「ありがとう」
当たり前のようで、なかなか言いづらい言葉なのではないでしょうか。
当メディアを運営している弊社株式会社エージェントでは、日報に「本日の感謝」を記入する項目があります。そんな毎日感謝を伝えている弊社社員に聞いてみると、「ありがとう」に潜む驚きべき効果がわかりました。
仕事相手に感謝を伝える効果を知って、過ごしやすい職場にしていきましょう。
目次
仕事相手に感謝を伝えると良い
仕事で関わった人に「ありがとう」と伝えていますか?「伝えづらい」「言うほどではない」と思い、最後に感謝を伝えた時を思い出せない方も多いかもしれません。
フリーランスのライターである、Emily Monacoさんは仕事関係の人や仲間に感謝を伝えるようにしたら、2つの効果を感じたそう。
・ありがとうメールを送ったら「もう一度仕事をしないか」と言われた
・感謝の言葉を書く過程で、自分の過去を振り返れた
一見仕事には直接関係のないように思える感謝を伝える行為ですが、私たちに大きな効果をもたらしてくれるようですね。
参考資料:ライフハッカー 同僚や仕事相手に「ありがとう」を伝えた方が絶対いい理由
実際に”ありがとう”の効果を調査してみた
当たり前のようにいつも一緒に仕事をしている人に、改めて感謝を伝えるのは恥ずかしい方もいるでしょう。
そんな気持ちを吹き飛ばすために、「実際に同僚や仕事相手へ感謝を伝えるのはどんな効果があるのか?」「言われた方はどう感じるのか?」弊社エージェントでアンケートを実施しました。
弊社の日報には、感謝を伝えたい人へのメッセージを書く「本日の感謝」という必須項目があります。部署のメンバーやミーティングをした人、ランチに行った人、何かを教えてくれた人あてに感謝を書いているメンバーが多い様子。日報は社内ツールで全員に公開しており、コメントも可能です。
Emilyさんはフリーランスの立場で「ありがとう」の効果を述べていますが、社内の人へ感謝を伝えるのはどんな効果があるのでしょうか。
「本日の感謝」を元に、「何のために感謝を書いているか」「言われるとどんな気持ちになるか」アンケートを行いました。
“ありがとう”を伝えるべき6つの効果
まず最初に「日報に本日の感謝はあった方が良いか」を聞くと、「あった方が良い」の回答率はなんと100%!それだけ「本日の感謝」に効果を感じている人が多いのですね。
では、Emilyさんが述べている「仕事に繋がる」「過去を振り返れる」は本当なのでしょうか。検証していると、他にも多くのメリットがあることがわかりました。
アンケートに寄せられた社員の声と一緒に紹介していきます。
検証結果:仕事に繋がり、1日を振り返るきっかけにもなる
「仕事に繋がる」「過去を振り返れる」は弊社社員も感じているメリットだということがわかりました。
「メンバーのために積極的に働きかけようという気持ちになった」
日報に「感謝」を記入することで、コミュニケーションのきっかけに。特に社内だと、コミュニケーションの活発さは職場の雰囲気良くすることにも繋がるでしょう。チームメンバーだけでなく、普段は関わりが薄い他部署との関係も深まるようです。
感謝を伝えることと一日の振り返りの関係については、以下のような意見が集まりました。
「自分は今日何人に感謝を伝えるほど関わることができたのかを確認できる」
「振り返ってみたときにどんな日だったかわかる」
「1日の最後に何気ない感謝を忘れることなく振り返れる」
他の社員との関わりを通して、どんな一日だったかを振り返れるそう。何気なく過ごしてしまいがちな毎日も、立ち止まる時間をとることで改めて気づけることがあります。1日1日を大事にするためにも、「感謝を伝える」ことは大きな役割をはたしているようです。
これらの2つ以外にも、感謝を伝えることには4つのメリットがあることがわかりました。それぞれ紹介していきます。
コミュニケーション量をはかれる
「日々仕事を依頼する、お願いする、プロジェクトを進めることが当たり前になっている状況。
しかし毎日数分間メンバーへの感謝を考える時間を創ることで、その人に対して関心を向けることができる。コミュニケーションの一環だと考えています。
感謝がない(ネタがない)=1日絡みがないということにもなるので、チーム内コミュニケーションのバロメーターとも言えそう。」
一緒に仕事をする上でチーム内コミュニケーションは必須。仕事のやりやすさにも関わります。感謝を伝えることを習慣にすると、「あの人と最近会話してないな」の気づきにも繋がるのですね。
また他のメンバーへ感謝を伝えようとすることで、その人はどのように働いているのか、自分になにをしてくれているのか気づくきっかけにもなるようです。
幸福度が上がる
「”本日の感謝”は感謝を探して生活するために書いている。幸福指数との関係があると学術的にも言われている。」
学術的にも、感謝を表現すると右脳が活性化され、より幸せに、より満ち足りた気分になれるのだとか。
参考資料:Inc. The Brain Science Behind Thankfulness and How It Can Change Your Business
ただでさえストレスの多い職場。感謝を伝える場を増やせば、少しでも職場でのストレスを減らせるかもしれません。チームメンバー全員や、社内全体で行ったら職場の雰囲気が良くなること間違いなしです。
決意表明ができる
「決意表明や自分がどのように感じたか、次回アクションは何かなどを記録できる。」
「ありがとう」+αを記入することで、自分がすべきことも整理できるメリットがあります。振り返りだけでなく、「この経験を未来にどう繋げるか」はアウトプットする上で大事ですよね。何をすべきかが明確になり、行動しやすくなります。
感謝の大事さを再確認できる
「小さなことや、いつもしてもらっていることでも、感謝するべきことには感謝の気持ちを表すものだと再確認できる。」
感謝は大事と言われていても、仕事だと「やってもらう」「やる」が当たり前になってしまうことも。どんな小さなことでも、相手が時間を割いてあなたのことを思ってしてくれたこと。それに気づくことは、相手との関係を大事にすることにも繋がります。
「あの人はどんな小さなことにも感謝を示してくれる」
と思われれば、あなたの印象も良くなるかもしれません。
感謝された側にも起こる3つの効果
「どんな効果があるのか」に加えて、「言われた側はどう思うのか」も調査してみました。
言われるだけで嬉しくなる
「自分の名前があるだけで嬉しい。」
「普通に嬉しい。書いてなくてもなんとも思わない。」
「何かしらの力になれたのだと嬉しい気持ちになる。」
意外にも内容より「感謝を伝えてくれる気持ち」に嬉しさを感じる人が多いのだとわかりました。「ありがとう」と言われるためにしたことではないからこそ、それに気づいてくれると嬉しいのかもしれません。
「何か気の利いた一言もつけなきゃ」と気を張りすぎず、「ありがとう」と伝えることに意味があると覚えておきましょう。
特別な一日になる
「自販機でドリンクをおごったとき、”今日の感謝に書きます!”と言われ、少し嬉しくなった。人から感謝をもらえるということは、何気ない1日をほんの少しだけ豊かにしているはず。」
「ありがとうと言われると明日への活力にもなり非常に嬉しい。」
前述したように、感謝には満足感を得られる効果もあります。仕事ではミスをしてしまったり、成果が出なかったり、落ち込むことが多くなりがち。何気なく言った「ありがとう」でも相手に勇気を与えているかもしれません。
積極的に伝えることで、周りの人の1日を特別な日にすることができるでしょう。
フィードバックになる
「何が感謝されて何が感謝されていないのかの判断基準で利用している。
“Aさんには○○した時に感謝されているな”と感じたらその行動は定期的に行い、 “あまり響いていない”と感じたら別のアプローチをして距離を縮めていけるようにしている。」
「研修後に自分の名前をエゴサーチして、どれくらいコンテンツが響いたか図れる。」
感謝された内容を、フィードバックとして受け取る意見も見受けられました。「ありがとう」と一緒に添えられた言葉は、相手にとって最も印象に残ったこと。自分が他人にどう感謝されたかを見ることで、ネクストアクションに繋がります。
「相手に感謝を伝える時に振り返りができる」に加え、相手から言われることで自分では気づかないことに気づける効果もあるようです。
感謝を伝える方法を見つけてみよう
社内の人へ「ありがとう」と伝える習慣を作る効果を紹介しました。
「日報を社員全員が確認できるようにする」「感謝できるツールを作る」はすぐに行うのは難しいでしょう。しかしメールや付箋など、感謝を伝える方法はたくさんあります。
・資料には感謝を書いた付箋を添えて渡す
・何かしてもらったらすぐにメールを送る
・一日にありがとうと何回言えるかゲームをする
たくさんのことを伝えようとしなくても、毎日意識して一言伝えるだけでも効果はあります。周囲にハッピーな空気が流れだすかもしれません。
せっかく同じ会社で働いているのだから、積極的に感謝を表現して職場の雰囲気を良くしていきましょう。