「観察力が大事」と言われたことがある人も多いのではないでしょうか。
わかってはいるけど、「観察力とはなんなのか」「周りを見る力のこと?」「どうやって鍛えれば良いの?」と曖昧になりがち。そんな「観察力」を徹底解説します。
観察力を鍛えると、少しの変化にも気づいて「つまらない」と感じる毎日から離れられるはず!さらに観察力は仕事でも大いに活かされるのです。
そんな毎日少しづつ観察力を鍛える方法を紹介します。
目次
観察力とは
観察力とは、以下のように定義されています。
細かく観察して、細かな物事によく気付く様子、観察の結果を多く得られる様子、などの意味の表現
引用:weblio辞書 観察力
あなたの周りに「髪切ったね」とすぐ気づく人や、同じ資料を見ていてもすぐにミスや改善点に気づく人はいませんか?
そのような人が観察力があるといえるでしょう。人よりも細かく物事を見て、そこから気づきや学びを得ているのです。
観察力はプライベートでも仕事でも必要。観察力があると、コミュニケーションをとる時や、データ分析をする時、企画立案する時などさまざまな場面で活かされるのです。
観察力と洞察力の違い
観察力とよく似ているのが、「洞察力」。洞察力とは以下のように定義されています。
物事の性質や原因を見極めたり推察したりするスキルや能力のこと
引用:weblio辞書 洞察力
観察力と洞察力、それぞれを一言でいうと以下のようになるでしょう。
観察力:少しの変化に気づく力
洞察力:物事の背景にあるものを推測する力
観察力を鍛えることで、洞察力も鍛えられていきます。まずは少しの変化に気づくことで、「それはどんな意味を持つのか」「なぜこの変化が起こるのか」と洞察できるのです。
観察力は基礎として欠かせないでしょう。
使い場面・使い方の違い
観察力→最近部下の遅刻が目立つ
洞察力→最近部下の遅刻が目立つが、もしかして会社に行きたくないなど悩みを抱えているのではないか
観察力のある人の特徴
観察力がある人の特徴から、詳しく「観察力とはなんなのか」理解を深めていきましょう。
物事・人の変化に気づきやすい
観察力がある人は、少しの変化を見逃しません。人の変化でいうと表情や声色、服装や髪型などから気づき、物事だと季節の変化や人々の様子などからすぐに変化を感じ取るでしょう。
毎日同じ道を歩いていても変化に気づくので、飽きることはないかもしれません。
リスクを回避しやすい
小さな変化や違和感からトラブルの種を見つけるので、問題が大きくなる前にリスクを回避できます。
あなたの上司や同僚で、すぐにトラブルに気づいて回避できる人はいませんか?そのような人たちは特殊能力を持っているわけではなく、普段から観察力が鍛えられているからなのです。
新しいことに敏感である
観察力がある人は、とにかく新しいことに敏感!日常で少しでも新しいことがあると反応します。
新しいことを観察したり、体験することでさらに視野が広がるでしょう。その楽しさを知っているので、どんどん自ら変化を求めていくのかもしれません。
好奇心が旺盛である
「新しいことに敏感」に関連して、なんでも知りたい!と好奇心が旺盛なのも観察力がある人の特徴。「知りたい」とアンテナを張っていると、自然といろいろなことに気づけます。結果として観察力が上がっているのです。
ルーティンがある
ルーティンとは、「決まりきったこと」という意味。
「え、同じことをしてもいいの?」
そう思うかもしれませんが、何か決まった動きをすることで、異変に気付きやすくなります。
例えば朝歩くことを習慣にすると、匂いの違いで季節の変化を読み取ったり、お店の開店をいち早く知ったり。「同じこと」は必ずしも悪いことばかりではありません。
観察力を鍛える方法
観察力を鍛える方法を紹介していきます。すぐできそうなものから実践してみましょう。
毎日写真を撮る
同じ場所でも、違う場所でも、毎日写真を撮ってみましょう。被写体が同じか違うかで、以下のような違いがあります。
毎日違う写真を撮る
→撮りたい瞬間を探し、さまざまなことに興味が湧く
同じ写真を撮る
→少しの変化に気づきやすくなる
どちらにしても、観察力を鍛える良い練習になります。さらに見返すことで自分の興味関心や、その移り変わりに気づくでしょう。「こんなものが写っていたんだ!」と新たな発見もあるかもしれません。
絵を描く
絵を描くことも、観察力を鍛えるのにぴったり。いつも見慣れている景色でも、絵を書こうとするとさらに細部まで見る力が必要とされます。
目に見えて上達がわかるので、自信がつきやすいでしょう。
日記をつける
1日1回、自分と向き合う時間を作って「心が動かされたこと」「傷ついたこと」「感じていること」などなんでも書き出しましょう。見過ごしていた変化に気づくきっかけになります。
また、書き出すことで悩みが明確になり、早めの問題対処にも。鍛えた観察力を活かしていきましょう。
書き出すことでストレス解消!?感情を紙に吐き出そう!【方法・効果】
できるだけ選択を少なくする
選択のストレスを減らすことで、小さな変化に気づけるようになりましょう。
・一週間分の服を決めておく
・ご飯を作り置きしておく
・家事代行を依頼する
このように”やらなければならないもの”をどれだけストレスが少なくできるかがカギ。それらの手間を省けば余裕を持ち、他のことにエネルギーを使えるようになるのです。
今までよりも好奇心が旺盛になり、変化に気づきやすくなるかもしれません。
価値観が異なる人と話す
「合わない」と思う人とご飯に行ってみましょう。同じことを経験していても違う意見を持つこともあり、新たな視点に気づけます。
普段はわずらわしく感じても、その時は「観察力を鍛えるぞ」と思うと面白く思えるかもしれません。自分で違う視点を持とうとしてもなかなか難しいので、他の人の力を借りましょう。
社会人が価値ある人脈づくりをする方法|大事な準備・注意ポイント
情報収集をする
世界で何が起きているのか、自分が興味ある分野では何が起きているのか、日ごろから情報収集を行いましょう。だんだんと流れが掴めると、「今こういうことが起こっているのでは」「この変化はこういうことではないか」と先が読めるようになっていきます。
さらにインタビュー記事は手軽に他人の価値観が知れるので、先ほどの「合わない人とご飯に行く」に加えて行ってみても良いですね。
ただし情報収集にハマりすぎると、他人に影響を受けるばかりで自分の意志がなくなるので要注意。「通勤時間だけ」「仕事終わりの30分だけ」などと制限をもうけて、自分で考える時間も忘れないようにしましょう。
小説を読む
小説を読むことも、観察力を鍛える方法の1つ。物語では細かく感情や情景が描写されているので、自分も真似するきっかけになります。
「作家はこんなことまで言語化できるのすごい」
「主人公、こんなことを考えているの?」
このように新たな発見から自分の考え方を振り返ったり、他の人の考え方を想像したりしてみましょう。登場人物になりきれば、今と異なる視点でいろいろ気づけるかもしれません。
観察力が仕事で活かされる場面
観察力は、どんな時に活かされるのでしょうか。今回は特に仕事に焦点を当てて紹介していきます。
コミュニケーションをとる時
同僚からの相談や営業など、仕事ではコミュニケーションが欠かせません。そんな時に観察力を駆使して細かい表情や言葉の変化から「相手が何を求めているのか」察知しましょう。
相手が求める情報を提供したり、プランを提案したりして商談成立。相談の際には「今はアドバイスすべきか、聴くべきか」判断して、相手に寄り添えるでしょう。
もちろん最初からうまくいくとは限りませんが、積み重ねていくことで実績が出るはずです。
データ分析する時
データ分析でも、観察力が欠かせません。なぜなら限られた情報から、「何が起きているのか」変化に気づかないといけないから。数字は何か目的を持ったりこれまでの動きを把握したりしていないと、変化を見過ごしてしまいますよね。
観察力があると、少しの変化に気づいて深掘りできます。そこから大発見があるかもしれません。
企画を立案する時
企画では、顧客や市場の動きからニーズを読み取る力が必須。まだ誰も気づいていないことをするには、観察力が欠かせないのです。
「これってものすごく不便」
「なぜ最近の人はこういう動きをするんだろう」
このように少しの違和感に敏感になると、革新的なアイデアが思い浮かぶかもしれません。
観察力を鍛えよう
観察力の意味やメリット、鍛え方が理解できたでしょうか。
観察力を鍛えることで、見慣れた景色からでも新しい発見があります。観察力を鍛える過程そのものを楽しんで、毎日学びを最大化させていきましょう。