プライドを持つことは大切ですが、それが高すぎるとそのプライドは自分自身を追い込む原因に。筆者自身も自分のプライドの高さに悩んだ時期がありました。
今回はプライドが高い人の特徴や原因、その改善方法を紹介します。
身近にプライドの高い人がいて対応に困っている人も、ぜひ参考にしてみてください。付き合い方や対処法が見えてくるはずです。
目次
プライドとは
プライドが高い人と言うと自分はすごい人だと常に誇示している人を指しますが、そもそもプライドとはどういう意味なのでしょうか。
国語辞書でプライドと調べるとこのようにあります。
プライドとは 誇り、自尊心、自負心
(引用:goo辞書 pride(プライド)の意味 – goo国語辞書)
一方、和英辞書でprideの意味を調べると、こう書いてあるのです。
prideとは 自慢、得意、満足、自尊心、誇り、プライド、うぬぼれ、傲慢、思い上がり、自慢のたね
つまり「プライドを持て」のときは、国語辞書に載っている意味の「誇り」として。
そして「プライドが高い」のときは、高慢や思い上がり、自慢など和英辞書に載っている本来のprideの意味で使用されているんですね。
プライドが高い人の良い面
プライドを高く持つのは、悪いことばかりではありません。プライドが高い人の良い面を紹介します。
向上心がある
プライドが高い人は「すごい自分でいたい」「理想の自分でいたい」との思いが強いので、向上心があります。
そのための努力は惜しまないので、成長のスピードは他の人より早いはずです。
何事も簡単に諦めない
プライドが高い人は「諦める=負け」と捉えている傾向にあり、簡単に負ける自分は嫌なので、何事も最後まで諦めずやり抜きます。
そのため、簡単に諦めてしまう人よりも何かを成し遂げ、成功する確率も高いでしょう。
人に流されない
プライドが高い人は「自分はこういう人だ」「こうあるべきだ」と自分の在り方が明確です。そのため意思・意見がはっきりとあり、他人に流されることがありません。
人に合わせて意見や対応を変えないので、周りの人の目には頼れる存在に映るはずです。
プライドが高い人の悪い面
プライドが高い人には良い面もありますが、やはり注目されがちなのは悪い面。「プライドが高い人は嫌だ」と思われてしまう原因となる、プライドが高い人の特徴を紹介します。
自分の非を認めない
プライドが高い人は欠点を指摘されたり、言動を注意されたりすると、それを素直を受け入れられない傾向にあります「自分が正しい」と思っているので、自分を否定されることは嫌うのです。
本当は自分が悪いと分かっていたとしても、「自分が間違っていた」「他人から注意を受けた」という事実を認めるのが恥ずかしくて、素直に謝ることもできません。
注意された相手の悪口を言ったり、話を聞いていないそぶりを見せたりすることもあるでしょう。
自分がいじられるのは嫌い
プライドが高い人は自分が人をいじるのは好きでも、自分自身がいじりの対象になることは嫌います。
いじられると「その人から見下されている」と感じ、許せないのです。
これによって場の雰囲気を悪くすることもあり、気難しい人と思われてしまうこともあるでしょう。
負けず嫌いである
プライドが高い人は、勝つことへの執着心が強く負けず嫌い。
勝つことで自分の能力の高さを周囲の人に見せつけたいのです。もし負けたとしても「体調が悪かった」「慣れてない環境だった」などと言い訳をするでしょう。
また他人が自分より優位なのは認めたくないため、あまり人のことも褒めません。学歴や職歴で人を判断したり、人の容姿について意見したりすることも多いでしょう。
中には、本当は足が速いのに本気で走らなかったり、振られるのが怖くて恋愛に奥手だったり、負けたり自分が拒否されたりすることを恐れて積極的に行動しない人もいます。
失敗やミスで落ち込みやすい
プライドが高い人は失敗やミスで落ち込みやすい傾向にあります。
失敗やミス自体に落ち込むだけでなく、「この自分が失敗するなんて」と自己否定に陥ってしまうのです。
弱みを見せられない
プライドが高い人は弱みを見せて人に見下されるのを恐れ、簡単に悩みを人に相談できません。そのため悩みを溜め込んで、辛い思いをします。
「辛い」「辞めたい」などと本音を周りの人にぶつけることができないので、信頼関係を築けず寂しい思いをすることもあるでしょう。
またどんなに辛かったり体調が悪くても「ダサい自分を見せたくない」と頑張ってしまい、パンクすることも。
常に自分に自分でプレッシャーをかけている状態なのはきついはずです。
プライドが高くなる原因
プライドが高くなる大きな原因は「周りの人から認められたい」という思い。その思いがなぜ生まれるのか、さらに詳しく解説します。
自信がない
1つ目の理由が、自分に自信がないから。自分で自分のことを認めてあげられないため、他人に認められたいとの欲求が強くなるのです。
自信がないために他人からの評価に敏感で、自分を守ろうと他人を見下す人もいるでしょう。
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失敗経験が少ない
優秀で失敗したり叱られたりした経験が少ない人も、プライドが高くなりやすいでしょう。
何事もそつなくこなしてきた優秀な人は子どものころから、両親や先生など周りの大人たちから褒められ続け、同級生からも憧れのまなざしを向けられる環境が当たり前。
「自分はすごいんだ」と自分でも思い込んでいて、他人からもそう認められることが当然だと思ってします。
そのため、失敗して他人に迷惑をかけたり、注意されたり、褒められるとは逆の対応をされると「この私がなんで」と素直に受け入れられないのです。
またこのタイプの人は、他人から「すごい」と思われることを常に求めるようになるので、他人を見下すことを言ったり、わざと勝負を挑んだりします。
無駄なプライドを捨てる方法
プライドを持つことは大切ですが、それが過度になるとそのプライドは自分自身を追い込む原因に。
無駄なプライドを捨てる方法を紹介します。
自分の弱みをカミングアウトする
プライドが高い人は、自分の弱みを極端に見せることを嫌いますが、思い切って周りの人に弱みをカミングアウトしてみましょう。
弱みを見せられるようになると、次第と自分を良く見せようとする無駄なプライドは消えていきます。
「実は字が汚い」「レシピを見ても料理を美味しく作れない」などと自分から笑いのネタとしてカミングアウトすると「弱みを見せないようにしなきゃ」と必死に強がる必要がなくなるので、気も楽になるはずです。
人を褒める
プライドが高い人にとっては覚悟のいる行動かもしれませんが、積極的に人を褒めることを心がけましょう。
誉め言葉を口に出すようにすると不思議と相手のことを見下すのではなく、認められるようになるのです。
常に周りの人をライバルだと思い見下して批判するのは、ストレスがたまるもの。相手の魅力を認め、尊重しあえるようになったほうが楽しく毎日を過ごせるようになるはずです。
「ありがとう」「ごめんなさい」を素直に口に出す
感謝の気持ちと、謝罪の気持ちを素直に人に伝えるように心がけましょう。
プライドが高い人は自分の非を認められないために謝罪ができず、人に何かしてもらった時も強がって「ありがとう」が言えない傾向にあります。
そこでいきなり内面を変えるのは難しいため、まずは感謝・謝罪の言葉を口にするという行動から変えていくのです。
また「ありがとう」「ごめんなさい」を積極的に口に出すようにすると、自分を支えてくれる人の存在に気づけるようにもなります。
「自分がいるのは周りの人のおかげだ」と思えるようになり、自分と周りの人を比較して見下したりすることもなくなるでしょう。
自分を大切にしてくれる存在を大切にする
自分の周りに目を向けて、家族や親友など自分を大切に思ってくれる人の存在を意識するようにしましょう。その人たちはあなたの強みも弱みもまるごと愛してくれる存在。
どんなときも無条件に自分を認めてくれる存在がそばにいると、自己顕示欲が満たされるので「自分はすごいんだ」と常に自分の存在を周りの人に誇示する必要がなくなるのです。
またそんな存在に気づけていると注意されたり叱られたりしても「私にはどんなときも受け入れてくれる人がいるから大丈夫」と、自己否定に陥ったり、必要以上に重く受け止めたりすることがなくなります。
まとめ
プライドを持つことは大切ですが、それが高すぎると自分までも苦しめるもの。
・自分の弱みをカミングアウトする
・人を褒める
・「ありがとう」「ごめんなさい」を素直に口に出す
・自分を大切にしてくれる存在を大切にする
このような小さな日々の積み重ねで、無駄なプライドから自分を解放することができます。
自分のプライドの高さに嫌気がさしている人はぜひ取り入れてみてください。