「意見したいけど、嫌われたくないから黙っておこう…」
「うまく主張できないと迷惑かけそう…」
そう感じ、自己主張が苦手と思う人もいるでしょう。しかし「用事があるのに残業を断れない」「行きたくもない飲み会に最後まで付き合うことになった」など、主張しないことであなた自身が迷惑を被ってしまうことも。なんとか自己主張できるようなりたくても、どうすればいいのかわからず悩んでいるかもしれません。
原因と対策を知ることで、今までより自己主張できるように。今回は自己主張ができるようになりたい人向けに、自己主張できない人の特徴とできるようになる方法を説明します。
目次
自己主張できない人の3つのタイプ
自己主張ができないと感じる場面は人それぞれ違うかもしれません。しかしその瞬間に出てくる感情には特徴があります。3つの分類ごとに詳しく見てみましょう。
嫌われたくない
「仕事後に予定があったけど、残業を頼まれて断れなかった…」
「上司から飲みに誘われ、本当は行きたくなかったけどしぶしぶ行った」
このような経験がある人は「嫌われたくない」という気持ちが強いため、自己主張できないタイプです。人は誰しも嫌われたくないですし、孤立したくないという気持ちはわかります。
仕事上で周囲に嫌われてしまうと、職場にいづらいだけでなく、仕事をスムーズに進める上で支障が出てしまうことも。しかし嫌われたくないあまり自己主張できずにいると、周りにいいように振り回され、最悪の場合あなたが被害を受ける可能性があります。
迷惑をかけたくない
このタイプの人は、自分より周囲の人を優先するあまり、自己主張をできないことが多いです。会議の場で何か気になることがあっても、「周りは納得しているようだから言えない」なんてことはありませんか?
「ここで質問したら会議が長引いて、他の人の時間も奪ってしまい迷惑がかかりそう…」
こう考え、自己主張できない人もいるでしょう。協調性を重んじることは良いことであり、その場は問題なく進みます。しかし自分が納得や理解できていないまま仕事が進んでしまうと、作業効率が落ちたり、ミスにつながったりする危険性をはらんでいるので、注意してください。
自信がない
「こっちの提案の方がいいと思うけど、合っているかわからないし黙っておこう…」
こう思って主張ができない人は、自分の意見や考えに自信が持てないタイプです。「意見を言って反論されたらどうしよう」と尻込みしてしまう人もいるでしょう。特に自己主張して傷ついた経験がある人は、このタイプに当てはまりやすいです。
もしあなたが良いアイデアや意見を持っていたとしても、自信がない故に周りに合わせていては、自分の成長や昇進などは見込めません。
自己主張できるようになる5つの方法
前述で「自己主張できない人の特徴」について解説しましたが、「じゃあどうすれば自己主張できるようになるの?」と思う人もいるでしょう。実は、少し意識や考え方を変えるだけで自己主張できるようになれます。
自己主張できるようになるための5つの方法を紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
自己主張できない原因を追究する
まず始めに考えてほしいことは、自分がなぜ自己主張できないのか原因を追究すること。あなたが前述したどのタイプに当てはまるか確認してみましょう。
どういった気持ちや思考が働いて自己主張をできないのか、じっくり考えてみてください。「迷惑をかけたくない」と思っていたつもりでも、実際は「自信がなかった」だけかもしれません。あなたの思考パターンが分かれば、それを解消できそうな方法が分かるはずです。
ただし、原因は外部環境による場合もあります。例えば、ワンマン企業では社長がこうだと決めたことに意見すると、評価が下がったり周囲から孤立してしまったりすることも。このような場合、自己主張できないのはあなた自身の問題ではないので、転職したほうがいいかもしれませんね。
自己主張できるようになるために、まずはできない原因を探してみることが大事です。
思い切って開き直る
「自己主張が苦手だ」と思い切って開き直るのも1つの手。自己主張できないことは、一見するとマイナスのことのように見えますが、「協調性がある」「空気が読める」と評価することもできます。
主張をしない分、相手の話を聞くことができるので、自己主張する人より知識やアイデアを吸収できる可能性があるでしょう。自己主張できないことは一概に短所だとは言えないかもしれませんね。
どうしても自己主張できないという人は、無理に主張しようとして失敗するよりも、自分を受け入れて開き直ることをオススメします。
アサーティブコミュニケーションを身に付ける
「嫌われたくない」と思う人にぴったりな方法が、アサーティブコミュニケーションのスキルを身に付けること。アサーティブコミュニケーションとは、簡単に言うと「相手を尊重しながら、自己主張する方法」です。
参考資料:アサーティブ・コミュニケーションとは?自己表現力を高めるスキル
これを使うことで、相手に不快感を与えることなく、自分の意見や考えを主張することができます。
例えば、ミーティング中に相手と意見が異なってしまった場合、
「(相手の)その提案よりも、私はこっちのほうがいいと思います」
と伝えるのではなく、
「その提案はいいですね。ただ、こういった提案も良いと思うのですがいかがでしょうか?」
と、最初に相手を尊重している言葉を入れることで、相手の気持ちは大きく変わります。
すると嫌われることなく、あなたの意見に耳を傾けてくれるでしょう。このスキルは仕事だけではなく、プライベートの友人関係にも有効なので、身に付けておいて損はありません。
何が一番大切かを考え行動する
「迷惑をかけたくない」気持ちが強く自己主張できない人は、その場において何が一番大切かを考えて行動することがオススメ。
例えば、会議の場で一番大切なことは、議題に対して最善の結論を出すことです。その時点で一番良いと思われた案が、あなたが発言することでもっとよくなるかもしれません。あなたの発言を皮切りに、他の意見を持つ人が発言しやすくなることもあります。
結論が良くなれば、誰もあなたの主張を迷惑だと思う人はいないでしょう。逆に、誰も発言しなければ、それ以上良くなることはありません。
会議の場で自己主張することは怖いかもしれません。しかしその場で最も大切なことは何かを考えることで、自己主張しやすくなるでしょう。
徹底的に準備する
「自分の主張が合っているか分からない」と自信がなくて自己主張できない人は、主張する前に徹底的に準備しておきましょう。
準備しておくべきことは、その主張を裏付ける証拠や根拠。しっかりとした根拠を元に主張すれば、相手も耳を傾けてくれます。もし反論された場合でも、証拠や根拠が揃っていれば、相手は納得せざるを得ません。
準備を徹底して主張することで、上司や同僚からも「頼れる存在」として評価され、仕事の進め方や相談などをされるようになります。すると自然と自信もついてきて、最終的には自信を持って自己主張できるようなるでしょう。
自己主張するためだけでなく、自分に自信をつけるためにも、主張をする前に徹底して準備をしておくことをオススメします。
まとめ
この記事では、自己主張できない人の3つの特徴とできるようになる5つの方法を紹介しました。
まずは自分がなぜ自己主張できないのかを知ることが大事。その原因に合った解決策や行動をとることで、今よりも格段に自己主張できるようになります。
どうしても自己主張できない人は、思い切って開き直ってしまうのもいいでしょう。自己主張できないことは、デメリットばかりとは限りません。むしろ協調性を求められる場面では、自己主張する人より周囲から高く評価されることもあります。
原因を知った上で、あなたが本当にどうなりたいのかを考え、ここに紹介した方法を試してみてください。