「Z世代」この言葉を知っていますか?「ミレニアル世代」は知っているけど、「Z世代」は知らない。なんて人も多いのではないでしょうか?
Z世代とはなにか?その特徴とZ世代が活きる働き方を紹介します。これから社会に出てくるZ世代を理解して、みんなが働きやすい環境をつくっていきましょう。
目次
Z世代とは
Z世代とは、1990年代後半から2000年生まれの世代のこと。
アメリカでは1960年~1974年生まれをX世代、1975年から1990年代前半生まれをY世代と名付け、Z世代は、それに続く世代とされています。
これまで耳にすることの多かったミレニアル世代というのは、その中のY世代のことを指すのです。そこからZ世代はポストミレニアル世代と呼ばれることもあります。
Y世代とZ世代をあわせてミレ二アル世代とすることもありますが、近年の調査で他の世代と違う特徴が明らかになりつつあり、この世代を分ける動きが広がっています。(参考:JTB総合研究所 Z世代(ジェネレーションZ / ポストミレ二アル世代)とは・観光用語集)
Z世代の特徴
具体的にZ世代にはどのような特徴があるのでしょうか?Z世代の特徴を紹介します。
生粋のデジタルネイティブである
物心ついたころからPCやスマホが存在し、インターネット無しの生活を経験したことがないのがZ世代。
ミレニアル世代もデジタルネイティブと言われていましたが、Z世代の誕生によりミレニアル世代はデジタルパイオニアと言われるようになってきています。その違いは何なのでしょうか?
ミレニアル世代はインターネットやスマホなどによって社会が変化する様子を1番身近で見てきた世代。
物心ついたあとにそれらを使い始めたので、スマホやSNSに対して「なんて便利なツールなんだ!」と比較的好印象をもっています。
それに対してZ世代は生まれた時からスマホやPCが身近で、あるのは当たり前。
幼いころから利便性だけでなく、正しく使いこなすためのネットリテラシーを教えられてきているのでインターネットの危険性も理解しています。そのためプライバシー意識が強いともいえるでしょう。
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Z世代は「自分らしさ」を他の世代よりも強く追求する傾向があります。
Criteoの「Z世代についての調査レポート」でも、Z世代の49%が周りと違った個性的な商品を重視しているとの結果が出ているのです。(参考:Criteo 「Criteoショッパーストーリー」に もとづくレポート)
SNS上では、「みんなと同じ」は目立つことができず関わりを広げていくことができません。個性のある投稿がいいね!を多く獲得でき、フォロワーを増やすことができるのです。
SNSの普及によって1人1人が「自分らしさ」を明確にし、それを表現する方法を模索するようになったのではないでしょうか。
Z世代は自分の個性を大切にするだけでなく、他の世代よりも互いの個性を尊重し、さまざまな価値観を受け入れようとする姿勢を持っています。
これはインターネットやSNSによって、文化や言語、宗教、ジェンダー関わらず多種多様な人と触れ合い、自ら声を上げることができる環境が影響しているでしょう。
例えば27%の人がSNSやインターネットの影響で意識が変わったり、理解が深まったりしたと答えています。少数派であったLGBTの人たちがSNS上で声を上げ始めたことは、少しずつではありますがLGBTが社会に受け入れられる要因になったのではないでしょうか。(参考:電通報 LGBTへの理解を育むメディアの力)
現実的である
Z世代は「現実的である」と言われています。Z世代は経済が混乱している社会の中で育ってきました。
リストラや増税、就活氷河期、リーマン・ショックなど不況の中で、親や地域が雇用や財政など経済的困難に苦しむ姿を目の当たりにしてきたのです。
そのため堅実的で、節約や貯金に高い関心を持つと言われています。必要最低限のモノだけを持つミニマリズムが流行ったのもこの影響かもしれません。
このようにZ世代は生まれたころから不安定な社会を見てきたので、変化が激しい中でどう生きていくかを現実的に考える人がZ世代には多いのです。
「企業に頼らず起業して自分の力で稼ぐ」と起業意識も強く、野心的で働くことに意欲が高い傾向にあります。
一方ミレニアル世代は、バブル崩壊だけでなくバブル自体を経験した世代の親を持つ人が多いので、自然と安定を求めながらも将来に対し楽観的な考え方を持つようです。(参考:salesforce blog ミレニアル世代 vs Z世代。その違い、特徴とは?)
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Z世代はモノよりも経験を求める傾向があります。これはミレニアル世代にもいえる特徴ではありますが、さらにその傾向が強まったようです。
その理由としては、空いているスペースをシェアする「Airbnb」だけでなく、車や洋服などのシェアリングエコノミーが拡大。さらにZ世代には日常的になったことが挙げられます。
「モノをたくさん持っている=豊かさ」ではなくなってきているのです。
社会問題への意識が高い
Z世代はSNSを通じて世界中のニュースだけでなく、現地の人の声にも触れられるのが当たり前。さまざまな情報や価値観に触れるうちに興味を持ち、自分自身の意見を持つようになるのです。
TVのニュースよりも早く、詳しく世界の問題について知っていることもあるでしょう。
例えば2019年後半に起きたオーストラリアの大規模火災。これはTVで取り上げられる以前にSNSで話題となり、インターネット上では寄付や支援する運動が盛り上がっていたのです。
上司や先輩向け!Z世代が活きる働き方
これからどんどん社会で存在感を示していくZ世代。先ほど紹介したようにZ世代には今までの世代にはなかったような特徴があります。
「働き方改革」のヒントはZ世代にあるとも言われ、Z世代の特徴を理解し、Z世代が活きる会社づくりをすることは会社にプラスになっていくはずです。
Z世代が活きる働き方を紹介します。ここで気を付けてほしいのが、Z世代になにもかも合わせればいいのではないということ。お互いの価値観を共有できるような関わり方をしていくことがポイントです。
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メンターをつける
メンターとは助言者や教育者のことで、何でも相談しあえる存在です。部署やプロジェクトに関わらず、社員1人1人に世代の違うメンターをつけるようにしましょう。
Z世代は個性を大切にするため、「上司1人 対 Z世代複数」のようにひとまとめにされると居心地悪く感じてしまう傾向にあるので、できるだけ1対1がいいでしょう。
ランチの時間や週に1回時間を作るなどして、仕事の悩みやプライベートのことなどさまざまなことをシェアしていきましょう。
メンター制度を取り入れることで、X世代、Y世代(ミレニアル世代)、Z世代それぞれが互いに価値観の違いに気付き、認め合えるようになるはずです。
デジタルについてはZ世代に任せる
やはりデジタルに強いのはZ世代。生きる上で不可欠なツールとして使っているため、利便性だけでなく危険性も知っています。そのためセキュリティ面の知識も豊富です。
「若いから」と何事も甘く見ずに、若い世代の得意分野は若い世代に任せましょう。そうすることで責任感も育ち、積極的に仕事に取り組むようになるはずです。
上司にとってもタスクが減り、社内ツールがIT技術によって便利になったら嬉しいですよね。セキュリティ面も安心できます。
プライベートを尊重する
プライバシーの意識が強いため、仕事とプライベートを明確に区別したいと思う人が多いのがZ世代の特徴です。
無理にプライベートのことを聞いたり、飲み会に誘ったりしてしまうと逆に壁ができてしまうこともあります。プライベートは尊重しあい、互いに円滑なコミュニケーションが取れる関係を築いていきましょう。
働く上で大切にしたいことは人それぞれ。Z世代をきっかけに、自分の大切にしたいものは何かを考えてはいかがでしょうか?
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Z世代の強みを最大限引き出すためには、個性を大切にした教育方法を取り入れることが大切です。
Z世代は個性を重視する傾向が強く、それは仕事に対しても同様。覚えるのが速い人もいれば、覚えるのが遅いけれど仕事が丁寧な人もいます。
「全員同じ」の教育は通用しなくなっていくのです。1人1人に合わせた研修を取り入れたり、個別にコミュニケーションを取ってあげることが必要になってくるでしょう。
1人1人に合わせた研修は手間がかかるかもしれませんが研修後、適材適所にZ世代を配属することで費用対効果は得られるはずです。
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それぞれの世代によって、育ってきた社会環境は違うため価値観が違うのは当たり前。
Z世代の人も「自分たちは他の世代とは違う」で終わらせずに、違うからこそ他の世代に歩み寄る姿勢を取ることが必要でしょう。
さまざまな技術が発展し時代の流れが速くなってきた今、その違いをなくそうとするのではなく、認め合い互いに尊重することが大切なのです。
それぞれの世代の強みを100%活かせるような社会づくりをしていきましょう。
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