新型コロナウイルスの感染拡大の影響もあり、採用活動をWebで行う企業が急増しています。
約30%の企業がこれを機にWebセミナーやWeb面接を導入し、そのうち57.3%の企業がコロナ収束後もWebセミナーを利用したいと答えているのです。(株式会社ディスコ キャリタスリサーチ)
今後さらにさまざまな企業で導入されそうなWeb選考。今回はWeb選考を経て、既に内定承諾をした2人の学生にインタビューを行いました。
「Web選考でのトラブル」「会わなくても働きたいと思える企業」など、経験者ならではの意見に迫っていきます。
「Web選考でどう学生にアプローチすれば良いのか」「会わずに内定を出すべきか」と悩んでいる人事の方、必見です。
お話を伺った学生のプロフィール
Kさん
3年生の夏から就職活動を始め、対面・Web選考を経て翌年3月に内定承諾。
志望先の1社が新型コロナウイルスにより採用停止のトラブルあり。
Oさん
関西在住のため、関東の企業とはオンラインでやり取り。
選考中一回も会うことなく、人材系企業に内定承諾をした。
目次
通信環境のトラブルは避けられない
元からビデオ通話の使い方や、Webでの連絡は慣れていたんですか?
Kさん、Oさん:使い慣れていなかったです。就活で初めて使いました。
Kさん:自分で使い方を調べたり、事前にZoomのインストールなど準備を行っていました。
就職活動だけでも自己分析や企業選びなどいろいろな悩みがありますよね。さらに慣れていないWebでの選考では、どのような不安がありましたか?
Kさん、Oさん:特別Web選考自体に不安は感じていませんでした。
Oさん:最初の方はツールの使い方がわからず、「うまくいくかな」と不安に思うことも。しかし使ってみると、案外ややこしくなかったです。
「Googleクロームで開くように」など、選考前に指示してくださる企業もありました。
Kさん:Web面接に抵抗はありませんでした。その前にオフィスで面接を行っていたので、元々社内の雰囲気もわかっていたんです。
意外と不安は少なかったんですね。実際にトラブルは起こらなかったんですか?
Kさん、Oさん:途中で通信環境が悪くなることがありました。
Oさん:ところどころ聞こえづらく、「もう一度言っていただいて良いですか」ということがありました。全く繋がらないことはなかったです。
Kさん:面接で声が聞こえなくなってしまったことが一度あったので、次回も起こるのではないか、と心配になりましたね。毎回「今日は問題なく進められるかな」と不安でした。
通信環境の問題は防ぎようがなく、誰しもが経験するトラブルなんですね。
「遠いから」で選考を諦めなくて良い
Web選考のどこにメリットを感じましたか?
Kさん:移動時間がかからないので楽ですし、交通費も節約できるところです。5次選考など選考回数が多ければ、特別遠くなくても数回はオンライン選考でも問題ないと思います。
次に予定している面接の会社まで、わざわざ移動しなくていいのも良いですね。
Oさん:地理的状況によって、選考を諦めなくて良い点ですね。どの企業もオンライン選考を行っていたので、関西在住でも時間とお金をかけずに東京の企業を受けられました。
中にはビデオ説明会を行っている企業も。それだと興味ある業界だけでなく、興味のない業界の説明会にも参加しやすいです。「意外とおもしろい!」と発見があるかもしれないですし。自分の好きな時間に家で見られて、気軽により多くの企業の説明を聞けました。
選考中のコミュニケーション量が、内定承諾の決め手に
これまでお話していただいたメリットやデメリットを踏まえ、オンライン選考でどの部分に限界を感じましたか?
Oさん:画面越しだと、お互いの雰囲気や発言内容が伝わりづらい印象です。
少しでも良い印象を与えられるよう、聞くときはリアクションや相づちをしっかり行うようにしていました。
会社の雰囲気がわかりづらい点については、動画での会社の紹介や面接中に移動して他の社員さんの姿の見学などがあれば、イメージが湧いたと思います。
Kさん:対面での面接も行ったので、社員の雰囲気や会社の内装を知っていましたが、Web選考のみだったら印象が違っていたかもしれません。
Kさんは最終選考は対面で行われたんですよね。直接会うことで決心がつきましたか?
Kさん:選考を受ける中で働きたい気持ちが高まっていったので、内定承諾に迷いはありませんでした。
しかし最後に代表と対面で面談させていただくことができて、より意思が固まったのを覚えています。
Oさんは全てWeb選考で内定承諾。「雰囲気がわかりづらい」点において、迷いはなかったのでしょうか。
Oさん:もちろんお会いしたい気持ちはありましたよ。
しかし企業のサイトやブログ、社員の方々のSNSなど、情報を得る方法はたくさんあります。他にも選考以外の面談でお話を伺って、不安な部分をなくしていきました。
その中で一番の決め手となったのはどこですか?
Oさん:会えてない分、密にコミュニケーションを取ってくれたことが大きいですね。電話やメールで「聞きたいことがあれば、いつでも連絡ください」とおっしゃってくれたので、選考中も気軽にお話ができました。
他にも、プレゼン選考の前にフィードバックもしてくれたんです。他社よりも丁寧に接してくれたので、会えなくても志望度が高まっていきました。
他には海外の事業を行っていることや、採用ブログで見た社員さんの雰囲気も、「一緒に働きたい」と思った理由です。
まとめ
Web選考を経て内定承諾をしたお2人に、「Web選考のメリット・デメリット」「内定承諾の決め手」について伺いました。
お2人の話をまとめると、「”Web選考か対面か”より、日頃の会話やサポートが内定承諾の決め手に関わる」ではないでしょうか。
しかしWeb選考では選考前後の「挨拶」「雑談」が少なくなってしまう分、コミュニケーションの重要性が増していることも考えられます。
これまでの選考フローと変えずにいると、就活生は「物足りなさ」を感じてしまうかもしれません。
また、Oさんが言っていたように就活生は採用ブログやSNSなど、あらゆる情報源を駆使して企業情報を調べています。選考以外でも情報発信を行うのも、志望度を高める1つの方法です。
こちらの記事では、4社の企業にWeb選考の利用方法を伺いました。他社の意見も参考にしながら、「就活生とどうコミュニケーションをとるか」を考えていきましょう。
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