日本には2万社以上もの転職エージェント(人材紹介会社)があると言われています。
ただ、そのすべてが自分にとって優良な転職エージェントとは限りません。中には「使えない」「役に立たない」と感じる会社もあるでしょう。
せっかく利用するのなら、当然役に立つ転職エージェントを選びたいもの。
そこで今回は使えない転職エージェントや担当者の見分け方、使えない転職エージェントにあたってしまった場合の対処法を紹介します。
目次
使えない転職エージェントの特徴
「使えない」「役立たない」の感じ方は人の価値観により異なる部分もありますが、ここでは一般的に「使えない」と評価されやすい転職エージェント(担当者)の特徴を紹介します。
要望を聞いてくれない
転職に求める要望を伝えたのに、まったく要望と異なった企業を紹介されるというケースは少なくないようです。理想と異なる企業ばかり紹介されては時間のムダにも思えてしまうでしょう。
中には、そもそも頭から要望をきちんと聞き出そうとせず、個人的に勧める企業を猛プッシュしてくる担当者も。この状態では当然理想通りの転職は難しくなってしまいます。
連絡が遅い
早期の転職を望む人にとって転職エージェントの動きが遅いのはマイナス要素。連絡に対しての反応も鈍いと本当に動いてくれているのかと不信感を抱いてしまいますよね。
担当者が忙しいケースもあるでしょうが、利用する側にとっては転職エージェントの動きによって転職活動が長引いてしまうこともあるので、レスポンスの早さは大きなチェックポイントなようです。
連絡を急かしてくる
「不要に急かされてうっとうしく感じた」という人も。連絡が遅いのも困りますがあまりに急かされるのも、あせって的確な判断ができなくなる可能性があります。
「じっくり時間をかけてよい転職先を探したい」という人には特にミスマッチな転職エージェントといえるでしょう。
高圧的な態度をとられる
最近は企業の評判がダイレクトにネットに掲載されることもあり、態度が悪い転職エージェントは減少傾向にあると考えられます。
しかしやはり高圧的な人も少なからずいるもの。
自身の考えを押し付け、一方的に否定してくるような転職エージェントでは、まともに相談もできませんね。
転職エージェントに登録できない
転職エージェントから登録を断られ、「使えない」と感じた人もいるようです。
「今回はご紹介できる求人はありませんでした」
「ご希望の分野はご紹介できません」
実際に、登録を申し込んだ後、このように返信が来るケースはゼロではありません。
こんな返信が来たら「せっかく前向きな気持ちで申し込んだのに…」と落ち込んでしまいますよね。
なぜ「転職エージェント使えない」となってしまうのか
「使えない」と評価される転職エージェントでも、他の人からは「頼りになった」と評価されることもあります。なぜ同じ転職エージェントで評価が分かれてしまうのでしょう。
それを知るにはまず、転職エージェントの仕組みから理解する必要があります。
転職エージェントの仕組み
転職エージェントは、登録者が転職に成功した際に転職先の企業から報酬を受け取るのが基本のマネタイズになります。
つまり登録者が転職に成功しなければ転職エージェントの報酬はゼロ。
そのため「転職に成功するであろう登録者」を見極め、該当する登録者には猛プッシュし、転職の意思がそれほど高くなさそうな登録者は後回しにする、というやり方が生まれてしまっているのです。
担当者(キャリアアドバイザー)は通常の営業職同様ノルマが課せられているので、優先度が高いと感じた登録者には必死です。そのため登録者が受け取る「熱意」にも差が出てしまうのです。
使えない転職エージェントにあたってしまったときの対処法
転職エージェント側の事情もあるにせよ、やはり「使えない」と感じる転職エージェントは避けたいもの。しかし実際に担当者に会ってみないとその判断は難しいのも事実です。
では担当者に会ってみて「この人はないな…」と感じた場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
もう一度自分の希望や状況を明確に伝えてみる
まずは今一度自分の希望する条件や希望する転職時期などを明確に伝えましょう。
・希望にあった求人を紹介してもらえない
・連絡がなかなか来ない
このような場合、担当者との間に認識のずれが生じている可能性があります。
前述したとおり転職エージェントは優先度を決めて動くことが多いもの。希望を明確に伝え、転職への強い意志をアピールすることで積極的に動いてくれるようになるかもしれません。
希望を伝える際はメールなど文面で伝えると記憶にも残りやすく齟齬も生じにくいのでおすすめです。
担当者の変更を依頼する
希望を明確に伝えても改善されない場合は担当者変更を依頼しましょう。担当者に直接伝えると意向を聞いてもらえない可能性もあるので、企業にメールで伝えるのがおすすめです。
また転職エージェントによっては担当者を変更したい場合の手続き方法をホームページに掲載しているので確認してみてください。
メールをする際は担当者変更が適切だと思ってもらうためにも、なぜ変更したいと思ったのか、その理由をしっかり記載しましょう。
「希望でない業界を紹介されるなど、意思疎通がうまくとれていないように思います」
「こちらのメールに返信がないことが多く、不安を感じております」
このようにいくら「合わない」と感じても、マナーは必要です。感情的でなくやわらかい文章を心がけましょう。
【転職相談】現役に聞く!合わないキャリアアドバイザーへの対処法
転職エージェント自体を変更する
思い切って転職エージェント自体を変更するのも手。
転職エージェントはそれぞれで得意分野や契約企業が異なります。そのため自分の希望する分野と転職エージェントの得意分野が異なると、なかなか求人を紹介してもらえないこともあるのです。
合わないと感じたら早々に他の転職エージェントに切り替えるのも賢明でしょう。
ただ切り替える際はきちんとその旨をもとの転職エージェントに伝えることを忘れずに。
面倒だからと連絡を無視してフェードアウトする人もいますが、そのような人はもとの転職エージェントの「ブラックリスト」入りしてしまうかもしれません。
それにより今後その転職エージェントの利用を断られてしまう可能性があるのです。
転職エージェントを有効活用するコツ
自分に合う転職エージェントを見つけ活用することができればこれほど強い味方はありません。転職エージェントを有効活用し、転職を成功させるにはどのようなコツが必要なのでしょうか。
複数の転職エージェントに登録する
複数の転職エージェントに登録すれば、その分紹介元が増えるので紹介される求人数も多くなる可能性大。他社との比較もできるので、自分に合った転職エージェントも見つけやすくなります。
複数登録する際はそのことを各社の担当者に伝えるのがおすすめ。ライバルの転職エージェントがいるとわかれば、担当者がスピーディに動いてくれる可能性もあります。
目的別に転職エージェントを使い分ける
転職エージェントは「求人数が多い」「サポートが手厚い」「特定の業種に強い」などそれぞれに強みを持っています。複数の転職エージェントに登録し、面談を重ねることで各社の強みも見えてくるでしょう。
例えば「履歴書の相談ならこの会社」、「転職市場の最新情報を聞くならこの会社」と目的別に使い分けるのも有効です。
面接後のフィードバックをもらう
応募した企業に落ちた場合、通常ではその理由は知らされません。しかし転職エージェントを通した面談で落ちた場合は、不合格の理由がエージェント側に伝えられます。
これはエージェント側がNGの人材を理解し、次の人材紹介につなげなければいけないため。もし不合格になったとしてもその理由をエージェントから聞き出し、その後の転職活動に活かしましょう。
まとめ
担当者との相性が悪いと「転職エージェントは使えない」と落胆してしまうかもしれませんが、担当者や転職エージェントの変更などで状況を改善することも可能です。
ひとつの転職エージェントで判断せず、複数登録して検討しましょう。
転職エージェントを上手に活用することができれば、転職活動もぐっと効率的になるはずです。
転職で悩んでいるなら転職エージェントの利用がおすすめ
転職エージェントとは、転職を希望している求職者と中途採用活動を行っている企業の間に入り、転職活動をサポートするサービス。
みんきゃり編集部 また転職エージェントを利用すれば、転職に関するさまざまな相談も可能です。転職やキャリア形成のプロに相談することで、慣れない転職活動でも心強くなるでしょう。
おすすめの転職エージェントは「【2022年徹底比較】転職エージェントおすすめ人気ランキング9選」の記事で紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。あなたの希望にあう転職エージェントが見つかるでしょう。