「 50代で転職したいがどのようにしたらいいかわからない」
「定年後の仕事や、どう働くかを考えたい」
「 定年後は年金だけで生活は出来ないから働きたい」
このような読者のために、長年50代のキャリアを支援してきた筆者が「50代の転職の現実」を紹介します。
「50代の転職の現実」を知り、50代のうちにキャリアビジョンに基づいた行動することによって、定年後(60歳以降)の未来が拓けるでしょう。
筆者紹介
株式会社キャリア・ブレーン 白根敦子
20年以上にわたり、50代以降のキャリア形成支援
『50歳からの人生を再構築するキャリア・カウンセリング』
シニア起業支援『顧問塾』 運営
目次
定年前にキャリアビジョンを描くべき理由
人生100年時代とも言われ、70歳代までは元気で身体が動きます。ある程度趣味や余暇を楽しむ生活レベルを維持するには年金だけでは足りず、定年後も働かなくてはなりません。
45~50歳になったら定年後を見越して仕事とキャリア形成を見直し、自分なりのキャリアビジョンを持つのが、人生後半を活き活きと生きる秘訣です。
なぜなら、年齢が上がるにつれて年収も選択肢も減っていくから。
2013年4月に「高年齢者雇用安定法」が改正され、希望すれば原則65歳まで継続して雇用されることになりました。「大企業が70歳まで雇用する」とのニュースを目にすることもあり、「定年はまだまだ先だ」と思っている50歳代が多いかもしれません。
しかし定年自体が60歳という企業がほぼ8割、役員定年が55歳という企業がほとんど。55歳以上の新しいポジションが少なく、年収が上がる転職が少なくなっていくのは、このためです。
引用:厚労省 平成29年就労条件総合調査 結果の概況 2 定年制等
さらに「再雇用されれば、65歳まで勤められる」という考えには、落とし穴があります。再雇用では、かなりの年収減となるのです。アルバイト程度の収入になることを覚悟しておいた方が良いでしょう。
このような状態を防ぐため、50歳のうちに定年後のキャリアビジョンを描く必要があります。
50代の転職でよくある例3つ
50代をどう過ごすかで、60歳以降の人生は変わります。3つの例を元に、50歳以降のキャリアを見ていきましょう。
65歳で急いで転職を開始した例
定年後継続雇用制度を利用し、一年ごと更新で65歳まで今の会社に在籍する。
改正高齢者雇用安定法のおかげで自身が希望すれば雇用され続けるが、管理職の冠は取り上げられ、昨日までの部下に今日からは頭を下げる身に。周囲の白い目も気になる。
ひたすら我慢して会社が提示する条件に従う5年間となる。
65歳以降、良い条件の転職先は探しても探してもない。年齢不問の技能職がうらやましい毎日。
以降、他人を羨みながら、長い長い下り坂人生を生きる。
60歳で役員就任を目指して転職を続けた例
役職定年(55歳が多い)の前、満55歳の誕生日の3か月前から、業績が伸びている業界を狙って転職活動をする。
転職活動にあたっては、入念な自己棚卸やキャリア式履歴書職務経歴書の作成、天職探索を行い、求人の潜在ニーズを狙って、経営者(会社)にアピールする。
55歳の誕生日当日に早期退職制度を利用して会社都合退職金と早期退職加算金を受け取り退職。その翌日、転職先に正社員として入社する。
定年(60歳)と同時に役員に就任することを目標に一心不乱に働く。転職先では伸びている新しい業界に入ることで新たな経験を積み、職務遂行能力を付けられる。転職先で役員就任の目がなければ早めに次を探す。
60歳までの攻め姿勢が勝利する。その中で起業を目標に準備して商機を探り、65歳以降は起業して自分らしい経験を活かす仕事をする。転職先で得た経験を活かし、まだ手が付けられていないニッチな分野を狙う。
70歳代に事業拡大することを視野にいれ、定年後でも人生の黄金期を築ける。
55歳から5年間かけて定年後の起業準備を行った例
現職で働きながら、定年後の起業を目標に55歳から準備を始める。この種まきの期間では、休日等を利用してクライアント開拓(人脈づくり)に精を出す。
60歳の定年退職と同時に起業。退職金は温存しできるだけ元手を掛けず、原価率が低く利益率の高い事業を創造する。
定年後は転職より起業した方が自分らしい仕事ができる。なぜなら加齢と共に雇われる可能性が減っていくから。
ほとんどの企業の定年は60歳であり、この年齢を超える人を雇う場合は全員非正規社員(年間契約)。年間契約で繋ぐよりも一気に起業(自営業規模)し、主体的に生きることで、定年まで充実した毎日を過ごせる。
自分らしく働くにはキャリア・カウンセリングを!
前述した3つのエピソードを読んで、2つ目か3つ目の選択をしたいと思ったのではないでしょうか。
そのように好きな仕事で自分らしく働き続けるには、どのように働きたいかの自分なりのキャリア・ビジョンを決めることが大切です。
キャリア形成を会社まかせにしていると、会社は定年までのキャリアしか保障してくれません。
人材紹介会社のエージェント任せでは、人材募集している会社の案件でしか働けないでしょう。それらの案件はたいてい55歳までです。つまり、人任せでは、70歳代に活き活きと働くことはできません。
しかし自分だけでは経歴の棚卸やキャリア・ビジョンをつくるのが億劫なのも事実。
「50歳からの人生を再構築するキャリア・カウンセリング」では、50歳以降のキャリアに特化したプロのキャリア・カウンセラーに相談できます。
おすすめポイント
・50代のキャリア形成支援に特化
・キャリア式履歴書職務経歴書のフォーマットを提供
・経営者に好かれる面接対策
・ベテランのキャリアカウンセラーが対応
活き活きしたキャリア・ビジョンを描ければ、目の前の仕事にまい進できるはず。これからのキャリアに不安に思っている方、ご相談お待ちしております。
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