「出身大学の話になると肩身が狭い思いがする」
「学歴を聞かれると恥ずかしい」
学歴に対してコンプレックスを抱いている人もいるでしょう。「学歴はそう簡単に変えられないし、学歴コンプレックスは一生つきまとうものだ」そう諦めてはいませんか。
そんなことはありません。突然霧が晴れるように、コンプレックスはなくなる可能性も秘めているのです。
この記事では、学歴コンプレックスの原因を探り、コンプレックスの解消法を紹介しています。「気にし過ぎ」と言われてもどうしても学歴が気になってしまう人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
学歴コンプレックスとは
学歴コンプレックスとは「自分の学歴に不満や劣等感を持っている状態」のこと。特に学歴が低いことを過剰に気にして劣等感を抱く状態を指します。
久しぶりにあった友だちに「どこの学校、行ってるの?」と聞かれ、学名を告げると笑われたりバカにされたりすると、自分の学歴に劣等感を抱くようになります。
もしまた同じ質問をされたら次は答えることを躊躇してしまうでしょう。これがコンプレックスを抱いている状態です。
学歴コンプレックスを持ってしまうと他人を素直に受け止めることができず、円滑な人間関係を築くのが難しいと感じるようになります。
【学歴コンプレックスを感じる時の例】
・出身大学を言ったら笑われた
・兄弟や親せきと学歴で比べられ、自分は劣っていると感じた
・応募したい職種に自分の学歴が合わなかった
・同じ仕事をしているのに最終学歴の違いで給料に差がある
・学歴が合わないという理由で結婚を認められなかった
学歴コンプレックスの原因
学歴コンプレックスを抱いてしまう原因として次のような事が考えられます。
学歴で人を評価する環境で育っている
例えば子供のうちから「あの人は良い大学出ているからね」という言葉を聞いて育つと「良い大学を出ると良いことがある」という価値観が生まれます。
意識する前から学歴で人を評価するようになってしまっているということです。
さらに成長の段階で親せきや兄弟と学歴を比較されてマイナスの評価を受けるようなことがあると、それが大きなコンプレックスとなってしまいます。
就職活動する際に学歴を物差しにされる傾向がある
高学歴の人はそれだけ努力をしている、という観点から就職活動において高学歴の人は有利だと思われています。実際、出身大学を聞かれただけで選考から漏れた経験のある人もいるかもしれません。
求人の条件に「大卒」があるのは学歴を重視している一例です。
高学歴が努力の現れとするのであれば、国体で優勝するのも同じように努力の現れですね。しかし、国体優勝と東大卒では受け取る印象が異なるのではないでしょうか。
日本人にとって学歴が人の評価に大きな影響を及ぼしている証拠です。
希望した学歴にならなかったことを悔いている
「第一志望校の受験日に体調を崩してしまった」など実力があったのにそれに見合う進学が叶わなかった人は、いつまでもそのことが胸の隅から離れないはず。
学歴が話題になれば「自分は失敗した」という思いが瞬時によみがえり、その時の悔しさを思い出してしまいます。
どんな話を聞いても自分は失敗したという思いで頭はいっぱい。楽しい話も台無しです。
自己肯定感が低い
学歴コンプレックスを抱いている人は自己肯定感が低い傾向にあります。何をやっても「自分はダメだ」と思いがち。
「その学校はどこにあるの?」と単純に聞かれた質問も「あまり知られてない学校なんだ」とマイナスに捉えてしまいます。
自己肯定感が低く他人の言葉をネガティブに考えてしまうため、学歴もコンプレックスになってしまうのでしょう。
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仕事ができるのは学歴が高いからではないことを理解していない
仕事ができる優秀な人を見ると「あの人は〇〇大学出てるから」 と学歴を理由にしていませんか。仕事ができるのは、その大学を卒業しているからではありません。
たくさんの努力をした結果、仕事でも成果の出せるスキルが身に付いているのです。
どんな大学を卒業しても新入社員は新入社員。入社したての頃から仕事ができる人はまずいないでしょう。入社後、上司や先輩方からまなび取ろうと前向きな姿勢があるからこそ仕事ができるようになっていきます。
それを理解できずに学歴を理由にしてしまうため、コンプレックスを感じるのです。
他者からの承認欲求が強い
他者からの承認欲求が強い人は、学歴を強く意識しコンプレックスを感じることも多いでしょう。自分に自信が持てないため、他人からの評価で自分の評価を決めるのです。
特に学歴に対する人の反応は分かりやすいもの。そのため学歴が高ければ他人からの評価が高くなると考えているのでしょう。
高学歴の人が業績を上げて褒められている場面でとても羨ましく思うのは、他者からの承認に対する欲求が強まっているから。 自分もその人のように褒められたいけれど、それが叶わないと学歴に原因があると考えてしまいます。
その結果、高学歴の人を妬んだり低学歴の自分を恥ずかしく思ったりするのです。
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プライドが高い
プライドが高い人は「自分は周囲から尊敬されるべき存在だ」と思っています。
高学歴の人は人から「すごいね」とよく言われますよね。 尊敬されるべき自分が「すごい」と言われないのは、学歴に原因があると考えるのです。
そのため自分より学歴の高い人に対して嫉妬心が強くなり、尊敬されなくなるのが怖くて優秀な人を素直に認めることができません。
わざと自分から「学歴なんて関係ない」 と口に出して自分のプライドを守ろうとすることもあるでしょう。
「学歴なんて気にしない」という人の中には実は学歴をとても気にしている、学歴コンプレックスの持ち主がいるのです。
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学歴コンプレックスの克服方法
学歴コンプレックスを克服する方法を紹介します。コンプレックスをすぐに克服するのは難しいはず。
しかし、次にあげるような方法を毎日の生活に取り入れていくことで少しずつ変わっていくことができます。
自分を認める
「今の自分で良いのだ」と自分を認めてあげましょう。 一流の大学に通っていなくてもとても素晴らしい楽しい毎日があったはず。
今のあなたを作り上げているのは高い学歴ではなく、その楽しかった生活なのです。
学歴が話題になり辛い気持ちになった時、学生時代の笑顔の瞬間を思い出しましょう。「ありのままの自分」を認めることができればどんな話題になっても平気になります。
自分の弱点は学歴が原因ではないことを知る
自分の弱点を学歴の原因にするのはやめましょう。
例えばミスをした時「やっぱり大学を出ていないからな」と思うのは間違い。ミスの原因は学歴にはないはずです。本当のミスの原因から目を背けるために学歴を利用しているに過ぎません。
全てを学歴のせいにしてしまえば自分の弱点を露わにしなくて済みます。しかし本当の原因に対処しない限り先には進めませんね。
学歴をカモフラージュに使わず、しっかり自分の弱点に向き合いましょう。
他人を学歴で判断しない
「自分の学歴が低いから恥ずかしい」と思っている人は、実は他人の事も学歴で判断しています。その人の持っている素質やその人がしている努力そのものに気づくことができません。
自分が他人の事を学歴で判断するからこそ、他人も自分のことを学歴で評価すると考えるのです。
しかし学歴で人を判断する人ばかりではありません。就職活動の時には学歴が大いに話題になりますが、いざ社会に出て働き始めると、学歴よりもビジネススキルの方が大事だということは誰もがわかることでしょう。
まずは自分が学歴よりも人そのものに目を向けるように心がけることで、いつのまにか学歴は気にならなくなるものです。
納得のいく仕事に就く
学歴に関係なく自分の納得のいく仕事をしましょう。
求人の応募条件に合わなかったため、現在、希望通りの仕事ができていなくても、将来的に自分が納得のいく仕事ができるように努力することはできます。
今の仕事に不満があるのが、本当に学歴が原因なのかもう一度考えてみましょう。
大きな視点で自分のキャリアプラン、ライフプランを考えれば、学歴にこだわらなくても納得できる生活を送れるようになります。
スキルアップをする
スキルアップをする努力をしましょう。入社時は学歴によって差があるかもしれませんが、入社後の努力は学歴に関係がありません。
積極的に勉強することで高学歴の人を追い越すようなスキルを身につけることができます。
例えば、コミュニケーションスキルは学歴に全く関係がありません。仕事をする上で円滑なコミュニケーションは非常に大切なものです。上手にコミュニケーションを取れる人をよく観察して真似しましょう。
努力した結果、スキルが身についた自分に自信が持てるようになり、コンプレックスは感じなくなるはずです。
大学に通う
「やっぱり大学に行けばよかった」と、どうしても思う人は今からでも遅くありません。大学に通いましょう。
通信制の大学に入学して仕事をしながら学び続けることもできます。最終学歴は変えられないと諦めずにまだ挑戦できることがないか探しましょう。
前向きな挑戦には必ず明るい未来が待っています。
自分の世界を作る
会社ではどうしても学歴が気になってしまうという人は、オフの時間に学歴と無縁の世界を作りましょう。仕事と関係ない人たちと一緒に過ごす楽しい時間は学歴を忘れられます。
学歴ばかり話題にする人がいる一方で、学歴のことなど全く気にしない人たちも数多くいるのです。
学歴など気にしない人たちと一緒にいると、人そのものを見る視点が育ちます。そういう人たちと一緒にいることで学歴で人を判断しない目が養われ、コンプレックスは感じなくなるでしょう。