“居心地の良い場所”と直訳されるコンフォートゾーン。
ビジネスパーソンとして成長するためには、コンフォートゾーンを抜け出さなければならない。
なぜ成長のために”居心地の良い場所”を抜け出さなければならないのでしょうか。
実は、成長したい人が目指すべき状態がコンフォートゾーンの先にあるのです。仕事で成長したいすべての人が活用できる知識をチェックしておきましょう。
本記事のポイント
- コンフォートゾーンは”安心だが成長しにくい”
- ラーニングゾーンには、成長できる”ちょうど良い緊張と緩和がある”
- パニックゾーンは、”ストレス過多で危険”
- 小さな挑戦でラーニングゾーンを広げる
読んでほしい人
- いまの仕事に、成長を感じられない人
- 毎日大きな不安に襲われている人
- 楽しめることが少ない人
目次
コンフォートゾーンとは
コンフォートゾーンにいるということは、不安がなく居心地が良い状態を意味します。当たり前のことや簡単なことを慣れた環境で行っている時は、安心感を感じますよね。
例を挙げてみましょう。
・毎週通っているカフェに行く
・レシピも覚えているくらい得意な夕飯をつくる
・好きな音楽を聴く
・毎週末好きなユーチューバー動画を見る
・気の知れた友人とご飯を食べに行く
・毎朝TO DOリストのチェックを行う
「これをしたらああいうことが起こる」と想像できるので、不安は感じません。落ち着きを感じ、ストレスがなく過ごしやすい状態でもあるでしょう。
コンフォートゾーンを抜け出すと起こること
コンフォートゾーンに居続ける、つまり慣れ親しんだ習慣だけを続けていると、変化は何も起こりません。もちろんコンフォートゾーンの良さもありますが、成長を望むのならば”コンフォートゾーンを抜け出す必要がある”のです。
“少しは不安・ストレスを感じられる状態になる“と、成長を感じるようになります。例を挙げてみましょう。
・友人に紹介された人と初めて食事をする
・現状のスキルでギリギリこなせそうな、やったことない仕事を任される
・全く訪れたことのない街を探検する
・会社で話したことない社員に声をかけてみる
個人の性格や細かい状況にもよりますが、上記のような状況では多少の不安を感じるでしょう。「どんなことが起こっているんだろう」とドキドキするはずです。
このような適切なストレス状態にあることを、「ラーニングゾーンにいる」と呼びます。(別名ストレッチゾーン)
ちょうど良い「緊張と緩和のバランス」が保たれているラーニングゾーンにいるときの心情は、
大変だけど楽しい!やりがいを感じる。
不安もあるが、毎日が生き生きしている!
難しいけれど、できるようになると面白い!
あっという間に時間が過ぎる!
こんな具合でしょう。
楽しいことや苦しいことが程よくあり、成長感・充実感を感じられている状態。そんな環境にいると新しい学びがあり、できることが増えていきます。安心し切っているコンフォートゾーンを抜け出し、ラーニングゾーンに入ることが、成長には欠かせないのです。
危険!パニックゾーンとは
居心地の良いコンフォートゾーンを超えた先にあるのは、ちょうど良いストレスが掛かるラーニングゾーン。そして、そのラーニングゾーンを超えた先にあるのは”パニックゾーン“です。
これまでのスキル・経験が何もかもが通用しない、環境が整っていないなど、自分の力ではどうしようもない状態におり、ストレス過多で心身の不調を起こし兼ねない状態です。
・突然部署移動させられ、引継ぎもされない
・上司からの理不尽な罵声を毎日浴びせられる
・家に他人が押しかけてくる
このようなパニックゾーンの状態に陥っていると、うつ病など“健康状態に悪影響”を及ぼしかねません。
場合によっては何かしら学びを得られることもありますが、適切な不安・悩みレベルだとは言い難いでしょう。
自分はいま、どこのゾーンにいるのか?を確かめよう
コンフォートゾーン、ラーニングゾーン、パニックゾーン。あなたはいま、どの状態にいますか?
コンフォートゾーン
:安心し切った状態
ラーニングゾーン
:少し背伸びが必要な状態
パニックゾーン
:ストレス過多で健康が不安定な状態
これらを踏まえ、日常生活や仕事環境を振り返ってみましょう。
「どんな状態にいるのか」は周りの環境や自分の目指す状態によって変わります。同じことをしていても、周りの能力が高ければ自分はコンフォートゾーンにいると感じるでしょうし、目指す場所にいなくてもがいている最中でしたらラーニングゾーンにいると捉えられるでしょう。
周囲の環境や自分の目指す状態を踏まえ上で分析すると、「自分はどこのゾーンにいるのか」わかります。
コンフォートゾーンを抜け出す方法
コンフォートゾーンを抜け出し、ラーニングゾーンに入る方法。また、パニックゾーンに入らない方法を紹介します。
①コンフォートゾーンを広げ続ける
②自分が大事にしていることを見つける
③自分で選択する
④嫌いなことを洗い出してみる
コンフォートゾーンを広げ続ける
コンフォートゾーンを広げて、挑戦への怖さを減らしていきましょう。
コンフォートゾーンの狭い人は、不安に感じるものが多く、挑戦を躊躇しがちです。本当は楽しめることを見逃している可能性もあります。
もしかしたらできるかも!いや、どうだろう!まあいいや、やってみよう!
少しの不安ならば、一度挑戦する癖を付けましょう。成功体験を少しづつ積んでいくと自信がつき、ラーニングゾーンへ自ら進んでいくことができます。
・食べたことないメニューを頼む
・通ったことのない道を通る
・行ったことのない場所を観光する
・聞いたことのないジャンルの音楽を聴く
・全く興味がないジャンルの映画を見る
小さな一歩でもコツコツ続ければ、挑戦心が育まれるはずです。前向きな挑戦に欠かせない「ネガティブな思い込み解消テクニック」は以下の関連記事をご覧ください。
関連自分が大事にしていることを見つける
自分の大事にしていること価値観・優先順位を知っていると、それに基づいた行動を取りやすくなります。好きなことも嫌いなことも理解しやすくなり、「どの程度がちょうどストレスなのか?」とラーニングゾーンを選んでいけるでしょう。
自分の価値観・優先順位を見極める方法は以下6つ。
①幼少期に夢中になっていたことを思い出す
②長時間できることを考えてみる
③人より簡単にこなせることを考えてみる
④周りに”自分の良いところ”を尋ねてみる
⑤嫌いなこと洗い出してみる
⑥新しいことに挑戦する
詳しい解説は以下の関連記事をご覧ください。
関連自分で選択する
自らの選択をもって、行動をするようにしましょう。自分が納得して取り組んだ結果であれば、どんなことでも周りに責任を押し付けることはありません。
後悔は少なく、思い悩まずに済むことも多いです。さらには、納得感を持って反省をすることができるので成長につなげやすいです。プライベートではもちろん、仕事中でもできるだけ、”自分で決める”意識を持ってみましょう。
自分らしいキャリアを歩む秘訣は、以下の関連記事をご覧ください。
関連嫌いなことを洗い出してみる
何が我慢できて、何が我慢できないのか、自分で自分を把握することが大切です。
仕事においては、給料、労働時間、将来性、やりがい、人間関係、すべてが満足できることは、まずありません。
例えば外資系金融企業はかなりの高給である代わりに、成果がでないとクビ。プレッシャーと闘う日々で不安定ともいえるでしょう。給料を重視するならば、精神的な健康は軽視せざるを得ないということです。
パニックゾーンを避けるためにも、あなたにとっての「これだけは許せない」「これだけは回避したい」考えておくことが大切です。
・特にストレスを感じるのは、どんな瞬間ですか?
・絶対に避けたいのは、どんな状況ですか?
・二度とやりたくないことはありますか?
上記の問いに答えてみましょう。問いの答えは、就職・転職時の仕事・職場選びにも活かせるはずです。
本記事の要点まとめ
コンフォートゾーン
:安心し切った状態
ストレッチゾーン
:少し背伸びが必要な状態
パニックゾーン
:健康状態が危険な状態
コンフォートゾーンを抜け出す方法
①コンフォートゾーンを広げ続ける
②自分が大事にしていることを見つける
③自分で選択する
④嫌いなことを洗い出してみる