報連相ができない職場の人にイライラしてしまう人も多いのではないでしょうか。できる人からは「報連相ができない=怠慢」とも思われがちですが、できない人にも怠慢以外の理由がありそうです。
ここでは報連相ができない原因と、できない人への対処法をご紹介します。
目次
報連相できない人の特徴
報連相できない人は、自分中心になっているかも
報連相ができない人には、ある特徴があるようです。
自分のことで精いっぱい
入社したばかりでまだ仕事に慣れていない、複数の業務を抱えている、など自分の仕事を終わらすことでいっぱいいっぱいになっていると、周りが見えません。
そんな時は余裕がなく、つい報連相がおろそかにしてしまう可能性があります。周りの人が何を求めているのかまで頭がまわらないのでしょう。
変更されたくない
状況を報告したために「やっぱりここはこうして」など方向性を変えられてしまうことも多々あります。そんなことが度重なると、報告が嫌になってしまうのでしょう。
時間をかけてせっかく進めてきた業務が振出しに戻ることを恐れて、ひとりで進めてしまうのです。
気を遣いすぎてしまう
「今話しかけても大丈夫だろうか」「こんな小さなことでいちいち報告してくるな、と思われたらどうしよう」「そんなことも自分で考えられないのかと思われたくない」など、上司や先輩の忙しそうな様子を見て遠慮してしまう人も多いようです。
報連相をすることにより大事な時間を奪ってしまう、決断力や主体性がないやつだと思われたくない、など、さまざまな思いからタイミングを逃してしまっているのかもしれません。
しかし、それは短期的にしか物事を見れていない証拠。「報連相をしないことでどんな影響があるか」よりも、「~と思われたくない」という一瞬の出来事を優先してしまうのです。
報連相をすべきかの判断基準が自分中心である
「報連相すべきかどうか」の判断基準が「周りがどんな情報が欲しいか」ではなく、「報連相した方が良いと”自分が”思うか」という人。自分の中の判断基準が違えば、どんなに注意をしたところで「これくらい大丈夫だろう」と悪気のない報連相のミスは繰り返されてしまうでしょう。
相手目線に立って考える必要があります。
報連相の目的
目的は「事実」「変化」「問題」の共有
「報連相」のトラブルでよく起こるのは「言った、言わない」問題です。報連相は「言った、言わない」ではなく、ちゃんと伝わっているかどうかが大切です。
そもそも、報連相の本当の目的とは何でしょうか。それらを理解することで、報連相できない人も報連相の重要性を理解できるでしょう。
報告する理由
報告は営業報告や進捗状況の報告、トラブルの報告など、過去から現在に至るまでの「事実」を共有するために行います。
事実を共有することで、進めている業務の方向性がずれていないかの確認や、トラブルが大きくなることを防ぐことができます。
連絡する理由
連絡は、方針やシステムの変更などの「変化 」を共有するために行います。
変化を共有することで、何か問題が起きた時に自分以外の人でも対応が可能となります。確認作業などの工程を減らし、業務の効率もアップするでしょう。
相談する理由
相談は、クレームへの対応方法や業務過多など、「問題」を共有するために行います。問題を共有することで、トラブルへの発展や被害の拡大を防げます。
報連相できないデメリット
報連相できないと余計に時間がかかる
報連相を怠ってしまうと、どのようなトラブルが起きてしまうのでしょうか。
被害が拡大する
クレームを報告せずに自分の力で解決しようとしても、上手に対処できなかった場合は大きなクレームに発展することも大いに考えられます。
そうなった場合、報告を受けていなかった上司の責任が問われるだけでなく、最悪の場合は取引の終了など、会社全体に損益を与えてしまうのです。
相手に迷惑をかける
あなたが急遽体調不良などで欠席することになったとき、あなたの抱えている業務の変更点などが伝わっていないと業務に混乱がおきます。あなたの業務内容の詳細を知らない限り、誰も代わりに対応できないのです。
急を要する仕事の場合は、自分の会社や取引先に迷惑をかけるだけでなく、最終的には自分が一番大変なことになる結果になるでしょう。
やり直しの時間がかかる
自分のやり方を信じて相談せずに業務を続けても、方向性が間違っていれば最終的にはすべてやり直しとなります。今までその業務にかけてきた時間がすべて無駄になってしまうのです。
反対に、報連相がしっかりとできているチームや職場では、お互いの状況を共有していることによって心理的なストレスからの解放や、一人あたりの仕事の負担の軽減、効率のアップなどの効果が期待できるでしょう。
報連相できない人への対処法
報連相しやすくなる環境づくりが大切
それでは、報連相ができない人への対処法をご紹介します。
資料を作成する
報連相すべきかどうかの判断基準が曖昧な人には、どんな時に報連相が必要か、資料を作成して渡すのも効果的です。実際の例を用いながら明文化すると分かりやすいでしょう。
ルールを作る
毎日朝礼と終礼の際に、現在の状況などを報告するというルールを設けるのも一つです。この方法は上司や先輩の状況に気を遣ってしまいタイミングを逃してしまう人に効果的です。
さらにチーム全体で取り組むことで、報連相ができない人に直接指摘することなく徹底させられるメリットもあります。
リスクを伝える
報連相の重要性を軽視する人には、実際に社内で起きたトラブルなど具体的な事例を伝え自分事として捉えてもらいましょう。「自分にも起こりえることだ」と感じることにより、自発的に報連相するようになります。
報連相してくれたことに感謝する
報連相しなかったことを怒られるのを恐れ、さらに報連相ができなくなる人も少なくありません。
報連相をされたら、重要な内容でなかったとしても「ありがとう」と言ってみてはいかがでしょうか。感謝をされることによってより自発的に動けるようになるでしょう。