「転職失敗した。まだ入社して1か月だけど、もう辞めたい」
「せっかく転職したのに状況が良くならない・・・・」
転職のイメージが好転し転職する人も増えましたが、転職後に「こんなはずじゃなかった」と後悔する人も少なくないのが現実です。
人生の1つの大きな転機である転職、失敗したくないですよね。失敗が怖くてなかなか転職に踏み切れない人もいるのではないでしょうか。
今回はよくある転職失敗例、成功させる秘訣、失敗してしまったときの対処法を紹介します。
あらかじめ失敗例やその原因を知っておけば、失敗するリスクは減るはずです。
目次
よくある転職の失敗例
「転職で失敗したくない」と思いつつ、転職の失敗が具体的にイメージできていない人も多いのではないでしょうか。
よくある転職の失敗例を紹介します。
転職の失敗にはパターンがあるので、それを事前に知っておけば失敗するリスクは低くなるはずです。
ケースごとにその失敗をしやすい人も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
「聞いていた条件と違う・・・」
「入社してみたら、給与が面接時に聞いていた額より低い」
「祝日が休みじゃないなんて教えてもらえなかった」
「私のやりたいことってこれだったっけ?」
給与や休日数、勤務時間、勤務地など雇用条件が求人票や面接で聞いた話と違うケースは、よくある転職の失敗例です。
また業務内容がイメージしていたものと違ったと転職を後悔する人もいるよう。
100%イメージと一致するのは難しいかもしれませんが、あまりにも違いがあると「こんなはずじゃ・・・」と嫌になってしまいますよね。
【この失敗をしやすい人】
・内定がなかなか貰えず、やっと貰えた内定に飛びついてしまった人
内定を貰えたことが嬉しくて、その会社について詳しく調べずに入社を決めてしまうのです。
・業務内容や社風など自分の興味のある部分しか企業研究をしなかった人
自分の興味のある条件が揃っていれば、他の条件も良いだろうと良いイメージを膨らせてしまい、ギャップに苦しむことになります。
「スキルが足りず、ついていけない」
「新しいことに挑戦したくて大手からベンチャーに転職したけど、何もかも新しいことばかりで辛い」
「前職のスキルを活かして働きたいと転職したけど、そのスキルが全く活かせない」
これはスキルのミスマッチによる失敗例です。
【この失敗をしやすい人】
・自分の市場価値が把握できていない人
人事評価は会社によってそれぞれ。人事評価が良くても市場価値が高いとは限りません。
市場価値を把握せずに、前職での成果や上司からの評価を自信に転職活動をしてしまうと、他の会社では通用しないなんてことが起こり得るのです。
「残業が多いし、休みも取れない。心身ともにきつい」
「残業はないと聞いていたのに、毎日残業。家族との時間が欲しくて転職したのに・・」
「上司からのパワハラ、セクハラが当たり前の部署に配属された」
職場環境の改善を目指して転職したのに、転職しても状況が変わらないという失敗例もあります。
実際の残業時間は、部署によって違うもの。会社の平均としては残業時間が少なくても、残業が多い部署に配属される可能性もあります。
またセクハラやパワハラなどのハラスメントは会社が把握できていない場合が多いのです。
【この失敗をしやすい人】
・公式な情報を鵜呑みにしてしまう人
求人票や公式HP、説明会などの情報が嘘というわけではありません。しかし、会社のイメージアップになるような情報だけが載っている可能性もあります。
実際の残業時間や人間関係などは、働いてみないと分からないことが多いのです。
「上司と合わず、なかなか評価されない」
「上司と合わず、いくら頑張っても評価が上がらない」
「チームメンバーと馬が合わない。前の会社の方がましだった」
「意見を取り入れると言っていたのに、希望とは違う部署にされた」
人間関係や会社の制度が想像と違い「失敗した」と感じる人もいるでしょう。
正当な評価がされなかったり、意見が取り入れてもらえなかったり、人間関係が上手くいかなかったりして、不満を感じるのは当然です。
しかし、このケースは自分が変われば改善できる可能性があります。
もし前の職場でも同じような状況に不満を感じていた場合は、その転職を失敗と決めつけ次の転職を考えるのはまだ早いかもしれません。
【この失敗をしやすい人】
・人や会社を原因に転職を決めた人
会社の制度や上司など周りのせいにして転職を決めた人は、同じような状況にまた陥る可能性があります。
制度や周りの人への不満はどこでも起こり得るもの。自分が変わらなければいけない場合もあります。
「前の会社が良かった。戻りたい」
転職してから、前職の良さに気付き転職を後悔するケースです。
隣の芝は青く見えると言うように、自分にないものは羨ましく見えてきますよね。
転職したことで客観的に前の会社を見れるようになるのも1つの要因でしょう。
【この失敗をしやすい人】
・なんとなく転職した人
「同期が転職し始めたから」
「毎日繰り返しでつまらない」
このような理由からなんとなく転職してしまった人は、本当は転職が必要ではなかったケースが多く、転職してもしっくりきません。
「転職が決まる前に退職してしまい、金銭的に苦しい」
「時間が取れなくて退職してから転職活動を始めたが、なかなか転職先が見つからない」
「金銭的に苦しくなって焦って転職先を決めてしまったが、本当にここで良いのだろうか」
退職後の転職がすべて失敗するというわけではありませんが、金銭的な余裕が無くなることで焦って転職先を決め、後悔する人は多いでしょう。
【この失敗をしやすい人】
・後先考えず会社を退職した人
プランも立てずに、転職を決めたらすぐに退職してしまった人はこの失敗に陥りやすいでしょう。
退職後の転職活動は想像以上にきついもの。
働いていないのに税金や保険料などが請求され、金銭的な余裕が無くなり精神的余裕も無くなっていくのです。
転職を成功させる秘訣
転職を成功させる秘訣を紹介します。
転職のやり方は人それぞれなので絶対成功する方法はありませんが、最低でもこれから紹介する6つのポイントは抑えましょう。
なぜ転職したいのかを明確にする
まずは転職したい理由を明確にしましょう。
明確な理由がないと途中で投げやりになって転職先を適当に決めてしまったり、やる気が出ず転職活動がだらだらと長引いてしまったりします。
転職活動は決して楽なものではありません。
転職活動をしても希望の会社がなかなか見つからなかったり、何十社と面接を受けても内定を貰えなかったりして、途中であきらめてしまう人もいるのです。
現状の不満が転職をすることですべて解決するとも限りません。
まずは「転職が今、本当に必要なのか」を自分に問いかけてみてください。
「周りのみんなが転職活動し始めたから」
「毎日同じことの繰り返しでつまらない」
転職したいのがこのような理由なら、一度立ち止まって現状でもっとやれることはないかを考えてみましょう。
以下の方法を試して、自分の本当の気持ちを確かめるのもおすすめです。
・目の前の仕事に全力で向き合ってみる
・今の仕事は何が嫌いなのか分析する
・職場の人は「一緒に働きたい人か」考えてみる
・やりたくないことリストを作る
転職に期待しすぎない
転職に期待しすぎないことも大切です。転職したからといって現状の不満がすべて解決するとは限りません。
どんなにいい会社でも、1つや2つ欠けている部分があるもの。それを事前に理解しておくだけでも、ギャップに苦しむことは減るはずです。
自己分析で転職の条件を明確化する
自己分析をして、自分のやりたいこと・なりたい理想の姿を明確にしましょう。
自己分析がしっかりできていないと転職の軸が定まらないため、転職後「本当にやりたいことってこれだったっけ?」状態になってしまう可能性が高くなります。
具体的な自己分析の手順はこちら。
①自分の過去を振り返る
→頑張れたこと、嫌だったこと、得意なこと、など
②「なぜ?」を繰り返して深掘る
③整理する
④目標を定める
詳しくは「社会人の自己分析は自己流ではアカン!5分で読めるシンプルなやり方・手順」で紹介しているのでぜひ参考にしてください。
自己分析で自分の理想が分かれば、絶対譲れない条件・あったら嬉しい条件・なくてもいい条件が明確になるはずです。企業選びで迷うことも減るでしょう。
絶対に避けたい条件を洗い出す
新たな仕事・職場に求める条件を整理するときは、最低でも、絶対に避けたい条件だけは洗い出しておきましょう。次の仕事・職場に当てはまったら、仕事どころではなくなることを考えてみましょう。
強いストレスを感じるときはどんなとき?
そのストレスの根本的な理由は?
社会人生活に限らず、幼少期、学生時代までさかのぼってみましょう。あなたの一貫して譲れない価値観が見つかるはずです。
職場で嫌われる人が”自分で気づかない”10個のNG習慣・特徴【男性・女性・後輩】
人の話を聞かないウンザリ上司に負けない完全対応ノウハウ6選【本音の声】
★絶対に避けたい条件
絶対ほしい条件
合ってもなくても良い条件
全く気にしない条件
絶対に避けたい条件以外にも、4つの条件があります。当てはまることを、以下6項目ごとに考えてみましょう。
①業種/職種
事務はきつい、企画が得意、自動車製造が良い、IT系が良い
②就業形態
転勤がない、派遣が良い、時短、在宅ワーク、勤務地は都内が良い
③収入/待遇
年収目安、福利厚生、評価制度
④価値観
社会性の有無、革新的か、ビジョンはこういう系が良い
⑤人間関係/人脈
こういう人と仕事がしたい、こういう人と仕事は嫌だ、人と頻繁に話す仕事は嫌だ
⑥憧れ/イメージ
ずっと夢見ていた職業は○○だ、あの人みたいに働きたい
各項目ごとに、学生時代、現職での経験(これまでのキャリア)を思い出しながら、洗い出してみましょう。
仕事の振り返りは効果ない?継続・結果につながるポイント【例文付き】
業界/業種・企業研究を行う
転職での失敗の原因に特になりやすいのが「知らないこと」。
少しだけ調べてイメージだけで企業を選んでしまうと、理想と現実のギャップに苦しむことになるのです。
以下のような方法で業界/業種・企業研究を念入りに行いましょう。
・公式HPを確認する
・求人票をよく見て、分からないところがあれば面接で尋ねる
・口コミサイト(転職会議、OpenWorkなど)
・在職者に会って話を聞く
・SNSで検索する
・業界地図を見る
・仕事でその企業と繋がりのある人に話を聞く
業界/業種・企業研究は、さまざまな角度から調べるのが大切。
公式HPなどは都合の良い情報だけ載っている可能性があるので、実際に働いた経験がある人の生の声にも触れるようにしましょう。
転職先が決まる前に退職しない
なるべく転職先が決まる前に退職しないようにしましょう。金銭的な余裕が無くなり焦って転職先を決めてしまい、ミスマッチが起こるケースが多くあります。
・今すぐ辞めないと体や精神を壊してしまいそう
・忙しすぎて転職活動の時間が作れない
・スキルや経歴が秀でていてすぐに内定が出そう
このような状況でない限り、退職後の転職は避けましょう。
【やり直し不可】退職後の転職活動は不利なの?辞めたくてもSTOP!間違いない見極め方
転職エージェントを利用する
失敗が怖くて動き出せない人には転職エージェントの利用がおすすめです。
転職エージェントは、企業に優秀な人を紹介するだけではありません。求職者が理想のキャリアを叶えるサポートをするのも転職エージェントの仕事です。
あなたの転職を成功させるため、自己分析から内定承諾までさまざまなアドバイスをしてくれます。
利用料は基本的にかからないので、ぜひ一度相談だけでも利用してみてはいかがでしょうか。
転職に失敗した場合の対処法
万が一、転職に失敗してしまった場合の対処法を紹介します。
もう少し頑張ってみる
「転職に失敗した」と感じても、すぐに次の転職を考えるのは早いでしょう。完璧な会社はありません。1つや2つ、ギャップを感じてしまうのは仕方のないこと。
転職して悪化する可能性もあります。すぐに転職先を辞めてしまうとこのようなデメリットも。
・転職回数が多い人に良いイメージを持たない場合がある
・すぐに辞めたという履歴が残る
・スキルアップできる可能性を逃す
すぐに「辞めよう」と考えるのではなく、まずは現状でできることを試しましょう。もう少し我慢して働き続ければ、良いところが見えてくるかもしれません。
「これって失敗?」転職先を辞めたい時の対処法【まだ間に合う】
前職の人に相談する
転職に失敗した場合、出戻りという選択肢もあります。どうしても「前の職場が良かった」と感じる場合は、前職の上司や先輩、同期などに相談してみましょう。
転職が当たり前になってきている今、出戻りを歓迎している企業も増えてきています。
ただ出戻りは以下のようなリスクもあります。慎重に判断しましょう。
・温かく受け入れてもらえるとは限らない
・給与や立場など、以前と待遇が変わる可能性がある
転職する
「もう我慢できない」と感じたら、転職を考えましょう。
無理のし過ぎは、心身に悪影響を与えます、最悪の場合、それが原因で病気になってしまうことも。最優先すべきは、自身の健康です。
短いスパンでの転職のイメージは良くありませんが、しっかりとした理由があれば絶対に無理ではありません。
業務に支障が出るほど耐えられないのなら、失敗を繰り返さないように念入りに対策をして、転職活動を始めましょう。
【現役キャリアアドバイザー監修】転職理由(退職理由)のポイント・まとめ方・回答例
自分の頭で考える必要がある
転職に失敗しないためには、求める条件・避けたい条件を自分の頭で考えるべきです。
人間は、他の人の意見に流されてしまう心理的な働きを持ちます(社会的証明)。行列に並ぶことも、流行りのタピオカを飲むことも一種の例です。
周りに振り回されると「自分の本当の気持ち」を閉じ込めてしまいます。
尊敬する人が言っていたから
友人が言っていたから
ネットで有名な人が言っていたから
いつも見ているメディアに書いてあったから
こんな理由で、仕事を選んでいませんか?これでは、仕事選びは失敗するでしょう。もちろん、参考にするのは有効です。それでも、自分の頭で考えることを避けてはいけません。
おっ、たしかに!
わかるわかる!
その通り!
と感じたら、一歩踏みとどまりましょう。タイミングは問いません。最後の決断は自分、自分の頭で考えた結果で決めましょう。
周りの情報に鵜呑みにされないリテラシーを鍛える方法は、ネットリテラシーが低いとなぜ危険?3種の鍛える方法・意味【検定・診断】内で記載しています。
100%正解な仕事選びは存在しない
転職に完璧な正解はありません。
取らなかった選択肢に思い悩み、後悔することは、今の選択を否定しているのと同じ。それは決断をした自分を恨む自己否定にもつながり、自然とネガティブ思考が染み付いてしまいます。
無意識に考えてしまいます。これが、新たな職場での歩みに害を与えるのは、言うまでもありません。
偶然を受け入れ、楽しめる力を持つ
転職には、運要素が絡みます。
たまたま紹介されたから
たまたま目に止まった求人だから
たまたた広告を見つけて
完璧な仕事選びはありません。仕事選びも、”偶然の積み重ね”なのです。
「キャリアは100%意のままにコントロールできない。8割は偶然の出来事によって決定されている」
”計画された偶発性理論”というキャリア理論は、偶然の重要性を提唱しています。(計画された偶発性理論・事例付き5分カンタン解説)
新しい環境に飛び込む「行動力」
周りが気づかないものに気が付く「発見力」
何かを見つける「観察力・発見力」
誰も気が付かない視点で考える「洞察力」
新しい何かを思い浮かべる「発想力」
浮かんだ未知なものを取り込める「変化を受け入れる力」
また、鍛えるための日々の行動は以下の通りです。
・新しい出会いの場には顔を出す
・チャンスが起こりやすい場所を見極める
・保守的にならず、挑戦心を持つ
各項目のさらに詳しい解説を知りたい方は、セレンディピティとは?身近な事例から”幸運キャッチ力”の秘訣を伝授をご覧ください。
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