
筆者の場合は「2020年」時点でできることという基準で、8つピックアップをしました(赤枠)。
マンダラチャートのポイント
マンダラチャートを作る上でのポイントを3つ紹介します。
難しく考えずに埋めてみる。空白でもOK。
マンダラチャートを作成する上で最も悩むところが「箱が埋まらない」ことです。
一度立ち止まってしまうと、埋めるためにいろいろ調べたり、考えたりと、埋めることを目的として時間を費やしてしまい、結局マンダラチャートが完成しないなんてこともあります。
マンダラチャートの目的は埋めることではなく、自分の目標のためにしなければいけないことを明確にすることです。また、自分の目標が必ず8つの要素に分かれるとは限りません。3個の場合もあれば、12個の場合もあります。
まずは難しく考えずに4ステップを行い、空白があってもマンダラチャートを完成させてみましょう。完成後に空白が埋められることも多々あります。
具体的な行動イメージができるまで落とし込む。
マンダラチャートの目的は「自分の目標のためにしなければいけないことを明確にすること」です。
マンダラチャートを埋めきったとしても、行動ができなければ、目標達成は難しくなります。そこで白部分を埋める時は頭の中で具体的な行動のイメージをしながら記入するようにしましょう。
どうすれば具体的な行動のイメージをすることができるのか。
オススメは「具体的にどういうことか」「例えばどういう行動なのか」と自分に問うことです。そうすることで実際に行動している自分がイメージでき、具体的な行動に落とし込めるでしょう。
できたのかできていないのかがわかるよう基準を明確にする。
マンダラチャートができ、目標達成に向けて行動を始めたとしても、各要素をどこまでやればいいのかということが明確になっていなければ、必要以上にそれを続けたり、終わりが見えず、諦めてしまうということに繋がってしまいます。
そこで白部分に要素を入れる時はできるだけ、できたのかできていないのかの基準を明確にして入れるようにしましょう。
基準を明確にするためにオススメなのが「定量化すること」です。
例えば、「Twitterでフォロワーを増やす」と記入している場合は、「Twitterでフォロワーを1000にする」とすることで、できたのかできていないのかが明確になりますよね。
こうすることで次の別の要素に移ることができ、効率的に目標達成に向けて進むことができるのです。
マンダラチャートの活用法
ここまで夢や目標の実現のためにという観点でマンダラチャートの作り方を説明してきました。しかし、マンダラチャートは夢や目標以外にも活用できるもの。その方法を3つ紹介します。
問題解決
マンダラチャートを使うことで問題を解決する方法を具体化することができます。
まず真ん中に解決したい問題を入れます。例えば「鍵を失った」と入れてみましょう。次にその周りの薄オレンジに鍵を失った原因として考えられるものを入れてみます。例えば「居酒屋で上着を脱いだ時に落ちた」などです。
そしてその薄オレンジのところに書いたものを解決するためにできることを白箱に入れます。例えば「お店に電話をする」「居酒屋で一緒にいた友達に見ていないか確認する」などです。
これをすることで問題の原因とその解決策を洗い出すことが可能に。その中から最も真ん中の問題の解決にだどりつけそうな解決策を実行していくことで問題解決に繋がるのです。
情報整理
マンダラチャートで様々な情報の整理もできます。
例えば最近のニュース、世の中で起こっていることを整理する場合。まず真ん中に「最近のニュース」と入れます。そしてその周りに政治や経済、ITなど新聞やニュースアプリで使われているようなカテゴリーを薄オレンジに。
そして薄オレンジに入っているテーマそれぞれに当てはまる最近のニュースや出来事を白箱に入れていきます。これをすることで、最近あったニュースを簡単に整理することができるのです。
どこにお金を使っているのかの確認や節約
先月の出費をマンダラチャートに記入していくことで、どこにどれだけお金を使ったのか、何にたくさんお金を使っているのかを認識することができます。
真ん中には出費と記載をし、その周りに生活費や趣味など出費として思い当たるものを書いてみましょう。さらにその周りに細かい要素、例えば生活費であれば水道光熱費や家賃、食費などを具体的に入れます。
そうすることで、使いすぎているところがどこなのかが見えてくるので、節約に繋げることができるのです。
まとめ
マンダラチャートは抽象的なものを具体的にするのに効果的なフレームワークです。そのため夢や目標だけでなく、問題解決や情報整理にも活用することができます。
その他にも抽象的で漠然としたテーマであれば、マンダラチャートを使えば、具体的にイメージしやすくできるためぜひ活用してみてください。