ビジネスでは、相手への伝え方、説明の仕方ひとつで結果が変わってくることが多々あります。
実際に、成功しているビジネスパーソンは説明力に優れていることが多いもの。一方で、社会人経験を積んでいても説明が苦手という人もいるでしょう。
今回は、ビジネス成功のために身に付けたい「説明力」について、その概要や鍛え方、説明力を高めるメリットを解説します。説明力でビジネスをスムーズに進め、成功と自信を手に入れましょう。
目次
説明力とは
「説明力」は、自分の伝えたいことを相手に正確に理解させる能力。ビジネスを円滑に進めるには、説明力がとても重要です。
例えば貴方が上司で、2人の部下が貴方に判断を求めているとしましょう。要点がわからない説明を長々としてくるAと、要点をまとめ「この部分を判断頂きたい」とはっきり示してくるBと、どちらの方が判断を下しやすいでしょうか。
ビジネスでは、このように相手に要点を理解してもらったうえで進めなければいけないシーンが多々あります。説明が的確にできず、相手と認識の相違があるまま進行すれば大きなトラブルに発展しかねません。
一方、説明力に優れた人は話に説得性があり、信頼を得られます。
ビジネスパーソンにとって説明力を高めることは、ビジネスの成功率を高めることとも言えるのです。
説明力を身に付けるメリット
説明力はビジネスの成功につながると解説しましたが、具体的にどのようなメリットがあるのでしょう。説明力を身に付けることでのメリットを紹介します。
ものごとの了承を得やすい
説明力がある人は、要点とそれに至った経緯をわかりやすく説明できるので、相手を納得させることができます。何か交渉する場合も、うまく説明することで了承を得やすくなるでしょう。
上司の承認を得るときや営業で顧客と会話するときは説明力の有無が結果を大きく左右します。
効率的に時間を使える
説明下手だとなかなか相手に理解してもらえず、説明に長い時間をかけることになります。要点を整理して説明できれば、相手の理解も早く、結論も早期に出るでしょう。結果、時間の効率化になります。
説明下手な人は毎回説明の度に、自分と相手の大切な時間をロスしていると言えるのです。
信用を得られる
説明力がある人はそれだけで信用度が上がります。それは、自分の説明に自信をもっているから。説明内容を自分でもしっかり理解しているからこそ、堂々と自信をもって説明できるのです。
相手を「これほど理解できている人なら任せられる」という気持ちにさせるのですね。上司や顧客からの信用を得られれば、当然ビジネスも有利になります。
説明下手な原因
説明上手な人もいれば、説明下手な人もいるもの。説明が下手だと思われるのにはいくつかの原因があります。説明に自信がない人は、まずは自分に当てはまる原因がないか確認してみましょう。
要点をまとめないまま説明してしまう
「結局何を伝えたいのか」がはっきりしないと、要点のまとまらない説明になりがち。まとまっていないので説明も長時間になりやすく、相手も集中力が切れてしまいます。
このような状態で相手を理解させるのは難しいですよね。あせって説明してしまう人によく見られるケースです。
主語を省いてしまう
説明をする際主語を抜いてしまうのも、説明下手な人によく見られる特徴です。自分は状況を理解しているので「誰が」「何が」がわかっていても、説明している相手は状況を知らないことも多いもの。
そんな中で「誰が」「何が」を伝えず説明してしまうと、相手は状況が整理できず混乱してしまいます。
自信のなさが表れている
説明に自信のなさが表れるだけでも「説明下手」と思われてしまいます。「多分」「だと思うんですけど」といった曖昧な言葉が出てくると、相手も不安になるでしょう。
ぼそぼそと聞き取りづらい話し方や度々言葉に詰まるなども自信のなさを感じさせる原因に。そもそも人と話すのが苦手だったり、自分自身に自信がない人は説明下手にもなりかねないのです。
説明するときのコツ
説明下手を脱却し説明上手と思われるためにも、相手に上手に伝えるコツを知っておきましょう。以下で紹介するコツを意識するだけでも相手の反応は違ってくるはずです。
まずは自分で理解し要点をまとめる
相手に的確に伝えるには、自分がその内容をしっかり理解しておくことが重要。全体像を理解できれば要点や説明する際の構成も見えてきます。
まずは、「何を一番伝えたいか」を自分の中でまとめましょう。頭の中でまとめるのが苦手な人は一度文章に書き出してみると整理しやすくなります。
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結論を先に伝える
まず結論を先に述べるようにしましょう。結論を先に述べると、「結論」⇒「理由」⇒「その理由のもととなるデータ」で話の組み立てができ、説明がシンプルになります。
かつ、結論を最初に伝えることで聞く側も何を伝えたいのかが最初に理解でき、聞く姿勢を持ってくれるでしょう。
相手に配慮しながら説明する
説明を聞く側の気持ちになり、相手に配慮した説明を心がけましょう。
説明下手な人はこの配慮が欠けていることも多く、自分が伝えたいことを一気に伝えようとするため、聞く側の理解が追いつかないことがあるのです。
主語を明確にして状況を想像しやすくするのはもちろん、適切なスピード、声量で聞き取りやすくすることも大切です。
説明力を鍛える方法
ビジネス成功のカギとなる説明力。ビジネスパーソンであればぜひとも身に付けたいですよね。説明力は、日々の行動で鍛えることも可能です。説明力を鍛える方法を紹介します。
本や新聞を音読する
本や新聞の記事は、いわゆる「伝えるプロ」が書いているもの。起承転結がわかりやすくまとまっており、説明の構成を学ぶにはよい学習材料です。
黙読でもよいですが、音読することでより頭に入りやすくなるでしょう。また、ボキャブラリーを身に付けるのにも役立ちます。
ボキャブラリーが増えると説明に使える単語が増え、さまざまなシーンでの説明に対応できるようになります。
SNSで自分の好きなものを紹介する
日常的に誰かにものごとを伝える習慣をつけるのもよいでしょう。おすすめはSNS配信。
自分の好きなものを紹介するときは、どのような部分が好きなのか、なぜそう思うのかを理解してもらいたくて、より伝わりやすい文章を考えますよね。これが説明のトレーニングになるというわけです。
SNSでは他人の反応も確認できるので、反省すべき点や成功点も見えやすいでしょう。
まとめ
説明力があるかないかで、ビジネスの結果は大きく変わってきます。また、伝えたいことをわかりやすくまとめ説明するスキルは、ビジネスだけでなくさまざまなコミュニケーションの場で役立つことでしょう。
説明力を高めるトレーニングは今日からでも始められます。日々の意識とトレーニングで説明力を高め、成功につなげていきましょう。